独立系金融アドバイザー 業界団体設立 事務局は日本資産運用基盤グループ

独立系金融アドバイザー(IFA)を束ねる主要各社が、来年1月にIFAの業界団体を立ち上げるそうです。業界共通の自主ルールを整え、将来的には当局から自主規制団体としての認可を得るようですね。団体の名称は「ファイナンシャル・アドバイザー協会」だそうです。

やっぱり悪質なIFAがいるみたい

以前IFAを取り上げた記事「IFA(独立系金融アドバイザー)(その2)」でも書きましたが、IFAに身を転じた人たちの中にも、コンプラがうるさいから会社を辞めてIFAに。という人たちは少なくないんですね。そうした輩が手数料狙いの回転売買とかやらかしているようで、真面目に取り組んでる業者が困惑している。そんな状況なんでしょう。

業界団体にもいろいろ

団体の名称は「ファイナンシャル・アドバイザー協会」ということですが、「日本FP(ファイナンシャルプランナー)協会」なんてのもありましたね。類似した名前が多いんです。ちょっと間違えて「日本IFP協会」になっちゃうと、どうもこれは詐欺グループっぽいです。証券取引等監視委員会が7月に金商法違反としたIFP Tokyo株式会社とも関係してるみたいで、ネットでは被害者の声とかも出てきます。

事務局は(株)日本資産運用基盤グループ

知りませんでした。日本資産運用基盤グループという会社。調べてみると、金融商品取引業者や金融サービス仲介業者などに対して、コンプライアンスや内部監査業務のアウトソースや、内部管理態勢構築のサポートなんかを手がける会社のようです。

兜町にオフィスを構えてて、創業は2018年5月ですか。まだできたばかりですね。社長さんは投信運用会社や投資顧問業をやってきた人のようです。

社長自身がかなり様々なメディアに、かつ高頻度で寄稿されてます。なかなかいい感じですが、証券営業の現場の行為規制と実態など、ドロドロした世界とは無縁の方のようですね。そういうのに詳しいのがココにいますが、、、いかがでしょう。

改正外為法が成立 対日投資が阻害されかねない?

安全保障上重要な日本企業への出資規制を強化する改正外為法が22日成立しました。政府が法案を国会提出してから約1カ月。衆参合計の審議時間は7時間足らずという、超スピード成立です。欧米に歩調を合わせるこの規制強化、与野党の足並みがそろった規制というわけです。

対日投資が阻害される?

一方で、この改正外為法施行により、海外からの日本企業への投資、すなわち日本株への買いが減少するのではと懸念する声が、メディアから盛んに聞こえてきます。またそのことで、整いつつあった日本企業のガバナンスが後退するのでは、というご意見まで。

欧米の主要市場も同様の規制があり、それに歩調を合わせる規制なのであれば、日本市場への資金流入が先細る心配など必要ないのでは?そんなことより、欧米の技術が日本企業という穴から漏れていると見られる方が致命的だと思います。手続きがいくら面倒でも、儲けるためには何でもやりますよ、海外の狡猾な投資家たちは。

ガバナンスの後退?

日本企業のガバナンスを心配するご意見にしてもなんだかおかしな話です。アクティビストを標榜する海外投資家に迫られないと決断できない、動けない企業で良いと言ってるようなものです。

アクティビストに迫られて、ガイアツで、、、ではなく、日本企業の経営が自ら考え、判断していくことが求められる時代、ガバナンス2.0に入ったということじゃないですかね。日本にも機関投資家はいるわけです。彼らにも十分同じ機能があるわけですし。

大きな影響を与える規制であることは確かですが、対日投資の減少、ガバナンスの後退という二点については、kuniは心配し過ぎだと思っています。

トレンドマイクロ 顧客情報流出 公表されない二つの事実

従業員が顧客情報を不正に持ち出し、販売していたことを公表したトレンドマイクロ。プレスリリースでは経緯やお詫びを発表しましたが、この中で二つの事実が明かされなかったと、日経コンピューターが報じています。

公表されない二つの事実

流出した顧客情報がサポート詐欺に使われていたということで、当ブログでも以前取り上げました「ラック株急落(3857) トレンドマイクロ(4704)は大幅高」。今回報じられた、この二つの事実なるモノは、日経コンピューターもしくは電子版の日経XTECHで確認していただくしかないんですが(どちらも有料情報ですので)、トレンドマイクロの情報公開の在り方にはやや疑問が残りますね。

海外の顧客情報ということもあり、外国も含めた捜査当局への協力のため、最低限の情報公開にとどめた、というような事情でもあるんでしょうか。11/6のプレスリリース以降も、なしのつぶてです。

