新型コロナウィルス 従業員を守る 経営の変化に投資尺度も変化を

コロナ騒動で企業の経営が変わってきた。そんな感じしません?「従業員を新型コロナ感染から守るために・・・」。そんなやりとりが経営会議等の場でも普通に聞かれるようになってきました。もちろん、経営者が急に優しい人になったわけではないんですけどね。

コロナの与えた影響

自社従業員から感染者が出たら世間から何を言われるか分からない。そんなリスクを感じ取った経営者が、従業員を守るという当たり前のことを言い始めました。効率や生産性に劣後させてきた経営スタイルが変化しています。新型コロナウィルスの一番の功績だったのかもしれません。

しかし、そういう企業は生産性の低下、業績の低迷を受け、会社としての評価が下がり、株価が低迷することになります。コロナ以前の常識では。

投資尺度のニューノーマル

新常態、ニューノーマルなどと言われ、新しい生活様式が求められていますが、株式市場における企業評価のものさしもニューノーマルがあっていいのでは。そんなふうに思うんですよね。株主の利益に貢献するだけでなく、社会に貢献する企業が評価されるように。

たとえ生産性が下がって、収益が下がったとしても、「この会社は従業員にとても優しい会社」という評価軸。これで市場平均の倍のPER(株価収益率)でも買いだ。そんなアフターコロナの投資尺度があってもいいじゃないですか。

昨年の秋口でしたか、米国大手企業のCEOらが所属する団体「ビジネス・ラウンドテーブル」が、これまで20年以上掲げてきた「株主至上主義」を見直し、顧客や従業員、サプライヤー、地域社会、株主などすべてのステークホルダーを重視する方針を表明しました。

「新型コロナウィルスが変えた」のではないかもしれませんが、投資尺度の変化を加速させるのは間違いなさそうです。

中国 コロナ終息で新築住宅 値上がり

5/19付け日本経済新聞の記事です。国際面の小さな記事なんですが、気になる記事ですね。サブタイトルには「主要50都市 金融緩和で資金流入」とあります。新型コロナウィルス感染症対策で金融を緩和。資金がじゃぶじゃぶになっており、一部が不動産市場に流れ込んでいると見ていました。

始まりは中国

中国国家統計局が18日発表した2020年4月の主要70都市の新築住宅価格動向によると、前月より上昇した都市の数が50と3月より12増えたようです。昨年12月以来、4カ月ぶりの高水準だとしています。

大都市の上昇率は平均0.2%と3月から横ばいだったが、省都クラスの「2級都市」は同0.5%、それ以下の「3級都市」は同0.6%だったそうです。2級、3級都市はいずれも上昇幅が3月より拡大しており、コロナ収束とともに不動産売買も活発になっているとみられるとのこと。

3密リスクを思い知らされた東京や大阪。テレワークの浸透もあり、日本でも不動産ニーズが都心から周辺地域へと移っているといった話題もありました。中国の統計でも似たような現象が起きていそうです。

新型コロナウィルス第一波は、日本でも収束に向かい始めましたが、中国は一足先に終息後を走っています。中国に始まったコロナですから、中国の経済の動きは参考にするべきでしょうね。その中国で不動産に資金が向かい始めているということです。

株価は反応するか

中国株は今のところ大きな動きはありません。本来大きく下げるべき場面で完全統制で下げさせませんでしたから、ここまでのところ当然大きな戻りもありません。この後の反応は見ておくべきかと。

米国株や日本株も、本来であればこの戻りをいったん売るところなんですが、、、。下げ方も異常だっただけに、戻りも一筋縄ではいかない可能性も。ワクチン開発の朗報もあり、、お金は確かにじゃぶじゃぶになってますからね。日経平均の17000円処まで買いましたが、売りどころに悩まされます。

新型コロナウィルスで 幸楽苑HD 社員給与カット 夏のボーナスもなし

新型コロナウィルス感染症拡大の影響で、役員報酬の返上や減額が相次いでいます。影響が大きい小売・外食業界などで多いように思います。そんな中、幸楽苑HDは役員だけでなく、従業員の給与まで2割減額を発表しました。加えてこの夏のボーナスは支給なし。

役員報酬の減額

多くの企業が役員報酬を減額することを発表していますが、その減額分が業績に与える影響なんて微々たるものです。減額を発表することで、従業員全員に危機感を共有してもらう、、、みたいな目的で行うようですね。

中にはイオンのように、役員報酬を減額して、その金額をパート・アルバイトを対象に支給する特別手当の一部として充当する。なんて少し気の利いたことやってるところもありました。

そしてとうとう出てきました。幸楽苑HDは5月~7月の3か月間、会長、社長が月額報酬の50%の減額。常勤取締役、常勤監査役は30%、社外取締役、社外監査役まで20%の減額を発表。そしてなんと従業員の給与も同様に20%減額です。さらに夏季賞与も支給しないことを決定。

