昭和電線ホールディングス 検査不正の追加報告?

昭和電線ホールディングスは1/20、「当社グループ製品の不適切な品質管理に関する調査結果の報告について」を公表しました。2021年10月末に調査結果の報告を終えていた子会社の昭和電線ケーブルシステムにおける検査不正。あれから1年2ヶ月も経って追加の報告です。

おさらい

2021年7月、子会社の昭和電線ケーブルシステムにおいて検査不正が発覚。特別調査委員会を設置し調査を行い、3ヶ月後には調査結果報告と再発防止策を公表しました。横展開がしっかり行われておらず、かなり適当な調査結果だと感じていました。

そして追加の報告

あの時の調査対象は、「外部から指摘を受けたすべての製品(7製品)」ということだったんですね。で、調査結果を報告した後も、調査対象を同子会社のすべての製品に拡大して調査を継続していたということです。その期間、なんと1年2ヶ月です。

調査の結果、やはり9件の検査不正が判明しています。が、しかし、「特定のお客様との間で定められた仕様に基づき製造された製品が対象であり、汎用製品は含まれていない。同社としては、品質の健全性に問題がないことを確認している」。といつもの感じです。どうやら調査はこれでおしまいということのようです。

「2017年にグループ会社に対して品質問題に関する調査を実施した際に、当時の昭和電線ケーブルシステム経営者の一部、品質保証部門上層部が今回発覚した不正の一部を把握しながら、報告すべき事実を報告しなかったということも判明した」などという課題も見付けておきながら、、、。もうこのあと本体やほかのグループ会社への横展開はしないんだろうか。

アマナ(amana) さらに出てきた従業員の不正行為

アマナは1/19、「特別調査委員会における調査対象及び 特別調査委員会委員の追加に関するお知らせ」を公表しました。昨年12/22に特別調査委員会を設置して従業員の不正行為を調査していましたが、そこへ新たな不正が出てきたようです。

おさらい

アマナは広告業界や一般企業を対象に、静止画やCG、動画などのビジュアルの企画制作、テレビCMやウェブサイトなどコンテンツの企画制作を主に手掛ける企業。2018年には中国の子会社で会計不正。2021年には連結子会社での不正が発覚しました。

そしてさらに昨年12月には本体の従業員による不正行為が発覚し、特別調査委員会を設置して調査を開始。そこへまたまた、別件の不正が出てきてしまったかも、という流れです。よくまぁ、これだけいろいろと出てくるものですね。開いた口が塞がらないというヤツです。

今回の事案

ある取引先との間で、2016年5月以降の業務内容の一部に実態がなかったとして、当該取引先から同社への支払済み業務委託料の一部について、返還を請求(金額は約5億4千万円)する旨の書簡が届いたということです。

実体がなかったとされるこの取引については、同社でも調査を行ったようですが、「事実関係の確認にあたっては特別調査委員会による徹底した調査を行うことが適切」との判断により、同委員会の調査対象に追加事案として加えるとしています。昨年9月末時点で債務超過に陥ったアマナ。マジでヤバいことになってます。

バンダイナムコホールディングス 子会社従業員による不正行為

バンダイナムコHDは1/18、「当社子会社元従業員による不正行為及び同人に対する訴訟提起のお知らせ」を公表しました。子会社というのはバンダイナムコエンターテインメントという会社。同社が不正を働いた元従業員に対し 1/18付けで、約6億円の損害賠償などを求める民事訴訟を東京地方裁判所に提起しました。

不正の概要

2021年11月にバンダイナムコエンターテインメント会社内にて、管理システムに登録されているスマートフォンなどのモバイル端末の数と、実際に使用されているモバイル端末の数に差異があることが発覚しました。

バンダイナムコエンターテインメント内で調査を行い、2015年4月頃から2022年4月頃までの間、同従業員が管理していたモバイル端末のうち4,400台以上を会社に無断で外部業者に売却し、これらの行為等により約6億円を不正に着服していたたことなどが判明したといいます。

