サンリオ 常務取締役の不適切な報酬受給

サンリオは4/16、「当社常務取締役の不適切な報酬受給の疑いについて」を公表しました。指名・報酬諮問委員会にて決定された同社の報酬額以外に、自らが執行を担当するグループ子会社から別途報酬を受領していた疑いがあるとのこと。

サンリオは根強い人気を保つ「ハローキティ」を筆頭に「マイメロディ」「シナモロール」などオリジナルキャラクターを多数開発。アジア、欧州、北米などに子会社を持ち、世界でライセンスビジネスを展開するキャラクターライセンサーの大手です。もちろん、東証プライム上場企業です。

この不正、内部通報で発覚したようですね。既に調査は開始されており、複数年にわたり、合計数億円の追加報酬を得ていたということです。同社の現経営陣には一人の常務取締役がホームページでも確認できますが、この日同時に公表された新体制においては常務取締役は居ません。多分この人ですね。

後に日経ウーマンが発表する「ウーマン・オブ・ザ・イヤー2020」で大賞を受賞された女性役員が有名になるなど、同社経営陣に悪い印象がなかっただけに、この不正は非常に残念です。同社はこの不正を踏まえ、常務取締役のすべての職務を停止させているようです。

三社電機製作所 社外取締役を解任

三社電機製作所は4/10、「社外取締役解任に関するお知らせ」を公表しました。6月に開催される定時株主総会に当該取締役の解任に関する議案を付議することを決議したとのこと。

開示によると、取締役会等での議論内容に関する守秘義務違反や、他の役員を誹謗中傷する内容等を広めることによる業務妨害など、善管注意義務違反行為があったとしています。これらの行為の重大性及び取締役会において同氏に対して違反行為の是正を求めても、同氏がこれに応じなかったそうな。

この社外取締役、三井住友銀行→銀行関連会社の役員→日本郵政の役員→ゆうちょ銀行の役員→三社電機製作所社外取締役という経歴の持ち主。現在83歳だそう。とてもプライドの高そうな方ですね。しかし、何でここまでの状況に至ってしまったのか。

投資ファンド等は絡んでないようで、(社内)取締役の合議で社外取締役を追い出すってのはかなり珍しいケースかと。さてこの社外取締役、「不当な解任」などとして、この後戦うんでしょうかね。

トーシンホールディングス 元代表取締役に対する訴訟提起 同族企業における親子間での係争

トーシンホールディングスは4/3、「当社による元代表取締役に対する訴訟提起に関するお知らせ」を公表しました。以前、当ブログでも、顧客への還元(キャッシュ・バック)に関する不適切な会計処理で取り上げたことのある企業です。

訴訟を提起されたのは創業者で社長兼会長を務めていた石田信文氏(現社長の父親)。提訴したのは現社長の石田雅文氏(長男)ということになります。

この父親が、「私的支出にかかる不適正経費計上」で約7600万円の損害賠償請求。さらに2021年に退任した際に支払われた「退職慰労金名目の一時金に係る不適正会計処理」で、約10億円の不当利得返還請求で提訴されたというお話です。いずれも、税務署や国税庁の指摘を受け、同社として是正したことで発生した損害です。

内容証明郵便を送付するなどして、損害の賠償、不当利得の返還などを求めましたが、父親から履行はなされず、訴訟提起となったとのこと。経営陣と創業者との間でのもめごとはよくあることですが、このケースは親子間の騒動。おまけに現経営陣の中には石田ゆかり(母親)が残っているという構図。なんなんだ、この茶番は?

アイサンテクノロジー(株) 子会社の取締役による不正行為が発覚

アイサンテクノロジーは4/3、「当社連結子会社における不適切な取引の疑い及び不正行為の疑いを受けた、特別調査委員会設置に関するお知らせ」を公表しました。不正が発覚したのは同社100%子会社である、「有限会社秋測(秋田県秋田市)」という会社。

アイサンテクノロジーは、測量土木関連のソフトウェアの開発および計測機器までを含めた一貫提供と、高精度三次元地図データベース構築業務の請負などを手掛ける東証スタンダード上場企業。本社は名古屋市に構えています。

開示によると、秋測の取引先より、債務の支払状況に関する問い合わせを受け、同債務について社内で調査を行う過程で、秋測の取締役による不適切な取引が疑われる事象が確認されたとのこと。同取締役は、この不適切な取引に関する書類等の偽装や、在庫紛失の隠蔽などの不正行為も行っていたといいます。

より詳細な調査を行うため、社外取締役及び社外監査役に外部専門家を加えた特別調査委員会を設置するとしています。どの程度の被害(資金の社外流出や取締役による金銭詐取)が出そうかといった面については、今回の開示では触れられていません。

エア・ウォーター 特別調査委員会の最終調査結果を公表

エア・ウォーターは4/3、「特別調査委員会による調査報告書の公表に関するお知らせ」を公表しました。同社は2/12に一度調査結果を公表していますが、これは中間報告のような位置づけのようで、その後も調査範囲を拡大等した結果、今回の最終調査結果になったということのようです。

前回は子会社3社と本体における会計不正が報告されていましたが、今回はグループ全体に会計不正(仕掛品の過大計上、売上の期間帰属・実在性の問題、原価付替による利益操作など)が蔓延していたことが確認されています。

既に役職者、取締役、経営トップまでが不正に絡んでいたことが報告されていましたが、今回の最終報告書の最初の項目にビックリです。その項目名は、「調査妨害行為等」です。調査委員会に提出する資料が偽造されていたといいます(売上計上を前倒しするための引渡証明書や、売掛債権の付替を行う ための注文書の書類など)。

おそらく調査も後半に差し掛かった時期に証憑の偽造・提出。この会社の態勢はもうあかんよ。調査結果を受けての処分。社長の月額報酬3カ月全額返上くらいで済ませてたんじゃ・・・ダメだよね。この際、膿を全部出しきらないと。