株式会社東京衡機 またしても 取締役の不正行為が発覚

株式会社東京衡機は2/27、「調査委員会の設置に関するお知らせ」を公表しました。同社の元取締役が関与して、過去に不適切な取引が行われていた可能性があることが判明したということです。2017年には取締役の不正、2023年にも別の不正が発生した同社でまたしても。

株式会社東京衡機

東京衡機は、製造業や研究機関向けに、素材や部品などの実働条件下における耐久性などの評価で利用する試験・計測機器のメーカー。東証スタンダード上場企業です。昨年3月の不正により、東証から特設注意市場銘柄(現在は特別注意銘柄)に指定され、上場契約違約金1,440万円を徴求された企業です。

不正の概要

既に退任している同社の元取締役が関与して、過去に不適切な取引(現在把握しているかぎりでは、約5年間の概算で 2億円超の売上原価の過大計上)が、同社グループ会社において行われていた可能性があるとしています。外部からの情報提供により判明したようです。不正な取引の具体的な内容、期間、会計的な影響、類似案件の有無等を調査委員会で調べるとしています。

内部管理体制等について改善の必要性が高いとして東証から特別注意銘柄に指定。まぁ言ってみれば執行猶予期間中の前科者みたいなもんです。その同社でまた、さらなる不正が発覚したと。外から見ていても本気で改善する気があるように見えませんし、、、この会社ダメかもしれませんね。

ENEOSホールディングス 子会社JREでもセクハラで会長解任

ENEOSホールディングスの子会社であるJRE(ジャパン・リニューアブル・エナジー)は2/21、「当社会長との委任契約解除について」を公表しました。同社の懇親の場で会長によるるセクシュアルハラスメント行為があったということです。親会社に続いて子会社でも、、、トホホなグループです。

JRE(ジャパン・リニューアブル・エナジー)

JREはENEOSの子会社で、発電プラント(風力発電、太陽光発電、バイオマス発電その他自然エネルギー発電)に関する事前調査、計画、設計、関連資材調達及び販売、土木工事、電気工事、建設、運転、保守点検事業並びに売電事業を行う企業(非上場)です。

セクハラ

昨年12月、ENEOSの社長等が解任されたのは、懇親の場において、社長が酔った状態で同席していた女性に抱きつくというセクハラ行為が原因でした。同社のコンプライアンスホットライン窓口宛てに内部通報が入ったというのが発覚の端緒。

そしてJREの場合も、、、開示文によると、「昨年12月下旬、当社の内部通報窓口に、懇親の場で会長による不適切な行為があったとの匿名の通報がありました。」ということです。コンプライアンス委員会および常勤の監査役主導の下、調査を実施した結果、会長によるセクハラ行為があったと判断したということです。

まったく一緒ですね。時期もENEOSの開示が12/19でしたから、親会社での内部通報が成功したのを見て私も、、、みたいな展開だったかもしれません。

ICDAホールディングス 取締役の不正行為(着服) 決算発表延期

ICDAホールディングスは2/1、「当社元役員による不正行為発覚に伴う特別調査委員会設置並びに2024 年3月期第3四半期決算発表の延期及び当該四半期報告書の提出期限の延長申請の検討に関するお知らせ」を公表しました。

ICDAホールディングス

ICDAホールディングスは三重県内でホンダの新車販売店、および各メーカー車種を扱う中古車買取・販売店を中心に展開する企業。このほか、輸入車の新車販売店の運営、自動車リサイクル事業も手掛ける東証スタンダード上場企業です。

不正の概要

2023年11月から実施されている同社子会社に対する税務調査及び社内調査の過程で、同社元役員が2016年4月から2023年10月までの期間において、中古車の買取取引等を利用して金銭の着服を行ってきたことが判明したといいます。

現時点において同社は、元役員による自供により判明した本件不正行為の事実関係及び手口を認識しており、これまでの税務調査及び社内調査により判明した元役員の着服金額は、累計約270百万円と推定しているとのこと。

ここでいう認識している「手口」なるものについては、今回の開示では説明されていません。特別調査委員会を設置して、事実関係、類似する事象の有無を調査するとしています。

SBI証券 金融庁が一部業務停止命令と業務改善命令

金融庁は1/12、「株式会社SBI証券に対する行政処分について」を公表しました。日経は同日の朝刊でフライング記事を掲載していましたね。いつものリーク記事です。行政処分の内容は、一定期間の一部業務停止命令と業務改善命令の二つです。

業務停止命令

執行役員兼機関投資家営業部長及びIFAビジネス部管掌執行役員らが、エクイティ・キャピタル・マーケット部管掌常務取締役や執行役員と相談し、香港現地法人の社員(機関投資家営業部員が兼務)及びIFAビジネス部員等に対し、顧客に新規公開時に公募価格と同価格の指値で当該株式の買付けを行うことを勧誘させていたというもの。

こうしたいわゆる初値買付の勧誘や実行について金融庁は、金融商品取引法で禁止する「作為的相場形成」にあたると認定したということです。役員が株価操作を主導するなど悪質性が高いと判断し、一定期間の新規上場銘柄の勧誘・受託業務を停止させます。ん~、これってちょと甘すぎないか?

いつか来た道

大手証券会社も以前は盛んにこの初値形成に積極的に関与する行為を行ってきました。いや、今でもやってるところあるかもしれませんね。要は「マーケットで自然に形成される株価を人為的に操作等しちゃだめよ」って法律。ブロックオファー対象銘柄の終値を買い支えていた日興証券と根っこはまったく一緒です。

前にも書いたけど、この事件を受けたIFAに対する世の中の評価ってどうなってるんでしょうね。

株式会社グッドスピード 金融庁の公益通報窓口が使われたこと

先日取り上げたグッドスピード。売上の先行計上の不正を行っているという内部通報が発覚の端緒となっていました。多くの企業では社内の通報窓口や外部に自社が契約する弁護士事務所等の窓口への通報が一般的なんですが、なぜかこのケースは金融庁の公益通報窓口が使われました。

金融庁の公益通報窓口

金融庁の通報窓口ってホームページのトップにはリンクがなくて、結構分かりにくいんですよね。こんな通報窓口よく知ってたなぁ、って感じです。一方で証券取引等監視委員会の通報窓口はトップページですぐ分かります。同社の従業員が通報したのは監視委員会だったかもしれません。

監視委員会は金融庁の下部組織ですし、通報内容が精査された後に金融庁に連絡。そこから同じ下部組織である公認会計士・監査審査会を通じて、同社の監査法人へ情報提供したという流れだったかもしれません。

かなり専門家でないと

社内やお抱え弁護士事務所の窓口を選ばなかったのは、よほど会社の経営陣のことを信用してなかったからでしょう。通報先が金融庁だったか、監視委員会だったかはともかく、一般の社員が通報先に選ぶところではなさそうです。会計やら監査に関して十分な知識を持っていることがうかがわれます。

当然経営陣もそのことに気付くでしょう。通報者が社内で魔女狩りに遭わなければいいのですが。