JFEテクノリサーチ 食品異物検査装置

日刊工業新聞で見付けた記事です。JFEテクノリサーチという会社が製造するこの検査装置が、よく売れているという記事です。何となく、なぜだか分かりませんがkuniの目に留まりました。

食品への異物混入

このところの企業の不正・不祥事は、その多くが機械の製造会社で、かつ製品検査に関するものが主流でした。食品会社やファーストフードでは、やはりこの異物混入というのが一番怖い事故であり、レピュテーショナル・リスクと認識されていると思われます。つい先日も、例によってマックでしたが、人の歯が混入していたとかいうニュースがありましたよね。

1ミリ程度の異物も検出

「近赤外3波長カメラ」を実装したこの機械で、製造ライン上を流れる食品の中から異物を検出するらしいのですが、従来のX線検査機や金属探知機、カラー検査機でも識別できなかったレベルの異物に対しても有効なんだそうです。

カメラで撮影した画像を独自のデータ処理技術で解析し、近赤外光を吸収する度合いの違いから、食品に含まれる異物を見つけ出すんだそうで、樹脂片やゴム、紙片などで色が食品に似た異物であっても識別するとか。例として、ひじきに含まれる黒い樹脂片やゴム片なども高い精度で検出できるとされています。

この価格は高いのか安いのか

価格は標準的な仕様で1000万円を超えるんだとか。それでも月に10台程度の引き合いがあると言いますから、立派なものです。ネットで調べてみましたが、JFEの100%子会社で資本金1億円の会社です。食品異物検査装置以外にもいろいろ作っているようで、なかなか面白そうな会社でした。

インクレディブル・ハルク

飲料水工場で働いている際、自分の指を怪我して、血液を飲料水に混入してしまったブルース。混入してしまったジュース瓶は結局出荷されてしまったわけですが、思わずこのストーリー思い出してしまいました。映画インクレディブル・ハルクの1シーンです。もしあの工場に食品異物検査装置があったら、この映画は始まらなかったんですね、きっと。

映画を観てない方にはなんのこっちゃというお話でした。申し訳ありません。けど、途中まではまじめに書いてます。食品関係の方で興味のある方は、是非同社のホームページをご覧になってください。別にkuniはこの会社から何も貰ってませんが。

議決権行使助言会社

少し前になりますが、12/8付け日本経済新聞に「四半期開示 米で意見公募」という記事がありました。四半期開示についてはトランプ大統領からの指示に基づき、半期に変更した場合の影響を調査するというもので、当ブログでも過去に取り上げました。今日のお話は、その同じ席で米国SEC委員長が問題視したという別のお話です。

米SECの2019年重点活動テーマ

米国ではこの時期に来年の活動内容を示すんですね。クレイトン委員長は以下の5つのテーマに重点的に取り組むと発表しています。

1 新しい投資家保護ルールの導入完了
2 議決権行使プロセスの改善
3 個人の投資機会拡大
4 長期投資の促進(これが四半期開示の件)
5 仮想通貨技術(主にICOの件)

こうやってタイトルだけ眺めていると、なんだぁ、アメリカも日本と同じようなことしてるんだなぁ、って感じですよね。中身しっかり見ていかないと何とも言えませんが。

この中の2番が本日のお題です。議決権行使助言会社というのがあるらしく、アクティビスト(物言う株主)の株主提案など、株主総会で賛否が分かれるような議案について、機関投資家に賛成するべきか、反対するべきかをアドバイスする会社だそうです。

こうした助言を行いながら、同じ議決権行使助言会社が事業会社向けにコンサルティングサービスも手掛けているということらしいです。どういうコンサルをするのかまでは説明されていませんでしたが、問題視されるところを見ると、株主対策みたいな領域を含んでいるということだと思われます。

面白いですよね。よくこんなビジネスモデル考えるよなぁ。とkuniは素直に感心してしまいました。自分で火を付けて、大騒ぎして、自分で消火する。で、みんなから喜ばれると。まぁ、そんな単純なお話ではないんでしょうね。いや、皆から喜ばれていないから問題になってるんでした、失礼しました。紙面では、利益相反に該当するとして、助言会社に新たな情報開示ルールを設けることになりそうだ予想してます。

