プルデンシャル生命保険 営業員157人で約61億円だと

プルデンシャル生命保険は10/8、営業社員らによる金銭詐取問題を巡る調査委員会の報告書を公表しました。営業成績重視の企業文化が不正の要因となり、経営陣がリスクを認識していたにもかかわらず、改善策など適切な対応をとらなかったと結論づけています。

今年1月の第1報では、社員や元社員ら100人以上が顧客から総額31億円ほどを不適切に受け取っていたという内容でしたが、調査委員会による調査結果では倍の約61億円に。関わった営業員の数も157人に増加しました。やはり物凄い規模の不正になりましたね。同事案に関わった社員157人は処分済みとのこと。

改善策では、最低保証給の導入や顧客のアフターサービスに対する報酬比率の引き上げ、新規契約あたりの販売手数料の支給期間の変更といった施策が並んでいますが、要はこれらをやっていく限り爆発的な収益は望めず、そこらの生命保険会社と同じレベルの収益率になっていくということ。

これだけの悪評を引き摺りながら、普通の保険会社になっていくとすれば、この会社、もうおそらく復活できないでしょうね。じきに、会社としての同業者への身売りや、それでも残った従業員たちの転職あっせん・・・みたいなフェイズになっていきそうです。

赤い羽根募金 拡大する不正 10/1から募金スタート

シルバーウイークに入る直前、「赤い羽根共同募金」などを運営する「北海道共同募金会」の元事務局長が着服した疑いがある1億8000万円に加え、新たに7000万円にも上る使途不明金が発覚しました。そして、来月10/1から全国一斉に「赤い羽根共同募金」がスタートします。

この北海道共同募金会における58歳の元事務局長による多額の資金流出問題を受け、果たして募金は集まるのでしょうか。少なくとも北海道共同募金会では前年比大幅減は避けられないでしょうね。既にお金は出せないといった声も聞こえてきています。

そしてこれから問題になってきそうなのは、私たちの自治体では適正な会計がなされているのか。といった疑問です。今のところ類似事案の報はないようですが、北海道だけの事案でした、では済まないような気がします。

募金の運営は各自治体ごとに同じ法律の下で行われています。当然、企業会計がそうであるように各自治体でも似たような運営・会計が行われているはずです。北海道がそうであったように、例によっておひとり様会計が一般的であるとすれば、程度の差はあるにせよ、パラパラと不適切な会計処理などが他の自治体でも出てきそうです。他の自治体では横展開・会計処理の実態調査等を進めているんでしょうか。

東海東京証券 2名の担当者が同一顧客から1億円超の金銭詐取

東海東京証券は9/18、「元社員らによる不適切な金銭受領の発生及び再発防止策等について」を同社ホームページで公表しました。2名の担当者が同一顧客から計1億1000万円を不正に受領し、私的に流用していたということです。

公表文では、「お客さまから当社の定める手続によらない方法で不適切に現金を受領した上、当社への報告を行わずに私的に流用していた」と表現されています。担当者Aが9900万円、担当者Bが200万円という内訳。

他に被害にあった顧客はおらず、2人ともすでに懲戒解雇となっているようで、現在は2人へ顧客に支払う金額の弁済を求めており、警察の捜査へも協力しているとのこと。また、東海東京証券が全額を補償することで顧客と合意しているといいます。

しかし、よく分からないのが、2人で同一顧客を騙しているのに、「元社員Aと元社員Bの間に共謀があった事実は確認されておりません。」としているところ。顧客の属性が公表されていないところがキモと思われますが、なぜ共謀もせず、同一顧客を騙せたのでしょう。この不正行為、なかなかに闇が深そうです。

ビューティカダンホールディングス 連結子会社における従業員の不正行為

株式会社ビューティカダンホールディングスは9/14、「連結子会社における不正行為に関するお知らせ」を公表しました。同社の連結子会社である株式会社ビューティ花壇西日本において、従業員による現金の不正流用が判明したとのこと。

ビューティカダンホールディングスは、生花祭壇(生花のみを使用して作成する葬儀用の祭壇)事業を中心に、生花卸売事業、ブライダル装花事業の3本柱で事業を展開。生花祭壇事業の売上高が全体の5割を超え、利益面でも柱となっています。日比谷花壇と勘違いしてましたが、全く別の会社です。

同社従業員1名が、2023年1月頃以降、売掛金及び現金の入金処理等を不適切に処理し、会社資金を不正に流用していたことが判明。社内調査の結果、本件による損害額は合計で約1,000万円であることを確認しているとのこと。従業員はすでに懲戒解雇されています。

現金の集金から入金処理、帳簿残高との照合に至る業務が特定の担当者に集中していたようです。まさに、先日当ブログでも取り上げた、いわゆる「おひとり様経理」ってやつです。

本件の開示には次のような説明が。「なお、本件は、株式会社東京証券取引所有価証券上場規程に定める適時開示基準には該当いたしませんが、上場会社としての社会的責任及び株主・投資家の皆様に対する説明責任を踏まえ、自主的に開示するものであります。」 素晴らしい、その通り!

株式会社IDホールディングス 従業員による不正行為が判明

株式会社IDホールディングスは9/15、「当社グループの従業員による不正行為に関するお詫びとお知らせ」を公表しました。同社グループにおいて、従業員1名が、その業務上の立場を利用し、委託元の顧客1法人が所有する事務関連備品等を無断で持ち出し、事務用品買取業者へ売却していたとのこと。

IDホールディングスは、システム運営管理、ソフトウエア開発が主力サービス。ITシステムのプラットフォーム設計・構築、ソフトウエア開発、クラウド、サイバーセキュリティ、コンサルティング・教育まで幅広く手掛けています。持ち株会社化する前はインフォメーション・ディベロプメントという社名でした。

どの子会社で発生したんでしょうか。業務上の立場を利用し、委託元の顧客1法人が所有する事務関連備品等を無断で持ち出し、事務用品買取業者へ売却。従業員はこの不正行為により、代金として約122百万円を不正に領収したことが判明しているようです。同社の業態で、「事務関連備品等を無断で業者に転売」、というのもよく分かりません。第2報を待ちましょう。

なお、同社では同日組織変更と人事発令を公表しており、社長直轄の「業務リスク管理部」を新設し、今回の不正行為事案を契機として、業務管理体制および内部統制のさらなる強化を図る(当然この事案の調査も同部が引き継ぎ継続)としています。そつのない対応が行われている印象ですね。