東急電鉄のATM キャッシュアウト・サービス

東急電鉄が切符の券売機で銀行預貯金を引き出せるサービスを、5/8から開始しました。提携する銀行は横浜銀行とゆうちょ銀行で、スマホ決済アプリを券売機にかざすことで、現金を引き出すことができるという優れものです。引き出せるのは1万円、2万円、3万円の3種類で、一日の引出限度額は3万円だそうです。ただ、手数料108円はかかるみたいです(6月中はサービス期間で無料)。

発想がユニーク

去年でしたかね、このサービスを開始するというニュースが流れていたのは。予定通りこの春からスタートできました。これは正直ユニークな発想だし、感心したのを覚えています。実はこのキャッシュアウト・サービス、東急の社内起業家育成制度の第3号案件として生まれてきたものなんだそうです。

他にも、第1号案件として「会員制サテライトシェアオフィス事業NewWork」、第2号案件「翻訳・ローカライズ事業YaQcel」、第4号案件「街メディア事業ROADCAST」なんてのがサービスを開始しているとか。時間があったらこれらのサービスも調べてみたいですね。

ユニークに加えて合理的

このキャッシュアウト・サービスは、いくつか非常に合理的な一面を持っています。券売機は本来お金を飲み込んで、切符を吐き出す機械ですよね。だから機械の中にはひたすらお金が溜まっていきます。すると東急としてはこのお金を売上金として回収し、銀行に見持ち込む必要(回収・運搬など)があるわけです。できることならこのお金を払い出してしまえば、この手間(コスト)が削減できるわけです。合理的です。

そもそも駅の券売機って皆さん使ってます?SuicaやPASMOの普及で、券売機って滅多に使うことなくなったんじゃないでしょうか。つまり、機械のメンテや設置スペースといった固定費に対するコストパフォーマンスはどんどん低下してきているということ。そこで券売機にATMの機能を持たせて、固定費を回収できると。これまた合理的です。

キャッシュレス化が進んでくると、手持ちの現金はどうしても減ってしまいがちです。出先で急に現金が必要になったり、知らない街に出かけるときにどこにATMが、、、。なんてケースでも乗っている電車の行先駅で引き出せるという安心感はいいですよね。駅はやはり生活における中心です。またまた合理的です。

kuniが使う電鉄会社でも導入してほしいです。提携銀行が拡大し、かつSuicaやPASMOでキャッシュアウト・サービスが実現されたら、なお良いのですが。

みずほFG 副業解禁 メガバンク初

日経ビジネスで「みずほFGの副業解禁」が取り上げられていました。坂井社長へのインタビュー記事です。このニュース、最初は共同通信のインタビューで伝えられたんでしたよね。みずほFGのホームページでも触れていないようですし、今のところ社長の発言にとどまっている様子です。

副業のメリット

厚生労働省が示している「副業・兼業の促進に関するガイドライン」によると、労働者側のメリットとして、以下の4点をあげています。
①離職せず別の仕事に就くことで、スキルや経験を得られ、キャリアを形成できる
②本業の所得を活かしてやりたいことに挑戦でき、自己実現を追求できる
③所得が増加する
④本業を続けつつリスクを抑えて将来の起業・転職に向けた準備ができる

また、企業側のメリットとしても以下の4点が

①労働者が社内では得られない知識・スキルを得ることができる
②労働者の自律性・自主性を促すことができる
③優秀な人材の獲得・流出の防止ができ、競争力が向上する
④労働者が社外の知識、情報、人脈を入れることによる事業機会の拡大

みずほFGの狙い

みずほFGが副業を容認する狙いとして、坂井社長は「一人ひとりの働く動機がすごく変わっており、終身雇用を前提とした今の人事制度は限界がある。みずほを卒業した後も、みずほで働いたキャリアが生きる仕組みを作ることが大事」と答えています。

難しいですね。この回答のどこの部分に重きを置いているんでしょう。終身雇用を廃止し、みずほを去ってもらう人にはその準備をしてもらう、、、という読み方もできますよね。回答の前半部分が人事という制度の課題で、後半部分は従業員という人の課題に変わっています。前半と後半の間に、他にもいろいろとお話があったのかもしれません。

日経ビジネスでは、「銀行業界で多くの人材が成長著しいIT企業やベンチャー企業に流れていることを懸念している。こうした流出を食い止め、グループとして人材を囲い込むための苦肉の策ではないか」という見方をしていました。先に紹介した厚生労働省の企業側のメリット③「人材流出の防止」ですね。

