回転寿司業界がおかしい?

元気寿司にスシロー、このところ回転寿司チェーンでの不祥事が続いています。わりと間仕切りのある配席だったり、持ち帰り(テイクアウト)対応など、コロナに対する対応力で危機を乗り切ってきた感じの業界です。が、なぜかいろいろ不祥事が表面化しています。

なんなんだろうね

やっぱり日本人はお寿司が好きなんですね。だから回転寿司の人気は凄い。しかし、素材の価格上昇など逆風はこの業界にも吹き荒れています。おまけに、気候変動の影響もあって、日本近海で取れていた魚の漁獲量も激減。この業界も相当ヤバいことになっているはずです。

にもかかわらず、テレビCMではメチャ景気の良いCM、っていうか魅力的なキャンペーンをバンバン出してきます。このCMの勢い見てて、疑問を感じてたんですね。そしたらやはり強気の営業戦略のしっぺ返しがあちこちに来てる感じ。

そりゃやっぱ無理あるでしょう。こんなご時世に安さとボリュームアピールして集客ってのは。と思うんだけど、それでもテレビCMでは「これでもか」って感じでメチャ勢いのある宣伝が・・・。

これって、実はもうにっちもさっちもいかなくなってきてるって可能性もあるかもしれません。こんなふうに背に腹替えられない勝負をし始めると、気になるのはやはり商品の品質。なにせ生モノを扱う商売だけにとても怖いものがあります。

このところの不祥事を見ていても、経営の強気の戦略に現場のオペレーションが付いて行っていない感じがあり、いずれまた大きな事案が発生しそうな気がしてしょうがないんですね。消費者としては口に運ぶ商品を注意深くチェックするしかないんですが。そういえば、今年はアニサキスがやたら活躍してるみたいです。こちらも気を付けましょう。

またしてもスシロー 一部店舗で「生ビール半額」を誤掲示

景品表示法違反(おとり広告)で再発防止を求める措置命令を受けたスシロー。今度は7/14、「7月13日からの 何杯飲んでも「生ビールジョッキ」半額キャンペーンに関するお詫びと再発防止策等のお知らせ」を公表しました。続きますねぇ、不祥事。

おさらい

先月には、実際には購入できない商品を購入できるかのように表示した「おとり広告」に当たると判断し、公正取引委員会がスシローを運営するあきんどスシローに対して措置命令を発出しました。これに対してはもちろん真摯に受け止め、再発防止に努めるとのコメント。

さらに、事件を受け、親会社の社長をはじめ取締役3名について、7月からの3カ月間、役員報酬の減額を決定したことも開示しています。その際に調査結果報告においてちょっと気になったのが、「キャンペーン商品の欠品に対するクレームがあったにもかかわらず事態を放置していた」という指摘です。

現場を知る

つまり、現場で起きていることや顧客からの意見やクレームといった、ビジネスで最も重要な情報が経営層に届いていなかったという点です。いろいろな不祥事を見てきましたが、その真因のほとんどがこれなんですね。経営と現場の乖離です。

そして、やはり、今回のような事件が発生したわけです。これも発生原因は同じ部分だと思います。キャンペーンの告知を(現場が)行うタイミングや、告知の中で顧客に誤認を与えないための配慮といった、現場感覚の欠如が真因だと思われます。

こういうふうに進めていくと現場で何が起きそうか。顧客はどう感じるだろうか。こんなことすら事前に検討できない経営層。この会社かなりマズいことになってるような気がします。

マニュライフ生命保険株式会社 金融庁の行政処分

金融庁は7/14、「マニュライフ生命保険株式会社に対する行政処分について」を公表しました。行きすぎた節税が問題となっていた「節税保険」を巡り、マニュライフ生命保険に対して、保険業法に基づく業務改善命令を出したという発表ですね。

マニュライフ生命保険

マニュライフ生命保険は、東京都新宿区に本社を置き生命保険業を営む企業です。カナダに本拠を置き、主にカナダ、米国、アジアを中心に事業を展開する大手金融サービス業マニュライフ・ファイナンシャルグループに属しています。同社はカナダの国策として設立された会社と説明されることがしばしばあるそうです。

行き過ぎた節税

問題視されたのは「名義変更プラン」と呼ばれる商品です。解約時の返金率が低いうちに契約者の名義を法人から個人へ変更し、返金率が高くなった時期に解約し、通常の所得より税負担が軽い「一時所得」として返戻金を受け取る仕組みなんだそうです。

