元気寿司 不適切な支出で特別調査委員会を設置

元気寿司は5/27、「特別調査委員会の設置に関するお知らせ」を公表しました。同社の新店舗の建設工事に関連して、不適切な支出が行われていた可能性があることが判明したということです。公正で適正な調査を行うため、外部の有識者で構成する特別調査委員会を設置しました。

元気寿司

元気寿司は国内外で展開する寿司レストランチェーン。「元気寿司」、「魚べい」、「千両」といったブランドで、国内は165店舗、海外は192店舗(2021年3月末)を出店しています。要するに全国展開する回転寿司チェーンなわけですが、餃子の街宇都宮が発祥だそうです。

業界最大手はスシロー。次いでくら寿司、3位がかっぱ寿司で、第4位が元気寿司だそうです。ちょっと上位3社には水をあけられてますね。4位から6位までが団子状態。業界シェアはそんな感じです。

不適切な支出

今回の開示では冒頭書いたように、「新店舗の建設工事に関連して、不適切な支出が行われていた可能性があることが判明」としか説明されていません。会計監査人から、本事案の事実関係の更なる調査、本事案に類似する事象の存否などについて、実態把握をする必要がある旨指摘されたため、特別調査委員会を設置したということです。

地元の新聞報道によると、問題が発覚したのは5/10の内部通報によるものだそうです。5/15には同社を担当する監査法人にも情報提供があったそう。監査法人はトーマツですから対応はしっかりしています。不正が発覚したのは事実ですが、内部通報など(ヘルプライン)は機能していたということですね。

今のところ見えてきてるのは以上です。調査委員会の調査結果を待ちましょう。ちなみにこの元気寿司の社長、法師人 尚史さんという珍しいお名前。「ほうしと たかし」さんと読むんですと。

創業家内で対立 はるやまホールディングスでも

はるやまホールディングスは5/25、「株主提案に対する当社取締役会意見に関するお知らせ」を公表しました。大株主である創業者の娘(現会長の姉)が、現会長らの取締役再任に反対する株主提案を同社に出したということです。また出てきましたね、お家騒動。

はるやまホールディングス

はるやまホールディングスは、ビジネスパーソン向けのスーツなどの衣料品およびその関連商品の販売を主な事業とする企業。大型駐車場を持つ郊外型店舗と都市型店舗の2業態で出店しています。岡山県岡山市に本社を置く、東証スタンダード市場上場企業です。

株主提案の概要

ちょっとややこしいんですが、創業者の息子が現会長。で、その会長の姉が岩淵さんという方で、今回の株主提案をされた方のようです。つまり、創業者の次の世代の姉弟で争いが始まったということですね。まさに創業家内での争いです。

岩渕氏は正史氏(現会長)や中村宏明社長を取締役候補から外し、元専務の野村耕市氏など4人を選任するよう求めているということです。再任反対の理由について「(新型コロナウイルスの感染拡大で)創業以来最大の危機だ。正史氏に経営させていては立ち直れない」としています。

コロナの影響も小さくはないんでしょうが、紳士服業界全体が完全に終わってますよね。コロナとは関係なく、ビジネスマンはネクタイをしなくなりましたし、クールビスや私服OKの企業が増加していて、スーツなんてほとんど不要になってきました。

株主総会は6/29

昨年の株主総会でも、創業家や一部の機関投資家が正史氏の取締役再任に反対票を投じてたんですね。その時はなんとか交わしたみたいですが、さてさて今年の総会はどうなることやら。こんな内輪もめに興じてられるような業界だとは思えませんが。

ピクセルカンパニーズ 取締役の不正行為?

公表の事実に気付かなかったんですが、ピクセルカンパニーズは3/31、「財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備に関するお知らせ」を公表。その中で同社代表取締役個人が、取締役会の承認を受けずに、同社を連帯保証人とする金銭消費貸借契約を締結していたことが判明したことを明らかにしています。

ピクセルカンパニーズ

ピクセルカンパニーズは、金融機関向けシステム開発を行うシステムイノベーション事業、太陽光発電施設を企画・販売するディベロップメント事業、カジノ向けゲーミングマシンを製造・販売するエンターテインメント事業を手掛ける東証スタンダード市場上場企業です。

再生エネ事業に遊戯機事業と聞いただけで、ちょっとうまくいってない企業を感じさせますが、やはり直近5期で4期赤字。直近の株価は50円台という状況です。

不正の概要

開示された情報では、上記のように代表取締役個人が取締役会の承認を受けることなく、会社を連帯保証人にして借金していたということだけ。会社法上の利益相反取引として取締役会の承認等所定の手続が必要にもかかわらず、その手続きを踏んでなかったというもの。

ところが、一方で、「この金銭消費貸借契約締結の同日に、当社の債務保証を解除する確約書が締結されており、当事業年度の末日時点で債務は残っていないことから、当事業年度の財務諸表及び連結財務諸表に与える影響はない」とも書かれています。ん?