2018年9月の統計

昨年9月時点でリクルートキャリアが行った企業調査(回答社数2271社)によると、副業を推進している会社は3.6%、容認している会社が25.2%だそうで、禁止している会社は71.2%となっています。副業を認めている会社が約3割あるというのは意外でした(kuniはもっと少ないと思ってました)。

どうもこの副業ってやつ、ピンと来ないんですよね。企業側にとって本当にそんな効果があるんだろうかというのが正直なところです。労働者側のメリットは①~④、いずれも納得できるところがあるんですが。。。労働者側にメリットがあるということは、従業員の満足度も向上する。そうなることで企業側も優秀な人材を確保できるし、失わないで済む。こういうシナリオなんでしょうけどね。

その労働者にとって、副業がどこまで行っても副業なのか。どこからか途中で本業になってしまう(つまり転職)のか。この辺りを読み違えると、結構劇薬になったりするのかもしれません。

リスト型アカウントハッキング攻撃(リスト型攻撃) ユニクロやコジマで

何らかの手段により他者のID・パスワードを入手した第三者が、これらのID・パスワードをリストのように用いて様々なサイトにログインを試みるという、リスト型アカウントハッキング攻撃(リスト型攻撃)の被害が増加中です。

コジマ

家電量販店のコジマは6月8日までに、通販サイトが不正アクセス被害を受けたと公表しました。一部の顧客アカウントに不正ログインがあり、会員23人のポイント計数十万円分が、本人に無断で商品購入に使われたとしています。

ファーストリテイリング

また、5月には、ユニクロを運営するファーストリテイリングも、ユニクロとGU(ジーユー)のネット通販サイトで不正アクセスがあったと発表しています。不正ログインされたアカウント数は46万件におよび、住所やメールアドレスなど個人情報の一部が流出した可能性があるとのこと。アカウントのパスワードは同日に無効化したということです。

パスワードの使い回し

もう今から5年以上も前に、総務省が「リスト型アカウントハッキングによる不正ログインへの対応方策について(サイト管理者などインターネットサービス提供事業者向け対策集) 」という資料を公表しています。サイト管理者などのインターネットサービスを提供する事業者が適切な対策を講じるように、事業者向けに出された資料です。

ただ、これを読んでみると、我々ユーザーにも大事な話がいくつも出てきます。最も重要なのが「パスワードの使い回し」問題。これ、読んでてドキッとしますよね。使い回しが行われているからこそ、あるサイトから流出したIDとパスワードで別のサイトをリスト型攻撃、、、で、ログイン出来ちゃうわけですから。

資料によると、ID・パスワードによるログインが必要となる Web サイトの利用について、一人あたり約 14 の Web サイトを利用しているんだそうです。利用者のうち約7割が 3 種類以下のパスワードを複数の Web サイトで使い回しをしていると。ん~、、、耳が痛い。リスト型攻撃は、このような現状を悪用したサイバー攻撃なんですね。

アナログに管理するか

14のサイト毎に、異なるID・パスワードを設定するってのはこりゃ大変です。そもそもそんなの覚えてられませんし。パソコンにID・パスワード一覧みたいなのを記録するってのも、まさに狙われそうです。最近の隠れたヒット商品で、パスワード管理帖というのがあるんですが、こういうアナログ的管理の方が安心かも。

ということで、100均(キャン★ドゥ)で買ってきました。が、しかし、あまりにコンパクトに作られ過ぎていて、老眼のkuniには厳し過ぎます。スマホのアプリやパソコン用のパスワードマネージャソフトなんてのもあるみたいなので、そちらを試してみようかと。。。しかし、こういうアプリやソフトもハッキングの対象にされそうだしなぁ。

ダイナミックプライシング(DP) AIによる需要予測

このところやたらと目にすることが増えてきたダイナミックプライシング。先日はビックカメラが導入を決定したというニュースが流れていましたし、日経ではイーティゴというタイの会社のオーナーへのインタビュー記事が組まれていました。この会社のアプリを使うと、時間帯によっては10%~50%の割引でレストランンが利用できるんだそうです。

意外に歴史のあるダイナミックプライシング

需給に応じて価格を変動させるダイナミックプライシング。意外と歴史は古くて、航空券やホテルの宿泊料ではかなり昔から採用されてきました。閑散期にはお安く、繁忙期にはびっくりするくらいぼったくられるあれです、あれ。あれもダイナミックプライシングです。

ここにきて新たに導入する業界や企業が相次いでいるとのこと。AI(人工知能)による需要予測を使うことで、よりきめ細かく価格を変動させることができるようになたのが要因のようです。冒頭で書いたビックカメラもそうで、対面販売の全直営店舗で全商品に電子棚札を設置し、本部から一括して価格を変更できるようにするというものです。

