ソフトブレーン株式をめぐりインサイダー取引 元内部監査室長ら4人起訴

東京地検特捜部は6/6、ソフトブレーンに関する株式公開買い付け(TOB)の情報を事前に知り、共謀し同社株を購入するインサイダー取引などをしたとして、同社の元内部監査室長を金融商品取引法違反と組織犯罪処罰法違反(犯罪収益収受)の罪で在宅起訴しました。

共謀者など

前回5月に当ブログでこの件を取り上げた際は、同社従業員から情報を得てインサイダー取引を行ったとして、医療ベンチャーの社長が逮捕されたというところまででした。そして今回は共謀者など新たに3人が起訴されたということです。

いやぁ、しかしインサイダー情報が漏れていたのが内部監査室長からだったとはねぇ。まぁ、取締役がインサイダーに手を染めたりするわけですから、内部監査室長でもありうる話ってことですか。しかし、企業におけるガバナンスやコンプライアンスの番人たるポジションですからねぇ。任命責任も含めてかなり重大な事件です。

6/3に証券取引等監視委員会が当件を告発しているんですが、内部監査室長以外は素性が明かされていませんでした。ところが6/7付けの日本経済新聞では軽く紹介されています。そのほかの2人というのがこれまた気になるんですね。

一人は85歳の税理士で、やはり内部監査室長の知人ということで、インサイダー情報の伝達を受けています。85歳にもなってまだ汚れた金が欲しいんですね。そしてもう一人が同じく内部監査室長から情報を得た41歳の接客業の女性(指名から推察して女性と思われます)。こんな濃い情報をもらえる立場にいる接客業の方ってどんな人?気になりますねぇ。

東京地検特捜部は4人について、その認否を明らかにしていないそうです。ソフトブレーンは監視委員会の告発に関してはコメントを公表していますが、かなり軽いタッチでした。

アイ・アールジャパンホールディングス  役員がインサイダー取引に関与?

日本経済新聞は6/6、「IRジャパン元役員、監視委が強制調査 不正株取引関与か」と報じました。同社の未公表情報に基づいて、知人が発注した不正な同社株の取引に関与した疑いがあるということらしいです。6/3付けでこの役員は一身上の都合で辞任したとのこと。

アイ・アールジャパンホールディングス

IRジャパンは、IR(Investor Relations:企業の投資家向け広報活動)・SR(Shareholder Relations:企業の株主向け広報活動)の両活動に専門特化したコンサルティング企業です。日本初のIR専門会社として設立された会社ですね。

元野村証券

強制調査を受けたのは元野村証券の方のよう。一身上の都合とやらで辞任された役員で調べると、この方は同やら副社長ですね。野村證券で20年以上修業を積み(最後は企業金融畑、役員経験はない模様)、2013年にIRジャパンに転職されています。

不正の概要

6/6にIRジャパンも「本日の一部報道について」を開示しており、「報道のとおり当社にて強制調査が行われたのは事実」であり、「当社の元役員が嫌疑の対象となっているものと理解している」とコメントしています。

昨年4月、IRジャパンの2021年3月期の決算発表で業績の悪化を公表。これを受け同社株式は急落、16,000円台の株価は翌日13,000円台になってしまいました。どうやら業績悪化を知人に伝え、発表前に売る抜けるよう仕向けた、、、みたいな感じみたいですね。

まだまだ詳細は分かりませんが、速攻で辞任されてるところを見ると、アウトなんでしょうね。今回は自社の重要事実をめぐるインサイダー取引ということですが、この会社は他社のIR情報にも通じてそうな会社だけに、、、余罪が出てきたりするんでしょうかね。株もストップ安だし。

持続化給付金詐取の疑いで逮捕 東京国税局職員に大和証券元社員も

新型コロナウイルスの影響を受けた事業者に国から支給される「持続化給付金」をだまし取ったとして、東京国税局の職員など7人が詐欺の疑いで逮捕されました。逮捕されたのは、東京国税局の職員や元職員、証券会社の元社員などいずれも20代の男女あわせて7人です。

大和証券?