ちゃんと労働組合と協議のうえの決定だということですが、ここまでやって大丈夫?従業員の雇用と稼働の適正化を図るため、、、と説明されてましたが。こっちが心配してしまいます。

次から次へと

もとは昭和29年創業のラーメン屋さん。このところかなり多角化を急いでいたようで、2017年には「いきなり!ステーキ」のフランチャイズにも手を出してます。そんなところへ、昨年10月の台風19号による水害で福島県郡山市の工場が被災し操業停止に追い込まれます。

被災からの回復途上で、新型コロナウィルス感染拡大に見舞われた格好です。社員の給与減額、吉と出るか凶と出るか。この減額に関する公表は5/1でした。同日の株価は1,479円。その後2週間で1,681円(5/18)ですから、市場は一応ポジティブに見てる?

UMCエレクトロニクス(6615) 不適切な会計処理が発覚

同社宮崎工場において、棚卸資産に関する不適切な会計処理が行われていた可能性が判明。事実関係の解明のため、コンプライアンス委員会の下で、外部の有識者を構成員に含めて調査を開始することを決定し、そのことを4/23付けで開示しています。

ユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社

UMCエレクトロニクス(正式にはユー・エム・シー・エレクトロニクス株式会社)はEMS(電子機器受託製造サービス)市場において売上高で世界15位、売上高成長率で1位の、「日本発の物づくり」企業だそうです。なかでも、自動車関連メーカー向けが得意なようです。

銘柄コードは6615。東証一部に上場する会社です。今年4月8日、宮崎工場の従業員から、実態の伴わない棚卸資産を計上する等、棚卸資産に関する不適切な会計処理の申告(内部通報)があり、それをきっかけとして初期調査を開始していました。

今回、より客観的かつ網羅的な検証を実施するために、コンプライアンス委員会による宮崎工場及び商流に関連する佐賀工場の調査を実施する必要があると判断し、調査に外部専門家を含めることとした。というのが今回の開示ですね。

この会社もまたか、、、って会社

調べてみると、なんとこの会社、昨年12月、東京証券取引所から上場契約違約金4,800万円の支払いを求められています。そのうえで、特設注意市場銘柄に指定。同社が有価証券報告書等に虚偽記載を行ったというのがその理由。

2名の取締役副社長の関与の下、多数の海外拠点において長期間にわたり不正会計を行っていたということです。さらに、同社は新規上場承認を得るにあたり、開示書類に虚偽の記載をしていたとのこと。上場時から虚偽ですよ。で、まぁ、言ってみれば上場廃止の執行猶予期間中に同じ手口の新たな不正が出てきました、、、というお話です。ダメですねここ。

三信建設工業株式で仮装売買、インサイダー取引

証券取引等監視委員会は4/17、取引が活況であるように見せかけるため仮装売買をしたとして、金融商品取引法違反の疑いで、島根県に住む70代の会社役員の男性に課徴金3億3475万円を納付させるよう金融庁に勧告しました。相場操縦による個人に対する課徴金としては過去最高だそうです。

同一人物

監視委員会のホームページでは、この三信建設工業株式に係る仮装売買に対する課徴金納付の勧告と、同株式に係るインサイダー取引に対する勧告の2件が別々に記されています。見た目には課徴金納付命令対象者は別の人物のように見えますが、メディアの報道では同一人物とされています。

三信建設工業は2018年6月25日に、アクティオHD(非上場)による株式公開買付け(後に完全子会社化して上場廃止)を公表しましたが、その事実を知りながら仮装売買と内部者取引を公表日の前まで行ったというものです。この70歳の男性、TOBによる完全子会社化の契約に関する交渉をしていた人物らしいです。

売買の手口

親族や知人の口座も利用して、自身が出している売り注文に、買い注文を対当させて、権利の移転を伴わない売買を6/5まで、計27回、71,000株約定させたとのこと。TOBの価格を少しでも高く決定させたかったんでしょうかね。71,000株のうち28,000株が自己の口座での売却となっていて、自己の口座での買いはありません。

そして、6/5から6/14までの間に、5,000株を266万円で買い付けており、こちらはインサイダー取引で御用となりました。課徴金は70万円です。最後に自己の名義で1,000株だけ買ったのと、知人名義で4,000株買ったのが、インサイダー取引とされています。

売買の流れをみると、仮装売買した後の数量合わせをしただけで、インサイダー取引の意図はなかったのかもしれませんね。三信建設工業はこの70歳の会社役員について、同社の関係者ではないと公表しています。金融庁が公表しているポンチ絵でも、両社の枠の外に描かれているんですね。この70歳、会社役員って、、、どこの誰?