トレンドマイクロ株は高値更新中

そして何より気になるのが、同社株の値動きです。プレスリリースを発表した11/6の株価は5310円。ここから快進撃が始まり、とうとう6000円を付けてきました。悪材料を抱えていた同社がそれを公表し、株価が上昇に転じる。相場の世界では「アク抜け」などと言います。悪材料が出尽くして、株価が下落から反発に転じることですね。

しかし、サイバー・情報セキュリティ管理を本業とする同社が、このような大失態。中途半端な情報を公表して、ヒトの管理が不徹底(内部不正)でした、、、で、アク抜けとはね。情報を売られた被害者が海外の人で、日本人には被害者が出なかったからでしょうか。メディアもほとんど叩きませんでしたね。いろいろと違和感のあることが続いている会社です。

日立化成 昭和電工が優先交渉権

2次入札が締め切られていた日立化成の売却ですが、残っていると言われていた4陣営の中から、昭和電工が選ばれました。まぁ、2次入札に残った中では順当と言えば順当なところですかね。日経の報道によると、日立製作所の保有株に加え、残りの49%も含めた全株式を取得することを視野に入れているとのこと。

ちと高すぎる買い物では?

同じく日経の記事では、全株式を買い付けるとなると、買収額は9000億円になるとも伝えていますが、昨日の日立化成株が急騰したため、1兆円規模になってもおかしくない展開になっています。いやぁ、マネーゲーム化してきました。この急騰を見越して仕込んできた投資家の皆さん、おめでとうございます。

一方で、買収する昭和電工の方はと言うと、急落です。買収資金の調達で株式を新たに発行することになると、、、ということを投資家は懸念したんでしょうかね。昭和電工の手元資金、現金および現金同等物の期末残高はせいぜい1100億円ですから、何らかの形で巨額の資金調達が必要です。

自社株の新規発行での調達、社債での調達、銀行からの借り入れ、LBO(レバレッジドバイアウト)、いろいろな選択肢はあるでしょうが、いずれにしても昭和電工には財務上の負荷がデカすぎるような気がします。

あれからちょうど1年

2018年11月22日、今からちょうど一年前。日立化成は不適切な検査等に関する特別調査委員会の報告書を受領し、再発防止策を公表するとともに、役員等の報酬減額という一連の処置を実施しました。あれからちょうど一年経ったことで喪が明ける? 何かとタイミングの良い日立の戦略ですが、今回もちょうど一年というところで売却先決定の公表です。これまた絶妙なタイミングですね。

クラレ 活性炭談合で課徴金 7,147万円

クラレは公正取引委員会より、東日本地区および近畿地区の浄水施設、ごみ焼却施設等の一部で使用される特定活性炭の製造販売に関して、独占禁止法に違反する行為があったとして、 7,147万円の課徴金納付命令を受けました。

課徴金納付命令は11社

課徴金納付命令を受けたのは11社。このうち上場企業はクラレだけのようです。談合の調整役は本町化学工業株式会社という企業で、入札等に先立ち、クラレを含むその他の企業に対し、落札者を決めたり、落札者に協力するよう調整をしていたというものです。メディアでは調整役と書かれてましたが、まさに元締めって感じですね。

公取委の命令書では、「遅くとも平成25年10月24日以降」、こうした談合行為が行われていたと書かれています。また、「東日本地区と近畿地区で」ほぼ同じ企業が談合に加わっていて、かなり昔から慣習のごとく続いてきた行為のようです。

公取委としては、公共の利益に反して、活性炭の取引分野における競争を、実質的に制限していたことに対して法令違反を認め、課徴金を科したわけです。一方で、公正な競争が行われなかった結果として、自治体等は高い支払いをしてきたわけですから、当然損害賠償請求なんてことになるんでしょうね。

クラレは平成29年1月に参入

さきほど「遅くとも平成25年10月24日以降」と書きましたが、クラレについては「平成29年1月1日以降」となっていました。ガバナンスやコンプライアンスがまだまだ緩かった時代ではなく、一昨年にこの談合に加わったという事実。

クラレではこの年、コンプライアンス体制を整備・運用していくため、「リスク・コンプライアンス委員会」が設置されています。皮肉な結果ですね。ちなみに、クラレでは取締役への業績連動型報酬や、ストックオプション制度が設けられているようですが、クローバック条項※は見つかりませんでした。

※ クローバック条項は、何らかの経営判断の誤りで損失が出た場合に、経営陣から在任中の報酬を取り戻す条項のことです。