逮捕された7人は、大学生などを中心におよそ200人に嘘の申請をさせ、あわせて2億円を不正に受給した疑いがあるといいます。一昨年、個人事業主を装い、新型コロナウイルスの影響で事業収入が大幅に減ったという嘘の申請をして、国の持続化給付金をだまし取ったという詐欺ですね。

この7人の中に大和証券元社員という報道がなされているわけです。7人のうちの一人、ということだけではなさそうで、ある放送局などは、「大和証券元社員の男が、持続化給付金の制度開始直後に不正受給の仕組みを提案していたことが新たにわかりました。」と報道しています。結構中心人物だったんでしょうか。

大和証券元社員の被告が、給付金の申請の受け付けが始まった直後の2020年5月下旬頃、不正受給した給付金を暗号資産の投資にあてる仕組みをグループの仲間に提案していたということです。この元社員とされる人物、犯行当時は大和の社員だったんでしょうかね。別の事情で退職済みだった本当の元社員であれば、メディアがここまで社名を出すとも思えません。

大和証券は

逮捕の報道を受けても大和証券ではこの件に関するコメント等を公表していません。おそらく臨時の取締役会でも開催して、コメントを出すかどうか検討くらいはしてるでしょう。犯行が行われた当時、元社員と同社は一切関係なかったのであれば、そういうコメントを出すべきではないかと思いますね。

ホンダ 販売店で不正車検 ホンダカーズ東京中央

日本経済新聞は5/31、「ホンダ販売店で不正車検 国交省が1店舗の指定取り消し」と報じました。国土交通省関東運輸局が、車検業務で不正行為をしていたとして、ホンダ販売店であるホンダカーズ東京中央(東京・世田谷)の1店舗について指定自動車整備事業の指定を取り消したということです。

不正車検

車検業務をめぐっては、トヨタ自動車が昨年9月、系列の販売会社計15社16店で不正があったことが発覚しました。対象となる台数は6659台。国交省は、不正が発覚したトヨタモビリティ東京(東京・港)の販売店「レクサス高輪」について、7月に指定自動車整備事業を取り消す処分をしていました。

トヨタがやってりゃ他の会社でも・・・、などと感じたものでしたが、やはりホンダでも出てきました。トヨタの時も最初は一つの販社で見付かり、他社への調査(横展開)でヅルヅルと同様の不正が発覚したんでしたね。ってことで、ホンダにおける不正車検についてもこの後拡がっていくんでしょうか。

不正の概要

2020年8月~21年12月に不正行為があったといいます。不正の概要は、車が直進するかどうかを確かめるための検査では装置を正しく使用せず、あらかじめ車が横ずれしないように操作していたとのこと。またブレーキなどの検査では必要な点検や整備を実施していませんでした。操舵性と制動力、これって車の一番大事なところでしょうに。

ホンダはホンダカーズ東京中央の従業員からの申告を受けて、内部調査を実施したということです。内部通報ということのようですね。1月に不正の事実が認められたため、ホンダカーズ東京中央が国交省に報告し、今回の行政処分に至りました。

他の販売店についても総点検を実施しているみたいで、現時点では新たな不正は見つかっていないということですが、、、。6/2にはN-BOXなど軽8車種、21万台でリコール届出、なんてニュースも。

グレイステクノロジー 不正会計で上場廃止 株主が集団訴訟を提訴

日本経済新聞は6/2、「不正会計で上場廃止のグレイス社、株主176人が提訴 5億4000万円賠償求め」と報じました。当ブログでも何度も取り上げてきた不正会計でしたが、同社は今年2月末で上場廃止となりました。そしてとうとう最終段階に入っていきます。

おさらい

グレイステクノロジーは製品のマニュアル作成を手掛ける企業。東証1部に上場していた2021年11月、不適切な会計処理の疑いがあると公表し、そこから株価は大幅に下落しました。22年1月には売上高の架空計上などの不正会計も発表し、四半期報告書を期限までに提出できず、上場廃止となりました。

集団訴訟

集団証券訴訟を提起したのは山崎・丸の内法律事務所というところ。裁判所は東京地方裁判所です。原告:176名、訴額:539,170,387円、被告:グレイステクノロジーおよび同社の元役員等。ということです。グレイステクノロジーの不正会計により株価下落の損失を被った複数の株主を代理して、同社に対して、損害賠償請求訴訟を提起したということですね。

同事務所によると、原告人数については、2012年以降に提起された日本における証券訴訟の中で最大となるとのこと。さらに同事務所では、グレイステクノロジーに対する第2次訴訟の提起も検討しているということですから、原告の数はまだまだ増えるんでしょう。

山崎・丸の内法律事務所ホームページで第2次訴訟の案内が出ていますので、グレイステクノロジー株を2021年11月9日時点で保有されていた株主の方はアクセスしてみてください。

ちなみに、この山崎・丸の内法律事務所さん、5/13付で、「Edulab社に対する証券訴訟の募集開始」ってのも公表されています。こちらも同じく不正会計よる株価下落について、株主の損失回復のための証券訴訟です。