デンソー 欠陥燃料ポンプで自動車メーカーが大ダメージ

デンソーは12/22、「リコール対象の燃料ポンプが搭載された車両をお使いのお客様へのお願い」を公表しました。燃料ポンプの不具合が原因で最悪の場合、走行中エンストに至るおそれがあるというもの。自動車メーカー各社が採用しているようで、リコールの嵐となっています。

デンソー

デンソーはトヨタグループの中核をなす自動車部品メーカーで、売上収益規模、技術力ともに世界有数。多種多様な自動車部品を取り扱う東証プライム上場企業です。得意先別では、トヨタグループ向けが5割を占めていますが、ホンダ、ステランティス、GM、SUBARU、スズキ、マツダなどと幅広く取引関係にあります。

欠陥燃料ポンプ

開示によると、燃料ポンプの不具合は、燃料ポンプを構成する部品の1つであるインペラにおいて、樹脂密度の低いものが燃料によって変形し、作動不良に繋がることがあるということです。この問題は約4年前に発覚しており、既にトヨタ以下の各社がリコールの届け出をしてきました。

リコールの対象者は今年11月時点でトヨタ620万台、ホンダ433万台、ダイハツ137万台などで計1,245万台といわれていましたが、12/21にホンダが7度目となるリコールを届け出し、807万台へ。合計で1,617万台のリコールとなってしまいました。今後もまだまだ増加しそうな勢いです。

日野自動車、ダイハツ工業と不祥事が続く同業界。不正ではないけど、このような大量のリコールが発生。モノづくり日本、技術の日本、はどこに行ってしまったのでしょう。

PHC ホールディングス株式会社 外部調査委員会を設置

PHC ホールディングスは12/25、「当社子会社(株)LSI メディエンスの不適切事案に係る外部調査委員会の設置に関するお知らせ」を公表しました。12/8には、第1報として「「当社子会社(株)LSI メディエンスの中央総合ラボラトリーにおける品質管理に係る不適切事案についてのお知らせとお詫び」を公表していました。

PHC ホールディングス

PHC ホールディングスは、1948年の大新鉱業設立をルーツとし、パナソニックから独立したヘルスケア機器メーカーの持株会社です。各種ヘルスケア機器・サービスの開発・製造販売。糖尿病ケアに強みをもつ東証プライム上場企業です。

不正の概要

同社の子会社である株式会社 LSI メディエンスの中央総合ラボラトリーで、免疫関係の検査 85 項目において、月次で測定機器の精度管理図を作成する際に、実測値と異なる数値を意図的に用い、不適切な精度管理図を作成していたことが判明したといいます。

「精度管理図」というのは注釈で説明されてるんですが、よく分かりません。臨床検査において、検査結果の品質を確保するためのツールのようなものみたいで、そのデータを意図的に書き換えていた。つまり、検査ツールの妥当性を意図的に都合の良いデータに置き換えていた、みたいなことだと思います。

いずれにせよ、まぁ、結果的に検査不正なわけです。12/8時点で検査データについて問題があったことは確認されておらず、また、本件に起因した健康被害の報告もないとのことですが、調査委員会でしっかり事実をあぶり出してください。

長野電鉄株式会社 子会社従業員の不正行為 私的流用 約4億6,600万円

長野電鉄は12/22、「弊社子会社の元従業員による不正行為に関するお知らせ」を公表しました。世の中不正といえばダイハツ工業一色になってますが、ちょっと意外な不正行為の話題。同社は上場企業ではありませんが、金額が金額だけに取り上げてみます。

長野電鉄

長野電鉄は鉄道業(長野電鉄線)を中心に、併せて不動産業、観光事業、旅行業、広告業、保険代理店業、関連事業を展開する企業。本社は長野県長野市です。その子会社である長電建設株式会社(資本金2,000万円、従業員38名)が不正の舞台となりました。

不正の概要

元従業員が、平成26年11月から令和4年9月までの約8年間にわたり、取引実態のない架空の請求書を偽造するなどにより、外注先への経費の支払いを装って同社預金口座から不正に払い戻しを行い、これを私的に流用していたもの。この不正行為により同社が受けた損害額は合計約4億6,600万円だそう。

従業員わずか38名の会社で、8年間にわたり約4億6,600万円って凄いですね。詳細の情報が公表されていないのでよく分かりませんが、経費の管理を一人に任せっきりだったんでしょうね。会社のサイズから考えてもかなりのダメージになりそうです。同じ長野県では今年5月、株式会社ヤマウラで似たような事件が発生してました。やはり億円単位の不正でしたね。

東京インキ株式会社 子会社荒川塗料工業で火災事故

東京インキは12/21、「当社連結子会社(荒川塗料工業株式会社)の火災に関するお知らせ」を公表しました。実はkuniも途中まで東洋インキの開示だと思っていたんですが、正しくは東京インキです。子会社の荒川塗料工業で火災事故が発生しています。12/22には第2報も公表されました。

東京インキ

東京インキは各種包装・自動車部品などの各種プラスチック製品向けの着色剤などを製造する化成品事業のほかに、商業印刷や包装向けのインキやコート剤を生産するインキ事業、各種包装用ネットなどを供給する加工品事業も手掛ける東証スタンダード上場企業です。

事故の概要

12/20午後4時ごろ、同社100%子会社である荒川塗料工業加須事業所 工場D棟(埼玉県加須市)塗料製造工場にて火災事故が発生し、午後9時頃鎮火したとのこと。人的被害は軽傷者 1 名とされています。物的被害については22日現在調査中としています。

火災が発生したD棟を除く、すべての生産設備について安全が確認され、関係当局からの許可を受け安全面に最大限配慮し、生産および出荷を再開できたようです。

ちなみに、2017年末に強烈な爆発・火災事故(15人が死傷)を起こした荒川化学工業は東証プライム上場企業で、荒川塗料工業とは全く別物です。「東京」と「東洋」、「塗料」と「化学」の違い、今日はかなりややこしい記事になってしまった。

ジーエヌアイグループ 会社四季報にいきなりケンカを売る

ジーエヌアイグループは12/18、「会社四季報記載の当社記事に関して」を公表しました。同日発売された四季報(2024 年1集新春号)の「契約一時金の反動減大。販売・開発等費用増で利益反落。」という記載について反論したという開示です。

ジーエヌアイグループ

ジーエヌアイグループは中国を拠点に、バイオ技術を活用して新薬探索・臨床開発から製造、販売まで垂直統合型で事業を行う企業。主にアジアで患者の多い疾患をターゲットにした治療薬を開発。中国に自社の製薬工場を持ち、米国では医療機器の事業を展開する東証グロース上場企業です。俗にいうバイオ創薬ベンチャーってやつですね。

四季報に嚙み付く

問題の四季報の記述は2024年12月期に関するもの。同社の言い分は、「現時点では 2024 年度の業績予想数値を公表しておらず、また、減益との回答も一切しておりませんが、来期も更なる上積みが期待できる要素が多数あり、順調に成長出来ると考えております。」とのこと。

自社が公表すべきことをメディアが出し抜いて報道したり、その内容が間違っていたりした場合は、こうした反論をすることがあります。が、しかし、四季報の次年度に関する記事はあくまで東洋経済社の記者の予想でしかありません。これに反論する開示はちょっと珍しいですね。自社の将来や株価について意識が高いことは良いことですが。