機関投資家なんて自社でアナリストとか抱えてるんだから、自分たちで考えろや、ってことのように思いますけどね。きっと業務を分離して、子会社に片方の業務を移管してみたいなことで終わるんでしょう。

今日は2019年重点テーマのうち、2番を注目してみました。4番の四半期開示については少し取り上げたことあるので、これら以外の重点テーマについても、いずれまた勉強してみたいと思います。

変革には効率より柔軟性 ネットフリックスCEO

ネットフリックスCEO リード・ヘイスティングス氏のインタビュー記事からもう一つ。なかなかいい言葉だなぁと思ってしまいました。

バブル後の日本経済は効率性

1989年末に株式市場は日経平均で4万円近くまで上昇し、その後大暴落しました。この年までの2、3年あたりがバブル時代と呼ばれています。バブルを知る人もかなり少なくなってきましたが、これ以降の日本の経済は悲惨なもので、とにかく何もかもが委縮していったように思います。

何とか利益を出すために、というか生き残るために、日本企業はコストダウンに取り組んでいきました。そんな中で日本企業が最重要視したのは効率性だったのかもしれません。リード氏が指摘するように、効率性を大事にするために、社内に多くのルールと手順を作り続けてきました。効率性は良くなったかもしれませんが、柔軟性と改革を犠牲にしてきたのかもしれません。ルールや手順でがんじがらめになった日本企業は、新しい発想やイノベーションを起こせなくなってしまったように見えます。

リード氏は続けて「柔軟性と改革を大事にするのならば、社員には自由と責任を与えるのがよい」と答えています。しかし、自由と責任を与えるって、、、。なんとなく分かるような気はするものの、これは難しいかもですね。日本人は本当の意味で「自由」を理解していないと言われますしね。責任は凄く身に染みている民族のような気がしますが。

自分自身の身に置き変えてみても、与えられている責任の下で、何でも自由にやらせてもらったのって、一定の職位についてからのような気がします。スタッフの時代からそんな風に、いろんなことに自由な発想で取り組めたら。そう思うと確かに面白い組織が作れそうな気がしますよね。

百均ショップで見かける日本の自由な発想

2、30年以上効率性を追求してきたんですから、日本の企業もそろそろ自由に発想して、自由にトライしてみてもいいのかもしれません。最近百均ショップによく行くんですが、この世界は効率性を追求した究極の世界だと思いませんか。ところが同時に柔軟性やイノベーションを見せつける、世界に誇れるような商品がたくさんあります。

ただ、残念なことに商品1個の価値は100円でしかないんですよね。米国のプラットフォーマーのような、壮大な夢を描けるようなビジネスにはなりにくそうです。それでも、自由な発想ができないわけではなく、このような小さな分野に押し込まれただけです。あったら良いな、便利だな、を大きな資本に乗せてレバレッジをかけて社会を変えていくという仕掛けと、それを実行する経営者が必要なだけのような気がします。

動画配信 コンテンツに第3の革命

12/2の日本経済新聞で「コンテンツに第3の革命」という特集記事がありました。ネットフリックスCEOリード・ヘイスティングス氏へのインタビュー記事で、映画、テレビに次ぐ第3の革命として動画配信を取り上げています。

動画配信 動画というモノ

正直言うと、kuniはネットフリックスで動画を見たことがありません。グーグルのYouTubeくらいしか見たことないんです。記事の中でも紹介されていますが、ネットフリックスが起業した頃のDVDレンタルや、CATVでの映画の鑑賞。自身の経験ではこの辺りまでで、インターネットによる動画配信の恩恵にはまだあずかっていません。

動画と言うとき、みなさんはまず何をイメージするでしょうか。kuniの場合はまず映画やスポーツ番組を想像してしまいます。もともとテレビはほとんど見ないほうなので、これ以上イメージが膨らまないんですね。静止画については、インスタグラムが新しい情報共有の手段になって大人気のようですが、動画では何が起こるんでしょう。いや、もう起きてるのかな。想像力が足りませんね。

