韓国リチウム電池工場火災 いずれ日本でも起きそうな「危険の外注化」

6/24、韓国の首都ソウル南郊の華城にあるリチウムイオンバッテリー工場で火災が発生。この火災で工場作業員23名の死亡が確認されました。爆発・火災の規模も大きく、大勢の死者が出たことから、日本でも多くのメディアが取り上げていました。

外国人労働者

リチウムバッテリーは高温かつ高速で燃焼するため、従来の消火方法では制御が難しく、散水では消火できないんだそう。そのため消火に手こずり、23名もの死者を出すに至ったようです。そしてこの23名のうち18名が中国とラオスの国籍でした。

韓国は昨年の出生率が世界最低水準の0.72に減少。生産年齢人口はどんどん減少しています。そう、日本とまったく同じ状況なんですね。日本でも外国人の労働者は増加してきており、彼らの働く現場における安全管理が問題になってくるはずです。

危険の外注化

今回の火災で盛んに言われているのが、「危険の外注化」という言葉。労働環境が劣悪な職場で外国人を働かせ、コストダウンを図る。コストを意識すればするほど工場等の職場におけるリスク管理もおろそかになる。そんな構図だと思います。

日本でも近いうちに似たような事故が発生しそうですね。今回の火災事故を他人事とせず、自社における将来のリスク管理問題かもしれない、と受け止めた経営者はどれくらいいたでしょうか。

またまたトヨタグループで不正 下請法違反

日本経済新聞は7/1、「トヨタ子会社に下請法違反で勧告へ 50社に金型無償保管」と伝えました。またまたトヨタグループ企業での不正です。金型を下請け企業に無償で長期間保管させたなどとして、公正取引委員会が近く、下請法違反で再発防止を勧告する方針を固めたとのこと。

トヨタカスタマイジング&ディベロップメント

不正が行われていたのはトヨタカスタマイジング&ディベロップメント。同社は一般車両向けの車体パーツのほか、救急車やレーシングカーなどの製造と開発を手がける企業。トヨタが9割超の株を保有する子会社です。

下請法違反(利益提供要請の禁止など)

自動車部品の大量生産に必要な金型を、下請け業者に無償で長期間保管させたというのが違反の内容。遅くとも約2年前から、新たな発注の見込みがないにもかかわらず、バンパーやタイヤのホイールなどの製造に使う自社所有の金型や検査用器具など650セット超を、全国の下請け業者約50社に預けたまま、倉庫などに保管させていたといいます。トヨタ側は違反を認め、被害相当額を業者側に全額支払う見通しだそう。

さらに日経では書かれていませんでしたが、別の報道によると同社は、「5000万円分を超える車体パーツを不当に返品していたとみられる」という情報もあるようです(同じく下請法の不当な返品の禁止に該当)。しかしまぁ、いろいろ出てきますね、トヨタグループ。

冒頭書いた下請け企業50社というのは、おそらく公取委が確認できた件数だと思われます。グループ内で実態調査を行えば、もっとすごい数になる可能性もありそうです。

ENECHANGE(エネチェンジ)株式会社 監理銘柄(確認中)の指定 上場廃止か

エネチェンジは6/27、「2023 年 12 月期有価証券報告書提出遅延及び当社株式の監理銘柄(確認中)の指定の見込みに関するお知らせ」を公表しました。同日東証は監理銘柄(確認中)の指定を公表しています。

エネチェンジ

エネチェンジは消費者向け電力・ガス切替サービス「エネチェンジ」「エネチェンジBiz」を運営。電力会社向けクラウドサービスや再生可能エネルギー発電所の運営効率化・ファンド運営事務サービスなどを提供しています。現在はEV充電器への先行投資を強化中の東証グロース上場企業です。

監理銘柄(確認中)の指定

2023年12月期有価証券報告書を法定提出期限までに提出できなかったため、東京証券取引所は、同社株式について、上場廃止となるおそれがあると認め、監理銘柄(確認中)に指定しました。このため、7月10日までに提出できなかった場合、同取引所は同社株式の上場廃止を決定します。

事の発端は電気自動車(EV)充電事業に関する会計処理を巡る不正の有無。外部調査委員会による報告書では、会計不正は認められなかったと結論づけたものの、同社を担当するあずさ監査法人は「不正はあった」と指摘しており、対立したまま。あずさ側は「重要な虚偽表示の原因となる不正があると判断した」としています。

もめてますねぇ。上場廃止か?という情報を受けて同社株は6/28、422円(100円安のストップ安)まで売られました。脱炭素関連みたいな国の補助金等に群がる企業ってのはどうも信用ならんねぇ。

東洋証券 代表取締役社長が取締役候補を辞退

東洋証券は6/26、「第102回定時株主総会付議議案の一部撤回のお知らせ」を公表しました。同日の定時株主総会で提案する予定だった現社長の取締役選任議案を取り下げ。事前の議決権行使などの状況から現社長の賛成比率が過半に達しない見通しとなったためだそう。

東洋証券

東洋証券は100年の歴史を持ち、仙台から福岡まで店舗を展開する地域密着型の総合証券会社。中国株取引のパイオニアであり、国内トップクラスの中国株商品ラインナップを提供してきました。また、金融商品仲介業ビジネスにも取り組んでいます。東証プライム上場企業です。

物言う株主

定時株主総会開催ギリギリのところで社長再任(正確には取締役再任)議案の撤回。どうやら3割弱の議決権を持つ物言う株主(アクティビスト)が主張した経営陣の刷新に、一定数の株主が同調し否決が濃厚だったためということのようです。

東洋証券は当初、社長を含む8人の取締役選任議案を提示していましたが、社長本人の申し出により議案を取り下げ、取締役候補者は7人となったものの、総会で他の取締役1名の選任議案も否決されたとのこと。

新社長には生え抜きの執行役員が選ばれたようですが、誰がやっても同じだろうね。アクティビストが要求する配当の増額と、高株価を実現するための自社株買いを迫られ、内部留保をむしり取られ続けてお終い。そんな未来しか見えてきません。

ブックオフグループホールディングス 従業員の不正行為が発覚

ブックオフグループホールディングスは6/25、「特別調査委員会の設置及び2024年5月期決算発表の延期に関するお知らせ」を公表しました。同社が運営する店舗において、従業員による架空買い取りなどの不正行為が発覚したということです。

ブックオフグループホールディングス

ブックオフグループホールディングスは中古書籍・ソフトなどを扱う小売店舗「BOOKOFF」を中心に、「リユース」を切り口にした小売店舗の運営およびフランチャイズ事業を行う企業。最近では家電商品、アパレル、スポーツ用品、ベビー用品、腕時計・ブランドバッグ・貴金属、食器、雑貨などへも展開する東証プライム上場企業です。

不正の概要

同社子会社(ブックオフ)が運営する複数店舗において、従業員による架空買い取り、在庫の不適切な計上及びこれらによる現金の不正取得の可能性があることが発覚したということです。今回の開示で説明されていることはこれだけですが、「複数の店舗において」というのが不気味ですよね。

サービスの形態から考えても、いかにも起こりそうな不正だけに、他の店舗でも常態化している可能性を感じます。特別調査委員会を設置して調査を開始するとしていますが、グループの国内外全店舗において、臨時の実地棚卸も実施するようで、これにより実態がある程度見えてきそうです。

ちなみに、この日同社株は1405円で前日比163円安。10%超の下落となっています。