なんともシンプルな

4,400台以上のモバイル端末を会社に無断で外部業者に売却していた。なんともシンプルな不正ですね。これに気付かなかったというのがビックリ。だからでしょうか、2022年4月に当該元従業員の関与が発覚してから、8か月以上も公表をためらってたというふうに見えてしまいます。

実態が判明した時点でまず開示するべきですよね。8カ月間で何を、どう調整したのかな、、、なんて勘ぐられてしまいますよ。ちなみに、発覚2ヶ月後の2022年6月には株主総会が行われてますね。現取締役の再任やら、取締役の報酬に関する議案がかかってるけど、これらの議決に影響しないように、みたいなことを意識したんかしら?

東京ボード工業 焼損事故で工場休止に

少し前になりますが、東京ボード工業は1/13、「チップ乾燥設備故障による佐倉工場休止について」を公表しました。同社佐倉工場のチップ乾燥設備において、低温発火と思われる内部焼損が発生したため、昨年12月下旬から工場を休止しているということです。

東京ボード工業

東京ボード工業は、日本で初めて木質廃棄物直接処理によるパーティクルボードを製造したボード業界のパイオニアなんだそう。マンションの床下地材のほか、体育館などの文教施設、家具や木工などにも使われるパーティクルボードが主力製品です。

原材料となる木材チップは、外部からほとんど購入することなく、受け入れた木質廃棄物を自社で加工して調達できることが強みといいます。なかなか「SDGs」な会社ですね。

焼損事故

チップ乾燥設備において、昨年12月24日から断続的に、温度異常が発生したため点検・整備を行ったところ、内部焼損が生じていたとのこと。幸い大規模な火災事故とはならなかったわけですが、現時点でも操業再開できてないみたいです。

1/10に乾燥設備機械会社のスーパーバイザーが来日し、原因追及をしており、早急な復旧を目指しているということなんですが、部品の調達等に期間を要することが判明し、操業再開の目途が立たないということです。

乾燥設備機械に外国製品を使用しているため、部品等の調達に時間がかかる。これって、あらかじめ想定できることですよね。大規模な火災事故とはなりませんでしたが、同工場の操業(つまり同社の業績)に与えるインパクトはメチャ大きいです。万が一の時に対する備え、、、これもガバナンスです。

サムティ株式会社 特別調査委員会を設置

サムティ株式会社は1/16、「2022年11月期通期決算発表日の延期ならびに特別調査委員会設置に関するお知らせ」を公表しました。11月期通期ですから、いわゆる本決算ですね。

サムティ

サムティは賃貸マンションなどの用地仕入、企画開発、賃貸募集、物件管理、保有および売却、REIT(不動産投信)などのファンド運用、マネジメントをグループ内で完結する「総合不動産会社」です。大和証券グループ本社の持分法適用関連会社で、東証プライム市場上場企業です。テレビ東京で早朝放送しているモーサテのスポンサー企業ですね。

事案の概要

正直なところ何が起こっているのか全く分かりません。今回の開示によると、「当社において、特定の取引先(以下「本件取引先」といいます。)との取引に関連し、過年度決算における会計上の連結対象範囲の判断等についての疑義が判明した」と説明されています。

さらに、「本件疑義についての事実関係の調査、本件疑義に類似する事象の有無などについて、公正かつ透明性が担保された形で実態把握をする必要があると判断し、外部の有識者で構成する特別調査委員会を本日付で設置することとした」というこことです。

特別調査委員会

連結対象範囲の変更(是正)ということだけだとすると、特別調査委員会は大袈裟ですよね。会計監査人の意見に沿って範囲を見直し、訂正すればいいだけのように思います。「公正かつ透明性が担保された形で実態把握」なんてセリフが出てくる辺り、会計不正なんかも出てきそうな感触です。

2019年11月期におけるこの「特定の取引先」との取引は43億円だそうですから、決して小さくはない金額ですね。最近、金利上昇でボコボコに売られてる不動産株、もう一段売り込まれますかね。続報を待ちましょう。