日本の労働生産性が低いとか・・・

mibunrui

最近やたらと、日本の労働生産性が低いことにみな言及するんだけど。労働生産性とは、1人の労働者がどのくらいのモノやサービスを生み出したかを示す指標なんですが、これがG7の中で最も低いと。で、働き方改革が声高に叫ばれるわけです。確かにそうなのかもしれないけど、そんなに悪いところというか、ちょっと見劣りするところばかり気にしなくても良いんじゃないの、、、ってkuniは思うわけですよ。働き方改革を否定しているわけではありませんが。

GDPランキング

世界各国の名目GDPランキング(2018年)を見ると、1位:アメリカ、2位:中国、3位:日本、4位:ドイツ、5位:イギリスと続きます。残念な話ばかり聞こえてきますが、それでも立派に世界3位ですよ。これを就業者数で割って生産性を計算すると、見劣りする順位になってしまうというお話です(国際比較で用いられる労働生産性はGDPをその国の1年間の「平均就業者数」で割って求めています)。

世界平和度指数ランキング

世界平和度指数ランキングという統計があります。各国がどれくらい平和であるかを表す指標とされ、国内紛争や治安悪化、軍事力強化など平和維持への不安要素が大きいほど高くなる指数なんだそうです。この指数ランキングでは日本は第9位です。最近治安はすごく悪くなってきているような気がしますが、それでも世界9位です。

GDPで上位にいる国のこの指数を見てみると、アメリカが128位、中国が110位、ドイツが22位、イギリスが45位、フランスが60位となっています。先進国において、自国の治安や他国への干渉など、不安要素が最も少ない国の一つが日本なわけです。G7で日本より上位にいるのはカナダの6位くらいです。日本の学生の留学先No1になっているのもなんとなく分かるような気が。

話を戻して 労働生産性 分母に問題あり

さきほど労働生産性の計算方法を書きましたが、「GDP÷1年間の平均就業者数」です。で、この平均就業者数というのが曲者らしく、失業者の定義が各国で違っているのと同じで、就業者数というのも違った定義のまま使われているようです。日本の場合は他国と比べると失業率が低めに出ると言われます。当然就業者数は高めになるでしょう。

また、国外から就労している人は就業者数に含まないし、不法就労者もやはり含まなかったりします。国外から就労している人がやたらと多いルクセンブルクが労働生産性第1位だったり、1200万人も不法就労者がいると言われるアメリカの生産性(第3位)も相応に高まります。国外就労者も不法就労者もいない日本、で、就労者数は他国より高めに出るため、労働生産性は低めになってしまう。どうもそういうからくりがあるようです。

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