万一の事態に備える保険本来の趣旨を逸脱した、商品開発や募集活動が繰り返されていたといいます。マニュライフ生命の前最高経営責任者(CEO)をはじめとする旧経営陣が主導し、「名義変更プラン」を開発・推進していたと指摘しています。

やはり外資系

生保各社はこれまで税制上の抜け穴を探し、企業経営者向けに節税保険を開発しては潰されるということを繰り返してきました。もちろんその他の生保も似たようなものだと思いますが、最後まで推進していたマニュライフが処分の対象になったということでしょう。

保険のことはあまり詳しくないけど、外資系って行政の注意喚起や指導に対して、そう簡単に言うことを聞きません。コンプラそっちのけで期間利益を稼ぎまくり、当局に刺されるときには主導者は転職済み。金融の世界ではよく見る光景です。

コスモエネルギーホールディングス株式会社 不適正検査

コスモエネルギーホールディングスは7/13、「当社グループの一部製品における不適正な検査について」を公表しました。5月に出光興産の子会社で品質検査での不正行為が判明したことから、コスモでも調査をしたところ、今回の不正が明らかになったということのようです。

コスモエネルギーホールディングス

コスモエネルギーホールディングスは純粋持株会社で、傘下に、「コスモエネルギー開発」(資源開発)、「コスモ石油」(石油製品供給)、「コスモ石油マーケティング」(石油製品販売)の中核3事業会社を抱える企業。大手石油元売りで、もちろん東証プライム市場上場企業です。

不正の概要

今年5月から社内調査を行っていた中、「揮発油等の品質の確保等に関する法律(品確法)」、「JIS規格」、ならびに取引先との取り決め等に則った試験・検査項目を、適正に実施していなかった事実が判明したということです。

不正が行われていたのは、コスモ石油株式会社、コスモ松山石油株式会社、コスモ石油ルブリカンツ株式会社の3社の製油所や石油化学製品の工場です。コスモ石油なんかは子会社といっても本体みたいなものですよね。ガソリンや重油など18品目の品質検査で不正行為が判明しています。

品確法、JIS規格、顧客との取り決めに違反している検査不正ということで、出光子会社の昭和四日市石油のケースとほぼ同じです。っていうか、他社で出てきた事例について、自社グループ内を調査したというのが本音ですかね。

出光興産同様、調査委員会を設置して調査、ということになりそうです。他社の問題を見てすぐさま自社の点検をしたというところは評価できます。しかし、この問題、まだまだ同業他社へ波及していきそうです。

大阪ガス グループ投資先における火災事故の影響

少し前の話になりますが、大阪ガスは7/4、「投資先における火災の発生による当社グループへの影響について」を公表しました。同社グループの投資先であり、かつ LNG 調達先の一つであるフリーポートLNGプロジェクトの液化基地において火災が発生し、基地の操業が停止しているとのこと。

大阪ガス

大阪ガスって正式名称は「大阪瓦斯株式会社」なんですよね。「瓦斯」という漢字、もう日本で使われてないでしょうに。大阪ガスは大手都市ガス会社の一角で業界第2位。主力のガス事業では、泉北(大阪)と姫路(兵庫)でLNGを受け入れ、都市ガスを製造。関西圏の近畿2府5県83市35町を供給区域とし、ガス供給件数は503万件という会社です。

火災事故

日本時間の6/9、LNG 調達先の一つであるフリーポートLNGプロジェクトの液化基地において火災が発生し、基地の操業が停止しているとのこと。7月になって、同プロジェクトより今後の操業再開に向けた見通しとして、2022年10月上旬に部分的な操業再開を見込む旨が発表され、同プロジェクトの操業停止期間が当初見込みから延長されることになったという開示です。

火災発生当時はもっと甘い見通しを持っていたということのようですね。そのため、火災発生に関する開示はしておらず、1ヶ月経っての開示となっています。どうなんでしょうね、これ。隠ぺい体質というのは言い過ぎでしょうか。

今度は LNG(液化天然ガス)

ちょっと前まで半導体不足で大騒ぎしていましたが、なぜか当時は半導体工場の火災やら事故が相次ぎました。で、ここへきて「節電」ならぬ「節ガス」が叫ばれ始めるなか LNG(液化天然ガス)供給基地での火災事故。悪いことは続くと言いますが、もうそろそろって感じですね。