林兼産業 持分法適用関連会社取締役の逮捕

林兼産業は5/17、「当社持分法適用関連会社の取締役の逮捕について」を公表しました。子会社の取締役が、5月 16 日、関税法違反と家畜伝染病予防法違反として逮捕されたと報道されたことに対する開示です。

林兼産業

林兼産業はマルハブランドの「フィッシュハム・ソーセージ」、日本有数の銘柄豚である「霧島黒豚」、国内でトップクラスのシェアを持つ「養魚用飼料」の3つが看板商品。飼料の生産から食品の販売まで取り扱う総合食品メーカー。マルハニチロのグループ企業で、東証スタンダード上場です。

持分法適用関連会社というのは林兼冷蔵株式会社で、資本金5,000万円、株式の38%を林兼産業が保有し、役員の兼務もあるようです。

逮捕容疑

関税法違反と家畜伝染病予防法違反らしいけど、これではどういう事件なのか分かりません。5/16付けの報道から調べてみると、神戸牛など和牛約7トンを香港へ不正に輸出したという事件が出てきました。

「サンコートレーディング」という会社が主犯格のようで、輸出の依頼を受けていたのが林兼冷蔵の取締役ということのようです。香港への和牛輸出は、香港政府が定めた厳格な条件を満たす必要があり、手続きが簡易なカンボジア向けと偽って香港に輸出していたということです。

カンボジアと偽って中国に和牛を輸出する(これ、密輸)手口って、結構この業界では大きな問題になっているようです。林兼産業の開示ではこうした事件の概要についてまったく触れていません。

サムティ 3名の取締役が一身上の都合で辞任

サムティ株式会社は5/16、「取締役の辞任に関するお知らせ」を公表しました。同社取締役3名が辞任することとなり、本日辞任届を受領したとのこと。一身上の都合で3人が?まぁ、あくまで個人の決断かもしれないけど、辞任の理由はみな同じなんだろうね。

サムティ株式会社

昨年1月、特定の取引先との取引に関連し、過年度決算における会計上の連結対象範囲の判断等についての疑義が判明。代表取締役会長が当該取引先の実質的な経営権を持っていたかも、みたいな話もありましたが、特別調査委員会が出した結論はグレー。黒とまでは言えないみたいな。

その後、会計監査人(EY新日本有限責任監査法人)が経営との認識の相違を理由に退任し、大手の監査法人がサジを投げてしまった際に、よく登場するお助け監査法人にチェンジ。いかにも、このままでは終わらないって雰囲気の会社でした。

取締役の辞任

しかし、一度に3人の取締役が辞任するってのはただ事ではありません。ここからは想像ですが、退任した元会長やそれを支持する一部の経営陣のやり口に、もうこれ以上はついて行けない、、、みたいな状況になってるんじゃないでしょうか。

違法ではないかもしれないけど(いや、違法かも)、かなりヤバいんじゃないか。そういう状況であれば取締役の判断としては正しいと思います。場合によっては後に取締役としての責任を追及され、莫大な損害賠償請求が。なんてこともありますからね。さてさて、いったい何が起きてるんでしょう。

ジーネクスト(その2) 代表取締役の解職と今後の展開

ジーネクストの代表取締役社長が、「代表取締役であった社長の取締役会における不合理な議事運営、業務執行に混乱をきたす等、会社の意思決定に支障が出ていたこと」、を理由に解職されました。代表取締役から代表権のみを失わせ、代表権を有さない取締役会長に、ということでしたね。

解職からの今後の展開

解職を決定したというのは、そこまでは取締役会の決議だけで可能だったから。ということだと思われます。代表権を剝奪するだけでなく、取締役としての地位までを失わせるには、株主総会の決議が必要となります。そこで問題になるのが、この方が35%を握る筆頭株主であることです。

