ダイワボウホールディングス 決算発表 ネットワンシステムズ等は

子会社での循環取引等が発覚したダイワボウホールディングス。11/13に四半期報告書の提出期限延長を申請し、同日のうちに承認されたことを公表しました。延期後の提出期限は12/16となっていましたが、12/11、無事第2四半期の決算を公表しました。

おさらい

11/27、子会社のダイワボウノイ社で発覚した架空循環取引に関して、特別調査委員会による調査結果を公表しました。2014年度~2020年度までの7年間で、架空の売上は6,447百万円に及んでおり、たった一人の犯行だったことも判明しています。

この調査結果を踏まえ、12/11に決算発表。開示した資料の中では見付けられませんでしたが、四半期報告書も提出できたんでしょう。期限の12/16よりも早く提出できましたね。不正が今期の業績に与えた影響は、売上高で640百万円、営業利益で1,994百万円だそうです。

12/16に期限が迫る企業

ダイワボウホールディングスと同じ11/13に、四半期報告書の提出期限延長を申請し、承認を受けていた三菱マテリアルは、まだ決算発表できていませんね。ということで、これまで見てきた不正・不祥事等により決算が締められず、12/16に向けてカウントダウンが始まるのは、次の5社となりました。

アマナ(2402):売上高の架空計上や外注原価の期間帰属の誤り
ネットワンシステムズ(7518):従業員による資金流用、原価付替など
小倉クラッチ(6408):棚卸資産の過大計上や従業員による横領など
ひらまつ(2764):創業者側への業務委託料の妥当性調査など
三菱マテリアル(5711):子会社経営幹部による利益相反取引

米国の内部告発 報奨金が過去最高を記録

米証券取引委員会(SEC)が2020会計年度(19年10月~20年9月)に告発者に支払った報奨金、なんと1億7500万ドル(約180億円)。前年度比3倍で過去最高を更新だそうです。報奨金を受け取った人数は39人で、これも過去最高です。

報奨金制度

2010年のドッド・フランク法という法律の中でこの制度が拡充されたそうです。内部告発をきっかけにSECの捜査が進み、企業に100万ドル超の制裁金や利益返還が科されると、告発者に総額の10%~30%が支払われるというもの。

不正の案件とともにその報奨金額を伝えられた例として、5000万ドルを受け取った内部告発者がいるらしいです。日本円で50億円超ですよ。また、最近こちらも過去最高額を記録したそうですが、1人で1億1400万ドル(114億円超)の報奨金を受け取った人もいるとか。

こんなふうに内部告発で巨額の報奨金を手に入れる人が出てくるもんだから、米国ではこの内部告発者向けの内部告発者訴訟を支援するサービスまで登場しているといいます。

他にもあるらしい

ここまでの話は米証券取引委員会の話ですので、同委員会が携わる不正が対象ということです。ほかにも、連邦公務員を対象にしたホイッスルブロワー保護法、上場企業の従業員を対象にした企業改革法、不正請求防止法など、各分野ごとに内部告発者を保護する法律があるみたいです。

日本ではこうした報奨金制度はありません。金融関係では金融庁にディスクロージャー・ホットラインなどの各種通報窓口がありますし、証券取引等監視委員会には情報提供窓口なるモノが設けられていて、相場操縦やインサイダー取引、金融機関の不正などに関する情報提供を促しています。が、いずれもリスクを冒して通報しても見返りはありません。日本もそろそろ米国に倣うべきでしょうね。

山王(3441) 中国からの撤退 水素透過膜

株式会社山王は12/4、「連結子会社の異動(持分譲渡)に関するお知らせ」を公表しました。同社は7/14に、連結子会社である山王電子(無錫)有限公司の持分を譲渡することを決議した旨公表していましたが、11/30、中華人民共和国江蘇省無錫市より、譲渡に関する許認可を受けたとのこと。

中国との関係

この開示があった翌営業日、同社株は1,500円から、1,800円台まで買われ大きく上昇しました。もちろん買われた材料は他にあり、「電界メッキによる水素透過膜とその製造方法」に関する特許を持っているというもの。この技術がコストを抑えた水素精製装置を製造するための有力技術として注目されているとか。

ただ、中国からの撤退というニュースも、同社に対する高評価につながったという面も見逃せないのではないかと思います。当ブログでもお伝えしてきましたが、巨大な成長市場という魅力の一方で、様々なリスクが表面化しつつあります。もうこのリスクに目をつぶってはならない時代です。

