オリジン(6513) 中国連結子会社で不正行為 キックバック(その2)

中国連結子会社で現地責任者による不正行為が発覚したオリジン。昨日の記事で書き切れなかったことなどを追記します。

発覚の経緯

当初はこの不正行為が疑義に留まっていたことから、同社は本社内に調査委員会を立上げ、日本および中国現地の弁護士と連携しつつ、万全を期して調査を進めてきたといいます。そのうえで、同社が現地法律事務所に対して監査を依頼したことが発覚の端緒となりました。

不正な捻出資金

キックバックされていた資金、というか、正確には取引先に支払われた資金も含めた不正に捻出された資金、合計約76百万円。相当部分の回収を進めているようですが、法的措置も視野に入れ損害額の回収に努めるとしています。業績への影響は軽微だと。

不正行為の発生原因

不正行為が発生した原因については、行為者が現地責任者であったことから、業務の属人化と権限の集中により牽制機能が働かず、架空契約が長期間に渡り見過ごされていたものと認識しているとのこと。一番よくみられる子会社任せのガバナンスというやつですね。

内部通報制度についても、既に導入済みであったものの、必ずしも十分機能してこなかったとしています。この「必ずしも」のところについてはこれ以上の説明がなく、詳細は不明です。親会社のガバナンスと子会社における内部通報制度の機能不全。定番です。

こうしてどこの企業でも起きている二つの機能不全。今現在何も起きていない(と思っている)企業こそ、これらの再点検が必要です。事が起きてからでは遅いんです。