東洋証券 代表取締役社長が取締役候補を辞退

東洋証券は6/26、「第102回定時株主総会付議議案の一部撤回のお知らせ」を公表しました。同日の定時株主総会で提案する予定だった現社長の取締役選任議案を取り下げ。事前の議決権行使などの状況から現社長の賛成比率が過半に達しない見通しとなったためだそう。

東洋証券

東洋証券は100年の歴史を持ち、仙台から福岡まで店舗を展開する地域密着型の総合証券会社。中国株取引のパイオニアであり、国内トップクラスの中国株商品ラインナップを提供してきました。また、金融商品仲介業ビジネスにも取り組んでいます。東証プライム上場企業です。

物言う株主

定時株主総会開催ギリギリのところで社長再任(正確には取締役再任)議案の撤回。どうやら3割弱の議決権を持つ物言う株主(アクティビスト)が主張した経営陣の刷新に、一定数の株主が同調し否決が濃厚だったためということのようです。

東洋証券は当初、社長を含む8人の取締役選任議案を提示していましたが、社長本人の申し出により議案を取り下げ、取締役候補者は7人となったものの、総会で他の取締役1名の選任議案も否決されたとのこと。

新社長には生え抜きの執行役員が選ばれたようですが、誰がやっても同じだろうね。アクティビストが要求する配当の増額と、高株価を実現するための自社株買いを迫られ、内部留保をむしり取られ続けてお終い。そんな未来しか見えてきません。

ブックオフグループホールディングス 従業員の不正行為が発覚

ブックオフグループホールディングスは6/25、「特別調査委員会の設置及び2024年5月期決算発表の延期に関するお知らせ」を公表しました。同社が運営する店舗において、従業員による架空買い取りなどの不正行為が発覚したということです。

ブックオフグループホールディングス

ブックオフグループホールディングスは中古書籍・ソフトなどを扱う小売店舗「BOOKOFF」を中心に、「リユース」を切り口にした小売店舗の運営およびフランチャイズ事業を行う企業。最近では家電商品、アパレル、スポーツ用品、ベビー用品、腕時計・ブランドバッグ・貴金属、食器、雑貨などへも展開する東証プライム上場企業です。

不正の概要

同社子会社(ブックオフ)が運営する複数店舗において、従業員による架空買い取り、在庫の不適切な計上及びこれらによる現金の不正取得の可能性があることが発覚したということです。今回の開示で説明されていることはこれだけですが、「複数の店舗において」というのが不気味ですよね。

サービスの形態から考えても、いかにも起こりそうな不正だけに、他の店舗でも常態化している可能性を感じます。特別調査委員会を設置して調査を開始するとしていますが、グループの国内外全店舗において、臨時の実地棚卸も実施するようで、これにより実態がある程度見えてきそうです。

ちなみに、この日同社株は1405円で前日比163円安。10%超の下落となっています。

明治安田生命 営業職員の女性が1億3千万円を着服

明治安田生命は6/21、「元営業職員による金銭の不正な取得に関する調査終了について」を公表しました。2022年6月に一旦公表していた営業職員による金銭の不正取得を含む不適切な事案について、調査と顧客への被害金額の弁済等を完了したということです。

明治安田生命

明治安田生命は非上場企業ですが、総資産、経常収益、保険料収入で業界第3位で、4大生保(日本生命保険、第一生命ホールディングス、明治安田生命保険、住友生命保険)の一つに数えられる生命保険会社。名前の通り、旧明治生命と旧安田生命が合併して生まれた会社です。

不正の概要

不正を働いたのは新宿支社の営業職。なんと、80 歳(退社時 76 歳)の女性だそうです。1994年から2021年までの間、顧客の保険料など計約1億3千万円を着服していたとのこと。被害にあったのは計5世帯10人で、被害の大半は同社と女性により弁済されました。

顧客が保険を担保に保険会社からお金を借りられる制度を悪用し、自身の口座に入金するなどしていたようで、2020年に退職した後も職員と偽り、着服を続けていました。同社の調査に対し、金銭は生活費に使ったと話しているそうです。

いやぁ、1994年からですよ。30年近くにわたって不正が継続できていたというのは驚きです。昨年から「営業職員チャネルのコンプライアンス・リスク管理態勢の更なる高度化」に取り組んでるようですが、同社のガバナンス、問題ありです。たとえ上場企業じゃなくてもです。

トヨタ 定時株主総会 豊田章男会長ら10人の取締役選任案は可決

グループで不正が相次いだ挙句に、大量生産に必要な「型式指定」の認証不正が自社でも出てきたトヨタ自動車。6/18に定時株主総会を開催され、不正公表後、初めて公の場で社長が謝罪しました。豊田章男会長ら10人の取締役選任案は可決されていますが・・・。

会長の再任

豊田氏については、グループで不正が続いた責任があるとして、米議決権行使助言会社2社(インスティテューショナル・シェアホルダー・サービシーズ(ISS)とグラスルイス)が取締役選任議案に反対を推奨していました。

まぁ、正直なところ今回の総会で再任されない事態はないだろうなと思っていましたが、豊田氏の取締役選任に関する賛成率は昨年の株主総会で84.57%と前年に比べて10%低下しており、今回の賛成率がどれほどだったのかが注目されていました。そして昨日、71.93%に低下(約13ポイント減少)、と公表されました。

メガバンクの動きも

三菱UFJフィナンシャル・グループと 三井住友フィナンシャルグループでは、トヨタ株を段階的に売却していくと言われています。損害保険会社4社も同様の動きがあります。こうした持ち合い解消の動きも、株主総会での安定票の減少につながりますし、来年以降の総会では波乱があるかもしれません。

FPパートナー(その2) 株価急落

FPパートナーの株価が下げ止まりません。9時半頃に一旦値が付きましたが、その後また売り気配となり、大引けまで値段が付かず。株価は2605円で700円のストップ安、130万株の売り物を残しています。ダイヤモンド社の記事を明確に否定しましたが、今月上旬から既に2000円下げています。

東洋経済オンライン

どうやらダイヤモンドオンラインに続き、東洋経済オンラインも参戦したようですね。「『生保業界のビッグモーター』にすり寄る生保、生保による過剰な便宜供与と利益供与が復活」 などというかなり過激な表現で報じられています。

「保険会社による営業社員の採用支援とあっせん」、「リーズと呼ばれる保険契約の見込み客を、FPパートナーに無償で紹介している」という二点を問題視。無償で紹介を受けた見込み客の情報は、FPパートナーが自社の募集人に1件1万1000円で販売していたそうな。

そしてさらに保険会社から支払われる多額の広告料についても指摘しており、これらはもう「便宜供与を超えて、利益供与だ」という金融庁幹部の言葉も紹介しています。なんかエライことになってきましたね。ビッグモーターに群がった損保、今度はFPパートナーに群がる生保ですかぁ。

4月には法令違反も?

FPパートナーでは銀行代理業として住宅ローンの仲介も手がけている中で、営業拠点の変更などに伴う銀行法上の必要な届け出をしていなかったという法令違反が、4月以降に発覚していたそうです。金融庁はここから着手したのかな。