データホライゾン → JMDC ここでも営業秘密の持ち出しが

データホライゾンは12/22、「当社元従業員による営業秘密の不正な持ち出しについてのお知らせ」を公表しました。同社グループの営業秘密に該当する情報を不正に持ち出していた可能性があることが、今年11/30までに判明したということです(同従業員が退職したのは8月)。

データホライゾン

データホライゾンは保険者(保険制度を運営する主体、健康保険組合など)向けの医療関連情報サービスを主業とする東証グロース上場企業です。

不正行為の概要

退職の申し出から退職するまでの期間に、同社グループの営業秘密に該当する情報を、転職先のJMDCに不正に持ち出していた可能性があるとしており、既に捜査機関へ被害を申告するとともに、刑事告訴に向けて準備をしているといいます。

JMDC

JMDCは、民間利用可能な日本最大規模の医療データベースを持ち、国内の主な製薬・医療機器メーカー、保険会社、官公庁、大学等へ医療統計データサービスを提供する東証プライム上場企業です。

データホライゾン側からの通知を受け、JMDCも12/25、「当社従業員による前職退職時の情報の取扱いについて」を公表。「現時点において、データホライゾンに由来すると考えられる情報の当社営業活動での利用は確認されておりません」と反論しています。

まぁ、最初はこんな感じの応酬ですわな。ただ、データホライゾン側の手続等、本気度はかなりのものだけに、この後の展開が注目されます。ちなみに、両社ともに適時開示はしていません。

はま寿司 カッパ寿司(カッパ・クリエイト)を提訴 別会社のコロワイドMDにも

ゼンショーホールディングスは12/27、「営業秘密の不正使用に対する民事提訴について」を同社ホームページで公表しました。はま寿司からかっぱ寿司社長に転職した際、はま寿司の営業秘密を持ち出したとして問題になっていた件です。

公表内容

「当社子会社である株式会社はま寿司は、本日、カッパ・クリエイト株式会社前社長、カッパ・クリエイト株式会社および株式会社コロワイド MDに対し、はま寿司の営業秘密の不正使用等について、営業秘密の使用差止め・廃棄および5億円(63億円以上の損害金額の一部請求)の損害賠償を求め、東京地方裁判所に提訴した」、とのこと。

提訴されたのは前社長とカッパ・クリエイトだけではなく、同じコロワイド傘下の別会社のコロワイド MDまで含まれてるんですね。このことについて、「カッパ・クリエイト社内に開示され、同社内で使用されていた事実に加え、一部の情報がコロワイド MD にも開示されていた事実を確認しています」としています。

ゼンショーホールディングス vs コロワイド

提訴したのははま寿司となっていますが、どうやらゼンショー vs コロワイド という構図になりつつある感じ。ゼンショー(すきや、なか卯、はま寿司などを展開)の時価総額は1兆1,663億円。一方、コロワイド(牛角、かっぱ寿司、大戸屋などを展開)の時価総額は1,935億円です。

業績や規模の大きさは圧倒的にゼンショーが上。かつ、不正を働いたのはコロワイド側という状況。この訴訟はどれほどの影響をもたらすでしょう。これまで居た会社の情報持ち出し、これだけ高くつくんです。転職の際は皆さんもお気を付けて。

デンソー 欠陥燃料ポンプで自動車メーカーが大ダメージ

デンソーは12/22、「リコール対象の燃料ポンプが搭載された車両をお使いのお客様へのお願い」を公表しました。燃料ポンプの不具合が原因で最悪の場合、走行中エンストに至るおそれがあるというもの。自動車メーカー各社が採用しているようで、リコールの嵐となっています。

デンソー

デンソーはトヨタグループの中核をなす自動車部品メーカーで、売上収益規模、技術力ともに世界有数。多種多様な自動車部品を取り扱う東証プライム上場企業です。得意先別では、トヨタグループ向けが5割を占めていますが、ホンダ、ステランティス、GM、SUBARU、スズキ、マツダなどと幅広く取引関係にあります。