中国公認ソフトで窃取か

12/10付け日本経済新聞に、「中国公認ソフトで窃取か ドイツ情報機関が警鐘 外資企業、情報漏洩リスク」という記事が。中国で活動する企業に導入が義務づけられている税務ソフトをインストールすると、スパイウエアが知らぬ間に入り込み、第三者にシステムを操られてしまう恐れがある。という内容です。

昔から、中国に進出した日本企業の機密は明らかに漏れてきました。現地従業員(共産党員)を介して漏れた技術情報が、今の中国企業の躍進につながったのは間違いありません。今ではファーウェイでも言われてたように、スパイウエアにより裏口(バックドア)が作られ、情報を抜き取られるわけです。

今後、大統領選が終わった米国が中国との関係に対して規制を強化してくるリスクもあり、、、。そんな場面で山王は、中国100%子会社を譲渡して中国から撤退。で、350百万円の譲渡益を得るそうです。見事です。

東京ドーム TOB オアシス・マネジメントが賛同

東京ドームに対するTOB(株式公開買付)を行っている三井不動産は12/8、最大の株主であるオアシス・マネジメントがこのTOBに賛同し、保有する全株式を公開買付価格で応募する意向であることを公表しました。意外とあっさりでしたね。

公開買付価格 1,300円

オアシス・マネジメントが買付価格等に引き上げ要求でもしてくるのではないか、、、というのが一部の市場参加者のヨミだったと思われます。そのためTOB公表後、11/30~12/8までの7営業日の間、市場では1,300円以上で株価は推移しました。一時は1,400円台も。

ところが、12/8のオアシスが賛同を表明という開示がされた途端、翌日12/9は売り気配。寄り付きは1,299円となりました。まぁ、当然といえば当然なんですが、1,300円以上を買った人たちには、残念な結果でしたね。7営業日の間に、上手く売り抜けた人もいるでしょうが。

良く分からない開示

それにしても三井不動産の開示の内容がよく理解できません。オアシス・マネジメントについては、「応募する意向」とか「契約を締結する用意がある」という表現で、「確定」ではないことを匂わせています。

一番分からないのが次の部分。「関連する条項について合意が成立し、内部的な承認手続きが完了することを条件として」という但し書き部分。後半はともかく、関連する条項について合意が成立、とはどういう意味なんでしょうね。

そして、そもそもこの開示のタイトルが「東京ドーム株式に対する公開買付に伴うオアシス・マネジメントとの公開買付応募にかかる協議開始に関するお知らせ」。となっていること。これから協議することがまだまだあるようなタイトルです。

これってオアシスが株主提案していた、社長含む現取締役3人の解任の件を指してますかね。あくまで現取締役を排除することにはこだわっていると。。。

Casa (7196) 特別調査委員会設置

東証一部上場のCasa、12/3発売の週刊文春において、いわゆる文春砲の餌食となり、社長のパワハラが暴露されました。Casaは同日に開示しており、第三者機関に調査を依頼する旨公表しました。反社会的勢力との繋がりについては、この時点で一旦否定しています。

パワハラ

社員達に「お前ぶち殺すぞ」、「電車に飛び込まんかい」、などの罵声を繰り返していた。みたいなことが書かれているようですね。取材で複数の音声データを入手しているとか。これもすでにどこか(ユーチューブとか)で聞けるようになってるんでしょうか。

パワハラ程度ではなかなか企業は動きませんが、さすが文春砲ですね。影響力が違います。あの三菱電機も先日、ようやくパワハラ排除に向けた本格的な取り組みを開始しましたが、それまでに社員が何人自殺したことやら。

Casaは12/7、同社と利害関係を有しない外部専門家および社外監査役で構成される特別調査委員会の設置を公表しました。パワハラの事実関係解明に加え、第一報で否定した反社会的勢力との関係についても、調査の対象としています。

おまけ

特別調査委員会による調査期間は1か月~2か月程度を見込んでいるとのこと。蛇に睨まれた蛙ってところですが、立ち竦むことなく進めて行ってますね。結果を待ちましょう。

ところで、この会社の前期末の有価証券報告書をみると、筆頭株主にジャパンベストレスキューシステムという会社が登場しています。保有比率は9.91%ですが、ここも有名な会社ですね。2015年に子会社で役員が関与する会計不正をやらかした企業です。ご縁みたいなものでもあるんでしょうか。