アンビスホールディングス 老人ホーム「医心館」で不正に診療報酬を請求

アンビスホールディングスが運営する、末期がんや難病患者向け老人ホーム「医心館」のうち複数のホームで、併設の訪問看護ステーションが入居者への訪問について実際とは異なる記録を作り、不正に診療報酬を請求していたとみられると共同通信が報じました。

アンビスホールディングス

老人ホーム「医心館」は全国120カ所に存在し、ホスピス業界の最大手なんだそう。その医心館を運営しているのがアンビスという会社のようで、その親会社がアンビスホールディングスです。で、この親会社が東証プライム上場企業です。この報道を受けて同社株は本日ストップ安まで売り込まれています。

不正請求の概要等

不正請求手口の類型や共同通信の報道のトーン、すべてサンウェルズの時と一緒みたい。同様の手口がサンウェルズ→スーパーコートと続き、とうとう業界最大手にまでたどり着いた格好ですね。なんや、結局みんな診療報酬の不正請求やってるやん。みたいな。

昨日の一部報道について

アンビスホールディングスも本日になって、「昨日の一部報道について」を公表しています。サンウェルズが第一報で「名誉棄損で訴えるぞ」からの「ほぼ全施設でやってました」という格好悪い対応しちゃったからか、アンビスホールディングスは反発なし。「現在事実関係を確認中」だそうです。

カナデビア(旧日立造船) 無資格者が溶接工事 172件

カナデビアは2/21、「当社向島工場での橋梁等の製作における溶接作業者の資格不備について」を公表しました。一部の橋梁等の製造において、契約等で求められている溶接技能資格を有しない溶接作業者複数名が溶接作業を行っていたことが判明したとのこと。

カナデビア

カナデビアは昔の日立造船。日立グループでもなく、船も作ってないのに日立造船、とよく言われてきた同社ですが、昨年10月にとうとう社名変更しました。現在では、ごみ焼却炉や産業廃棄物処理プラントといった環境装置・プラントの設計・製造・販売を中核事業としている東証プライム上場企業です。

不正の概要

社内調査で、発注先である国土交通省などとの契約で求められている溶接技能資格を有しない作業者に従事させていたことが発覚。問題となる工事は橋梁151件、海洋構造物19件、その他構造物2件の合計172件。この無資格者が施工した溶接量は全体のおよそ10%といいます。

昨年発覚した子会社での船舶用エンジンのデータ改ざん。この調査における横展開で、今回の問題が発覚したようです。新社名でのスタート直後の不正発覚となってしまいましたが、不正の膿を出し切るという意味では同社にとって好機になりそうです。ろくに調査もせず、行為者を切ってお終いにする企業ではこうした効果はないわけです。

金融庁 トヨタモビリティ東京へ立ち入り検査

金融庁が、トヨタ自動車の唯一の直営販売会社であるトヨタモビリティ東京へ立ち入り検査に入ったことがわかったとのこと。損害保険業界の一連の不祥事を受け、ディーラーが兼ねる乗り合い代理店の実態の調査に乗り出したとみられます。

やはりトヨタでも?

金融庁は中古車販売店「ガリバー」を運営するIDOM(イドム)と、同業大手のグッドスピード(名古屋市)にも立ち入り検査に入っていましたね。これらは中古車を扱う業者でした。トヨタモビリティ東京のような新車販売店への立ち入り検査が明らかになるのは初めてだそう。

IDOM(イドム)とグッドスピードについては、自動車保険金の不適切な事案などが確認されており、その調査が目的とみられていましたが、トヨタモビリティ東京については、自動車保険をめぐる実態について調査する目的とみられているようです。

「乗り合い代理店」と「専属代理店」

乗り合い代理店とは、複数(2社以上)の保険会社と代理店契約を結んでいる保険代理店のことをいいます。これに対して、一社の保険会社のみと代理店契約を結んでいる保険代理店のことを専属代理店というんですね。

このところ問題となっているのは乗り合い代理店。複数の会社の保険商品を同時に比較・検討したいという消費者ニーズに対応しているという事業形態でありながら(中立を装って)、その実態は代理店手数料の多い保険を勧めているというのが問題点です。さて、トヨタからも問題点は出てくるんでしょうか。

ガリバー グッドスピード 保険水増し疑いで金融庁が立ち入り検査

報道によると、金融庁が中古車販売店「ガリバー」を運営するIDOM(イドム)と、同業大手のグッドスピード(名古屋市)の2社に立ち入り検査に入ったとのこと。旧ビッグモーターによる保険金不正請求と同様、2社においても不正請求が行われていたとみているようです。

IDOM グッドスピード

グッドスピードは中古車販売店を東海4県(愛知、岐阜、三重、静岡)を中心に出店する企業。過去に何度も当ブログでも取り上げてきました、そちらもご参考に。IDOMも「ガリバー」ブランドを中心に日本全国に店舗を展開する中古車買取・販売大手です。

グッドスピードは昨年10月に、調査した1664件のうち91件で「不適切疑義案件」があったと発表していましたが、この結果に金融庁は満足していないようで再調査となります。同社では不正会計も出てきてましたね。ただこの会社、宇佐美鉱油がTOBを実施したことで今年8月に上場廃止となっています。

一方のIDOM(ガリバー)の方は保険金の不正請求だけではなく、自動車保険契約の見返りとして、車両の販売価格を割り引くといった保険業法上の違反行為(特別利益の提供)の疑いも浮上しているんだそう。

中古車販売業者になぜ金融庁が?と思われるかもしれませんが、彼らは保険会社の委託を受ける代理店でもあるため、保険の販売状況を管轄する金融庁としては、上記のような不正請求や販売時の不法行為を許さないんですね。これ、まだまだ他業者に拡大しそうですね。

株式会社サンウェルズ 特別調査委員会を設置

サンウェルズは9/20、「特別調査委員会設置に関するお知らせ」を公表しました。先日当ブログでも取り上げた、パーキンソン病専門の有料老人ホームで、入居者への訪問について実際とは異なる記録を作り、不正に診療報酬を請求していたという事案に関するもの。共同通信の報道でした。

特別調査委員会

報道において指摘された内容の事実関係及び問題の有無を明確にするため、徹底した業務実態の調査を実施すること、また、当調査を通じて改善点が確認された場合には、速やかに対処することが必要であると判断し、同社より独立した社外の専門家を委員とする特別調査委員会を設置して調査するということです。

かなりトーンダウン

前回9/3の開示では、「共同通信が報道した不正請求に関する記事を否定するとともに、記事の内容が同社の信用を毀損しているとして、訴訟を含めて法的措置を検討している」という強気の対応でしたが、今回はかなりトーンダウンした感じ。「訴訟を含めた法的措置」といった文言はありません。

おそらく、社内で調査してみたら報道の内容が事実であるとか、事実かもしれないといった従業員等の声なんかが出てきたんでしょうね。ちょっとカッコ悪いけど、そういう事実があるならしっかりと調査して謝罪する、返金に応じるという対応は適切なものだと思います。同業者でも同様の不正が出始めていますし、早期に結果を公表して膿を出し切りましょう。