東洋紡 度重なる不祥事 安全認証不正取得(その2)

12/29、PBT樹脂「プラナック」に関する安全認証不正取得を公表した東洋紡。2/3にはエンジニアリングプラスチック製品についても同様に、安全認証不正取得等があったことを公表しました。「バイロペット」、「グラマイド」、「ペルプレン」の3製品だそうです。

やはり他製品でも

やはり出てきましたね、さらなる不正。前回公表した「プラナック」は他社から事業譲渡された製品ということで、全責任を負うことを回避してましたが、今回は自社製品のようです。エンプラ製品を同社HPで確認してみると、

バイロペット:成型用熱可逆性ポリエステル樹脂
グラマイド:高機能ポリアミド樹脂
ペルプレン:ポリエステルエラストマー

と、説明されていました。これでもピンときませんね。例えばバイロペットは、自動車内外装部品や家電製品ハウジング・ケース、炊飯器等の家電製品、プリンターなどのOA機器などと用途が説明されています。今回不正の対象製品は、我々の家庭にある製品でもたくさん使われていそうです。

認証取り消し

プラナック同様、Underwriters Laboratoriesから、これら製品のUL認証は2月3日付で取り消されたようです。東洋紡の開示したお知らせでは、これら3製品の「一部の品番について」不正があったとしていますが、UL認証は全ての品番で取り消されています。

そういえば1/28には、同社が取得している ISO9001認証のうち、「プラナック」などを担当するエンプラ事業総括部に関わる認証範囲について、認証を取り消されたりしてました。今回の事案をもとに認証範囲の拡大とかもあるんでしょうか。

にわかに拡大する安全認証不正取得。東洋紡製品の中でどれだけ範囲が拡大していくのか。東洋紡、京セラ以外の他社にも拡大していくのか、気になりますね。

西華産業 従業員の不正行為 (その3)ー調査委員会立上げ

西華産業の開示、見落としていました。2/1に「当社連結子会社での不祥事に関わる調査委員会立上げ等のお知らせ」が公表されていました。同社もしくは子会社の日本ダイヤバルブのどなたか、当ブログの記事を読んでいただいたのでは?と思われる節もあり、、、。

調査委員会立上げ

このお知らせによると、今年1/15には既に調査委員会を立上げていたとのこと(その時に開示すればいいのに)。当ブログで委員会設置による調査や再発防止策の策定をするべきという記事を公開したのが、1/25でした。

当ブログで記事を公開した時点で、既に設置されていたということなんですが。いや、どうしても1/15にそれを開示しなかったことが腑に落ちない、、、。委員の名前も公表されていませんし、委員会の設置ではなく「立上げ」という言葉が使われているのも気になります。

委員会の「設置」のお知らせはこれからということでしょうか。まぁ、とにかく同委員会で6月上旬をめどに調査結果をまとめるとしています。

元社員という呼称

もう一つ当ブログを読んでいただいたのではと思わせるのが、金銭騙取した被疑者のことを今後は「元社員」と呼ぶ理由について、細かく説明されているところ。kuniがよく「元社員」とか「元従業員」という呼び方にケチを付けているからか?などと、勝手に思っています。

期待すること

前回掲載した読者から頂いたコメント、「日本ダイヤバルブにおけるパワハラや杜撰な勤怠管理の実態」が書かれていました。調査委員会の調査の結果として社会に公表していただきたいですね。従業員を壊して会社が成長する時代はもうとっくに終わってますよ。

もちろん、現在の惨状を公開することが目的ではありません。経営陣にそういう実態を的確に認識していただき、襟を正してもらう。改善に向けた経営の強い意志を表していただきたい。そう願っております。

富士ソフトサービスビューロ ユー・エム・シー・エレクトロニクス 課徴金納付命令勧告

証券取引等監視委員会は1/29、富士ソフトサービスビューロとユー・エム・シー・エレクトロニクスの両社における有価証券報告書等の虚偽記載について、課徴金納付命令を発出するよう、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して勧告しました。

富士ソフトサービスビューロ

同社は東証2部上場。名前の通り富士ソフトの子会社ですね。ビジネスプロセスアウトソーシングやコンタクトセンターサービス、人材派遣などを手掛けている企業です。2年前に虚偽の要員計上による誤請求が発覚、その金額の総額は2年間で約3億円弱にのぼったという事件。

その結果、売上を過大に計上し、重要な事項につき虚偽の記載がある有価証券報告書及び四半期報告書を提出したということです。課徴金の額は1,200万円です。

ユー・エム・シー・エレクトロニクス

ユー・エム・シー・エレクトロニクスの方は当ブログでも取り上げてきました。2名の取締役副社長の関与の下、多数の海外拠点において長期間にわたり不正会計を行っていたという事件です。そのため虚偽の記載がある有価証券報告書及び四半期報告書の提出となりました。