欠陥燃料ポンプ

開示によると、燃料ポンプの不具合は、燃料ポンプを構成する部品の1つであるインペラにおいて、樹脂密度の低いものが燃料によって変形し、作動不良に繋がることがあるということです。この問題は約4年前に発覚しており、既にトヨタ以下の各社がリコールの届け出をしてきました。

リコールの対象者は今年11月時点でトヨタ620万台、ホンダ433万台、ダイハツ137万台などで計1,245万台といわれていましたが、12/21にホンダが7度目となるリコールを届け出し、807万台へ。合計で1,617万台のリコールとなってしまいました。今後もまだまだ増加しそうな勢いです。

日野自動車、ダイハツ工業と不祥事が続く同業界。不正ではないけど、このような大量のリコールが発生。モノづくり日本、技術の日本、はどこに行ってしまったのでしょう。

PHC ホールディングス株式会社 外部調査委員会を設置

PHC ホールディングスは12/25、「当社子会社(株)LSI メディエンスの不適切事案に係る外部調査委員会の設置に関するお知らせ」を公表しました。12/8には、第1報として「「当社子会社(株)LSI メディエンスの中央総合ラボラトリーにおける品質管理に係る不適切事案についてのお知らせとお詫び」を公表していました。

PHC ホールディングス

PHC ホールディングスは、1948年の大新鉱業設立をルーツとし、パナソニックから独立したヘルスケア機器メーカーの持株会社です。各種ヘルスケア機器・サービスの開発・製造販売。糖尿病ケアに強みをもつ東証プライム上場企業です。

不正の概要

同社の子会社である株式会社 LSI メディエンスの中央総合ラボラトリーで、免疫関係の検査 85 項目において、月次で測定機器の精度管理図を作成する際に、実測値と異なる数値を意図的に用い、不適切な精度管理図を作成していたことが判明したといいます。

「精度管理図」というのは注釈で説明されてるんですが、よく分かりません。臨床検査において、検査結果の品質を確保するためのツールのようなものみたいで、そのデータを意図的に書き換えていた。つまり、検査ツールの妥当性を意図的に都合の良いデータに置き換えていた、みたいなことだと思います。

いずれにせよ、まぁ、結果的に検査不正なわけです。12/8時点で検査データについて問題があったことは確認されておらず、また、本件に起因した健康被害の報告もないとのことですが、調査委員会でしっかり事実をあぶり出してください。

長野電鉄株式会社 子会社従業員の不正行為 私的流用 約4億6,600万円

長野電鉄は12/22、「弊社子会社の元従業員による不正行為に関するお知らせ」を公表しました。世の中不正といえばダイハツ工業一色になってますが、ちょっと意外な不正行為の話題。同社は上場企業ではありませんが、金額が金額だけに取り上げてみます。

長野電鉄

長野電鉄は鉄道業(長野電鉄線)を中心に、併せて不動産業、観光事業、旅行業、広告業、保険代理店業、関連事業を展開する企業。本社は長野県長野市です。その子会社である長電建設株式会社(資本金2,000万円、従業員38名)が不正の舞台となりました。

不正の概要

元従業員が、平成26年11月から令和4年9月までの約8年間にわたり、取引実態のない架空の請求書を偽造するなどにより、外注先への経費の支払いを装って同社預金口座から不正に払い戻しを行い、これを私的に流用していたもの。この不正行為により同社が受けた損害額は合計約4億6,600万円だそう。

従業員わずか38名の会社で、8年間にわたり約4億6,600万円って凄いですね。詳細の情報が公表されていないのでよく分かりませんが、経費の管理を一人に任せっきりだったんでしょうね。会社のサイズから考えてもかなりのダメージになりそうです。同じ長野県では今年5月、株式会社ヤマウラで似たような事件が発生してました。やはり億円単位の不正でしたね。