ここまでの流れからすると、次の株主総会で当該取締役の解任や退任という議案を持ち出し、株主総会決議で取締役をも外れてもらう、という展開を目指しているのかと思いますが、その他の株主の票集めをする土台が35%分もあるということで、これはかなりしんどい展開かと。

解職された元社長は28歳という若さで同社を設立した創業者。現在でも46歳くらいです。自身が生み育ててきた会社をそうあっさりと手放すとも思えません。今後は投資ファンドなんかも絡んできて、株主総会はかなり荒れる展開となるかもしれません。

ちなみに、定時株主総会は6月下旬のようですから、6月の月初辺りには株主に総会開催の招集通知が出されると思います。もちろん、それを待たずして臨時株主総会を開催するということも考えられますが。ちなみに、先日就任した新社長は、丸井→大手監査法人→ココペリと渡り歩き、2019年に同社の取締役CFO に就任された方だそうです。

創業者を完全に追い出すことができるのかどうか(そこまでの意思があるのかどうかも含めて)、6月上旬に公表されるであろう株主総会招集通知をもうしばらく待ちましょう。

株式会社ジーネクスト 代表取締役の異動(解職) 社長交代

株式会社ジーネクストは5/9、「代表取締役の異動(解職)および社長交代に関するお知らせ」を公表しました。最近はハラスメント絡みでのトップの解任がよく話題に上りますが、同社の場合は社長の解職です。

株式会社ジーネクスト

ジーネクストは、電話・メール・チャット・店舗などのチャンネルから取得した顧客対応情報を一括管理するステークフォルダーDXプラットフォーム「Discoveriez」を、食品、日用品を中心に様々な規模・業種の企業に提供する、東証グロース上場企業です。

代表取締役社長の解職

直近ではENEOSHDの事例を書きましたが、同社の場合は解任でした。解任とは代表取締役の取締役としての地位を失わせることで、代表取締役は取締役ではなくなり、代表権もなくなります。つまり全ての会社との委任関係は終了します。

一方、ジーネクストの場合は「解職」。解職とは代表取締役から代表権のみを失わせ、平取締役とすることです。この場合、代表取締役は引き続き取締役としての権限を有し、取締役会に出席することもできます。同社の場合は代表権を有さない取締役会長に就任するそう。

開示によると解職の理由は、「代表取締役であった社長の取締役会における不合理な議事運営、業務執行に混乱をきたす等、会社の意思決定に支障が出ていたこと」とされており、これ以上の詳細情報はありません。実態はどうだったんでしょうね。解職された新会長、35%を保有する筆頭株主であり、ここら辺りも非常に気になるところです。

ラックランド この後二代目社長はどうするんだろう 辞任?

社長の不正な経費精算や売掛金の不正な回収などで激震が走ったラックランドですが、創業家出身で大株主でもある二代目社長はこの後どうするんでしょうね。これだけのことが起きたら普通に考えると辞任するんでしょうが・・・。

全額弁済する

特別調査委員会の調査報告書の中に、次のような記述が出てきます。「(調査委員会から)会社に返納すべき⾦額の確定通知を受けたのち、『14 ⽇程度の猶予を頂き、可及的速やかに、⾃主返納額全額を会社に返納します』との意思を表明した。」

これって、問題だと指摘された金額は全額返納し、そのうえで自らの立場である代表取締役社長はこの後も継続します。っていう意思表示のように見えますよね。さすがは創業家、大株主ですね。この図々しさにはビックリ。同社の従業員たちはどう感じてるでしょう。

社内におけるセクハラで一発退場(解任)となったENEOSホールディングスや、社外での不倫で社長が辞任したウエルシアホールディングス。そんな時代にあって、不正(法令違反)を働いても辞めない取締役ってねぇ。

上場廃止

こうした状況を考慮してか、調査報告書では同社の上場廃止に関しても言及。「⾮上場化という選択肢はないのか、といった点について、⼀切の聖域を設けることなく徹底的に議論し、⼤きな⽅向性を打ち出す必要がある。」としていました。