さらに、同社は重要な事項につき虚偽の記載がある「有価証券届出書(株券の募集)」を2度にわたり提出していて、それぞれ40億円と80億円の資金調達をしています。これに関する課徴金の額が半端なく、3億9,615万円となっています。

最初の有価証券届出書(株券の募集)に係る課徴金の額は約1億8,500万円。二度目の有価証券届出書(株券の募集)に係る課徴金の額は約1億8,800万円ですから、合計で3億7,300万円ほど。発行開示書類に関しては、かなりお高くつきます。これがなければ、いわゆる継続開示書類のみの課徴金となり、2,400万円ほどですね。

ひらまつ 朝日ラバー 五洋インテックス アップデート

1/29のTDnet、委員会調査や不祥事対応を継続中の企業が途中経過などを開示しています。そのうち当ブログで取り上げてきた銘柄について、情報をアップデートしておきましょう。

ひらまつ

創業者である平松氏が設立し運営する、株式会社ひらまつ総合研究所等との間の取引に関する調査報告書に基づき、関係者の処分や責任追及等の方針、具体的な再発防止策などを公表しました。

当時の取締役、監査役、及び執行役員の事件に対する関与の程度について評価し、責任の所在の明確化までは行われましたが、具体的な責任追及の内容や人事処分等の内容についてはこれから検討するとしています。

朝日ラバー

連結子会社における棚卸資産の過大計上の疑義の発生に関し、調査委員会を設置していた朝日ラバー。当初から1月末をめどに、としていた調査期間の想定に無理がありましたが、やはり期間を延長すると公表しました。このぶんだと2月に予定される第3四半期決算発表は延期せざるをえなくなりそうです。

五洋インテックス

同社元従業員が連結子会社である五洋亜細亜株式会社に対して3500万円を貸し付けたと主張していることを受け、外部調査委員会で調査を進めていた五洋インテックス。当該元従業員より1/27付で、同子会社に対する貸金等返還請求訴訟が提起されたことを公表しました。

あれ?、いつの間にか元従業員になってますね。外部調査委員会を設置した10/20時点では「当社従業員」となっていたんですが、、、。クビにしちゃった?また何か起きてるんでしょうか。

今回公表された「当社連結子会社に対する貸金等返還請求訴訟の提起に関するお知らせ」なんですが、昔の開示文書かなんか使い回ししてます?項番3のタイトル間違ってますよ。訴えられたばかりで、いきなり「3.判決の内容及び損害賠償金額」はないでしょ。

日立金属 特別調査委員会 調査報告書

日立金属は1/28、品質不正に関し、特別調査委員会の調査報告書を公表しました。不正製品を納入した先は、計1747社にのぼっています。このうち事業撤退などの理由で連絡が取れない44社を除き、すべての顧客に納入実績があることについて連絡済みだそうです。

ここまでを振り返って

いやぁ、長かったですね。委員会の設置は昨年の4/27。そこから今年の1/25までですから、調査期間なんと9か月間です。お疲れ様です。

2020年1月に安来工場において製造する特殊鋼について、品質に係る不適切行為が行われている旨の情報提供を受けたというのがとっかかりでしたが、これってやはり内部通報ということのようです。今回は「情報提供」ではなく、「投書」と表現されています。

2015年に始まり、世を騒がせた上場企業による検査不正事案の嵐。そんな中でも不正をしっかり握りつぶしてきた日立金属。報告書では経営幹部や本社部門などが不正を認識していて続けさせている状況では、現場が不正を問題視することが困難だったと分析しています。

全編ヤラセに見えてきた

じゃぁ、なぜこの時期に「投書」が登場するんでしょう。なんかもうこの辺りからヤラセみたいな感じがしてきました。何度も不正行為に関して気付きがあり、何度も不正行為の公表のチャンスがあったにも関わらず、、、日立が日立金属を売却することを決めると途端に表沙汰に。。。

再発防止策の中に「内部通報制度の強化」というのがあるんですが、これが日立製作所コンプライアンス部に通報する仕組みというのも、、意味ありげ。良い値で売れるまでは日立が監視するのか。

売却を決定したから不正を精査、膿を出し切り、身綺麗になってから売却。このこと自体に別に異を唱えるものではありません。問題はそれまでの間、社会や顧客を裏切り続けていることです。これが日立製作所のやり方なんでしょうか。ここから売却手続きを加速するんでしたね。