他にも、プロ野球の楽天イーグルスが観戦チケットの価格を変動させているとか、Jリーグやユニバーサル・スタジオ・ジャパンなどでもダイナミックプライシングを導入しているといいます。そういえば、東京オリンピック開催期間中の夜の首都高を半額に、なんてニュースがありましたが、首都高なんかも渋滞状況に併せて料金変更とかするようになるんですかね。

利用者の目線で

お客さんがなかなか来てくれない時間帯は値下げしてくれる、そんなサービスは消費者としても大歓迎ですね。お客さんが来る、来ないに関係なくお店は固定費がかかっているわけで、それならお客さんに来てもらって、いつもの半分の利ザヤでも売った方がお店側も得なわけです。kuniは去年証券界を引退して、時間をある程度自分のペースで使えるようになったので、世のサラリーマンが使いにくい時間帯でもOK。どんどん値下げしてくださいって感じです。

こんなふうに、お客さんを呼びにくい時間帯に価格を下げて、来店を促す方は良いんですが、逆に繁忙な時間帯はどうでしょう。お店側としては当然価格を引き上げたくなりますよね。経済学的に言うとこの行為も合理的な行為のはずです。しかし、消費者としてはこれは許せませんよね。

リチャード・セイラーというノーベル経済学賞を受賞した偉い人によると、基準となる価格(定価と考えていいと思います)よりも価格が上がった場合、消費者は「弱みに付け込まれた」という印象を持ち、不公正と感じるんだそうです。

ダイナミックプライシングを導入する企業も、この消費者の感覚は十分留意していると言いますが、どうなんでしょうね。温泉旅館の土曜日とかの休前日料金なんて、、、kuniはまったく納得しませんけどね。

キャッシュレス QRコード決済乱立

キャッシュレス決済が次第に拡大してきてます。以前書いたように、kuniもPASMOの使用率が格段に上がって、利用回数ベースでは8割程度になってきました。ただ、残念なことに一番近いスーパーがキャッシュなので、金額ベースでは5割くらいですかね。ここだけのせいで相変らず1円玉地獄が続いています。

Suica PASMO

いわゆる交通系カードのSuica PASMOがキャッシュレス決済において一番便利だし、本命ではないかと以前書きましたが、世の中的にはやはりQRコード決済が幅を利かせているようです。というか、派手な還元キャンペーンの話題でここが目立っているだけのような気がしますが。

交通系カードの強みは、何といっても手間と時間がかからないことです。QRコードはスマホでアプリを立ち上げて、コードを読み取って、というアクションが必要で、手間も時間も交通系カードにはかなり劣っています。おまけにこの乱立状態。そのお店でどの決済が使えるのかという選択の手間みたいなものもあります。

非接触型カードと分類される交通系カードは、レジや改札でピッと決済するときに、カード上のICに充電までしてくれるんだそうです。なかなか優れものなんですね。

店舗側には別の事情

と、ここまではユーザー側の理屈です。一方の店舗側には別の理屈があります。交通系カードに対応するためには、非接触型カードの読み取り機を導入するコストがかかります。加えて、決済ごとに店舗側が手数料を負担することになります。このあたりの仕組みはクレジットカードと同じで、手数料は決済代金の3%~7%だそうです。

100%交通系カードでキャッシュレス決済になった場合のお店側の利益を考えてみましょう。売り上げの90%がコストだとしたら、利益は10%残るわけですが、そのうち、3%~7%を失う計算になります。売り上げが1000万円だとすると、100万円あがるはずの利益が30万円~70万円減少するということです。

交通系カード決済で手数料をゼロに

店舗側が嫌がる気持ちもわかりますよね。では、交通系カードが手数料をゼロにすればいいわけです。現実社会の決済データをマーケティングに利用して、ネットデータを利用したグーグルやアマゾンと同様に利益を上げようとしているのが、QRコード推進チームです。ならば、交通系カードの運用会社が共同で新会社を設立し、決済データの利活用で儲けることを目標、前提として、手数料ゼロを実現すればいいわけです。

ということで、結局kuniにとってありがたいシナリオを描いてしまいました。が、しかし、そういう構想ってないんですかね。英国でここ数年劇的にキャッシュレスを進めたのは、主要銀行が共通の非接触型デビットカードを発行し、地下鉄などの交通系カードと融合させたことだと聞きます。QRコードはほとんど普及してないそうです。日本も英国型でいいんじゃないかなぁ。楽天とSuicaの提携が節目になるかもしれません。