プルデンシャル生命 第三者委員会設置 顧客の被害は全額補償になったけど

プルデンシャル生命は2/10、再度記者会見を開き、事案を調査する第三者委員会を設置すると発表しました。また、顧客被害の補償も在職中は全額補償すると公表しています。

ここまでの同社の対応。何もかも後手後手に回っていて、「どういうことだ、ふざけるな」といった批判を受けながら、本来求められている対応を小出しにしています。だからこの姿勢(リスクマネジメント)が問題なのよ。経営陣がこの不祥事を真摯に受け止めている感が全くありません。

第三者委員会の設置と全額補償までは辿り着いたものの、今回の会見でも気になることがまだあります。全額補償については、「在職中の金銭の不適切な受領に関しては全額補償する」という表現になっているんです。つまり同社社員が退職後に不正を継続していた場合、その補償は含まれないというわけです。

社員退職後の不正に関する補償については、引き続き委員会の判断に従って補償を実施するということで、補償されない場合もある。ってことですね。相変わらずふざけてます。ちなみに現時点で、公表済みの不正以外で数十件の新たな被害が浮上してきているようです。

株式会社ジェイ・イー・ティ 特別調査委員会を設置

株式会社ジェイ・イー・ティは2/9、「特別調査委員会設置に関するお知らせ」を公表しました。売上計上時期(2023年12月期及び2024年12月期)に関する事実関係の調査など、確認すべき事項が生じたためということです。

2/6の第一報(決算発表の延期に関するお知らせ)では公表されていませんでしたが、どうやら「売り上げの計上タイミングの妥当性」が、少なくとも現時点で問題視されているようです。

ジェイ・イー・ティではこのところ不可解なことが起きています。昨年9月、同社がテレビ番組で取り上げられたことで株価が急騰(その後すぐに急落→事情を知る者の売り抜けはなかったか)。同年11月には四半期決算が赤字に転落。今年1月には通期の業績見通しを赤字拡大に下方修正。そして2/6に決算発表の延期を公表。

今期に計上していた売り上げの計上時期が問題視され、結果的に業績が大幅に悪化。さらに、これが計上時期だけの問題なのか、そもそも当該売上に実態はあるのか、みたいな感じで傷口を広げていってるような感じです。特別調査委員会のメンツを見てもかなり豪華なのが、そうした疑念を増幅させます。

リンカーズ株式会社 逮捕された社長はやはり取締役も辞任へ

リンカーズ株式会社は2/6、「当社役員の起訴及び取締役辞任についてのお知らせ」を公表しました。1/21付で開示していた代表取締役の職を辞任するとしていた件について、今度は取締役をも辞任することになったという開示です。

2/6に、不同意わいせつの疑いで前橋地方検察庁により起訴されたことが確認され、本人より取締役を辞任する旨の申し出があり、同社はこれを受理したということです。示談の成立により不起訴処分という線も残っていましたが、そうはなりませんでした。女性に対してよっぽど酷いことをしたんだろうか。

開示では、「本件は同氏による業務外の私的な行動であり、かつ、裁判所における審理前の段階であることから、詳細については公表を差し控えさせていただきます」としています。社長に「業務外の私的な行動」なんて言い訳、通用するの?

1/21の段階で取締役も辞任していれば、会社へのダメージはもう少し軽減されたと思いますが・・・。

トヨタ自動車 突然の社長交代

トヨタ自動車は2/6、26年3月期第3四半期の決算を公表しました。26年3月期通期は減益ながら、減益率は縮小し、見通しを上方修正するという内容。この決算発表にあわせ、近健太執行役員(現CFO)が2026年4月1日付で社長に就任する人事を発表しています。

社長交代はかなり唐突感がありましたね。新社長はいかにも人柄の良さを感じさせる財務畑を歩んできた方のようです。会見でも研究開発や販売についてはタッチしないみたいなことをおっしゃってました。

現社長が日本自動車工業会(自工会)の会長に就任したことなどを交代の理由としていましたが、わずか3年で退任とは、実際のところどうなんでしょうね。この社長交代で、実質的な研究開発など、経営判断の権限を会長が取り戻したって感じにも見えます。なにやらニデックでも見たことある光景のような。

ニデックでは永森氏が会長に退いて以降、会長の意に添わなかった新社長を次々に交代させ、永森帝国として私物化していきましたよね。その結果あちこちでガバナンスの問題が発生しています。強大な実権を持つ会長に振り回されたニデックのようにならなければいいのですが。

KDDI 連結子会社(ビッグローブ、ジー・プラン)で2460億円の架空取引

KDDIは2/6、傘下企業の広告代理事業で不適切な取引の疑いがあった問題で、2026年3月期までに、連結営業利益のうち330億円が架空循環取引により外部流出した(取引金額は2460億円)と発表しました。同日予定していた決算発表は、調査を終える26年3月末まで延期となっています。

ネット広告の代理事業を手掛け、それぞれ通常の業務では、代理店をつなぐ広告枠の仲介ビジネスで収益を得ているビッグローブ、ジー・プラン。ここまでの調査で判明したのは、「A広告代理店→ジー・プラン→ビッグローブ→B広告代理店」の経路で行われる架空循環取引。

取引が上記の通り循環したように見せかけて、実際には実体がなく、A社・B社のところで金だけが抜かれています。なんとこの手口で流出したのが現時点で330億円。まだ調査委員会が調査を継続しており、被害額はあくまで現時点での認識。こうした不正が行われた期間についてもまだ開示されていません。

当ブログでは、数年前にネットワンシステムズで起きた架空取循環引を取り上げました。かなり複雑な商流をでっち上げてましたが、KDDIのケースはかなりシンプル。いや、まだこれからいろいろ出てくるのかもしれないけど。