なんだかよく分かりませんね。契約したその日のうちに法的問題に気付いて契約(連帯保証)を解除した?ってことみたいです。にもかかわらず、不正の事実を公表し、社内調査委員会を設置して調査すると。さらにその後5/16には社外調査委員会へ衣替え、とかなり大げさなことに。いったい何が起きてるんでしょう。

三菱電機 増え続ける品質不正

三菱電機は5/25、「当社における品質不適切行為に関する調査結果について(第3報)」および「当社における品質不適切行為に関する原因究明及び再発防止等について(第3報)」を公表しました。昨年7月に設置された調査委員会による3回目となる中間調査結果報告です。

調査委員会

いやぁ、もうこれまで何度取り上げてきたんでしょう。2021年6月に長崎製作所で鉄道車両向け機器の検査不正が判明し、調査委員会が調査を進めてきました。調査委員会は、同委員会に寄せられた品質に関わる問題の申告等を基に抽出した要調査事項 2,303件のうち、約8割に当たる 1,933件の調査を終了したということです。

なので、現時点でも、約2割に相当する370件に関してはこれから調査ということになります。今年秋まで調査を継続するらしいです。っていうか、ここでいう「要調査事項」というのが、そもそもすべてを網羅できていない可能性もありますけどね。

結果の概要

報告書では新たに15製作所(工場)で101件の不正行為が明らかになりました。納期やコストを守るため、顧客との契約や規格などを軽視して不正行為に手を染めるケースが目立ったといいます。多くは現場担当者レベルにとどまっていましたが、管理職が関与しているケースもあったということです。

長い歴史を持ち、主力事業の一つである社会システム本部など、インフラ向けの製品を手がける部署が多くを占めたということですが、中には5G関連事業で電波法違反なんてのも出てきているそうです。納期やコストを守るため、製品の品質が犠牲になる。こうしたケースでは同時に従業員も壊れていってるはずです。品質不正の調査はまだまだ続きます。

大東建託 連結子会社における不適切な会計処理

大東建託は5/24、「当社連結子会社の不適切な会計処理に係る調査に関するお知らせ」を公表しました。同社社員が同社の連結子会社において不適切な会計処理を行っていたことが判明したといいます。

大東建託

大東建託は土地オーナーに対して、アパート・マンション経営など土地の有効活用を提案し、建築を請け負うとともに、一括借上により建物賃貸の経営を代行する事業をメインに手掛ける企業。貸家着工戸数に対して12.5%(22/3期)のシェアをもつ、賃貸住宅請負の大手です。

バブルのころは物凄い勢いで成長していた企業で、それゆえか当時はかなり悪い噂もよく聞こえてきた企業でした。あれから40年、今や大手ですし、それなりのガバナンスが構築できていると思われますが・・・。

不正の概要

管掌役員からの告発を契機として、同社社員による不適切な経費使用の疑いが発覚したことを受け、社内調査を進めてきたとのこと。調査は現在も継続中で、今般、調査チームからの経過報告を受け、適切な承認を経ない経費の使用 (約50万円 )が発覚したそうです。

さらに、当該社員の関係する不適切な会計処理が確認されています。①同社連結子会社の未払金および未払費用の過大計上(2022年3月末時点で約569百万円)。②同社連結子会社の広告宣伝費等の不適切な支払い (2022年3月期に約162百万円)。

経費の使い込みに関しては少額ですが、連結子会社における不正な会計処理はそれなりの金額ですね。これだけの金額を不正に操っていたとすると、そのお金の一部が同社員の懐へ、、、ということも十分考えられそうです。

今回の開示ではまだまだ詳細が見えてきません。外部専門家(弁護士2名、公認会計士9名)も参画した社内調査の結果を待ちましょう。