革命の起爆剤

記事の中でCEOは「起業当時は動画配信にはネットの速度が不十分だった」と言っています。確かに、ちょっと大きめの画像を開くだけでも、パソコンの前でイライラしながら待たされたのを覚えています。ついこないだのことのように。ところが今では2時間もある映画が平気でオンデマンドで配信されています。

また、同じくCEOは今インドに力を入れているとしたうえで、「インドでは現地の通信会社が200億~300憶ドルを新たな通信網に投資していて、これにより通信費、データコストが大きく下がる」とも言っています。これがインドでのユーザー拡大の起爆剤になるというわけです。

日本の通信費値下げ

こうやって記事を読んでくると、いま日本で、スマホ本体の価格と通信費を切り離すことで、通信費の値下げを進めようとしていることにも納得できますよね。機能的にも、出荷台数的にもそろそろ飽和状態のスマホ本体より、通信費を大きく下げていく方が日本の産業にとって、ひいては日本のためにも恩恵が大きいということだと思います。

IoTと一緒に語られることの多い5G。第5世代の通信技術もその先に控えています。ここでも動画が何か革命的なことを起こしてくれるんでしょうか。一方で、4K放送が始まったテレビですが、いまいち4K対応テレビが売れていないとか。

一度ネットフリックスのHP覗いてみようと思います。

日立化成が調査報告書を公表

日産自動車カルロス・ゴーン氏のニュース、やはり凄いことになってますね。ルノー、三菱自動車まではまぁ当然のことながら、フランス政府までを含めた国際問題に発展しそうな勢いです。こうした加熱する日産報道に隠れて、11月22日、日立化成が特別調査委員会の調査報告書を公表し、併せて役員の処分等についても発表しています。

441ページの調査報告書から見えてくるもの

30年以上にわたり不正が行われ、不正発覚後も不正を継続したり、隠蔽したりと、やりたい放題。データ改ざん等の不正は全7事業所で行われ、不正の対象製品は全127製品中42製品。出荷先は2,000社を超えるとか。今回公表された不正が行われていた期間や、事業所ごとの不正の状況は酷すぎます。関与した従業員数も加味するとスルガ銀行級と言えるんじゃないでしょうか。

2008年に不正を発見した際のことを報告書では2008年問題と名付けています。その際、製品の品質に問題があったことを発見しながらも、顧客にその事実を伝えようとしなかったことが、その後に大きな影響を与えたようです。「顧客から苦情等が来ていないから、顧客には迷惑をかけていない」という発想で済ませてるんですね。

昨年以来、企業の不正・不祥事が多発しましたが、そうした他の企業が、納入先顧客の開示や、製品の交換といった顧客対応を優先しているのを見て、やっと自分たちの誠意のなさに気が付き始め、経営に報告が上がることになったのではないかと感じました。

何かとタイミングの良過ぎる日立化成

日立化成経営陣が最初に不正の報告を受けたのは、6月13日だそうです。しかしながら6月19日の株主総会では報告せず、総会が終了した後に有価証券報告書で開示しています。この開示の在り方についてはどうなんだかなぁって感じですし、不正の公表に伴う世間からの批判をできるだけ受けないようにという意図も感じてしまいます。

そして今回の特別調査委員会の報告書公表と役員の処分。通常であればもっと大騒ぎになっていそうなもんですが、ほとんどのメディアがゴーン氏を追いかけてるんでしょう。紙面等での取り扱いが非常に少なかったですね。なんか日立化成タイミング良過ぎなんですよね。ニュースにするにも鉛蓄電池や粉末冶金製品なんかより、数十億円の所得隠し(有価証券報告書への未記載)の方がバリューがあるってことでしょうけど。

kuniもまだ報告書全部読めてないんですが、内部通報に関しては面白いお話がありました。次回はこれを取り上げようと思います。