日本軽金属ホールディングス 検査不正の調査結果

日軽金は3/29、「当社グループの品質等に関する不適切行為に係る調査結果および再発防止等について」を公表しました。めちゃくちゃ時間かかりましたね。特別調査委員会設置から2年近く経過しています。

おさらい

グループ中核子会社である日軽金名古屋工場で製造及び検査に関連する不正が発覚し、その後、社内調査により日軽新潟株式会社、日軽形材株式会社、日軽蒲原株式会社においても同様の不正が立て続けに判明。「特別調査委員会」を設置する事態へと発展していました。

調査結果の概要

調査報告書によると、国内31社、56事業所について調査を実施し、その結果、18社36事業所において、合計214件(報告・公表に関する事案10件を除いた製造・検査等に関する不正は204件)の不正が明らかになったということです。半分以上の子会社、事業所で不正が行われていたんですね。いやいや、ここまで拡がってしまうとは。

もの凄いボリューム

今回開示された情報は、調査結果の概要等で5ページ。会社が取りまとめたその詳細と再発防止策で56ページ。特別調査委員会の調査報告書が205ページ。と、もの凄いボリュームです。ここまでしっかり調査したわけですから、これを機に良い会社になってもらいたいものです。

おまけ

今回の開示とは全く関係ないんですが、調べものしてたら、「駿河湾のサクラエビ異変 日本軽金属『令和の公害』問題」なる報道を見付けました。山梨県の雨畑ダムというところで、高分子凝集剤入り汚泥の大量不法投棄が・・・、みたいな。かなり大変そうな事案も抱えてるみたいです。

ダイダン株式会社 従業員の不正行為が発覚

ダイダン株式会社は3/28、「当社従業員らによる不正行為について」を公表しました。今年行われた税務調査の過程で、1月下旬に判明したということです。工事下請負業者と協力し、水増し又は架空発注を行った上でキックバックやら工事原価の付替えなどを行っていたとのこと。

ダイダン株式会社

ダイダンは、大型建築物の電気・通信、空調、水道衛生、防災設備を設計・施工する総合設備工事企業です。病院、オフィスビル、研究所、工場などを手掛け、日本武道館や関西国際空港旅客ターミナルビルなどの施工実績を有する東証プライム上場企業です。総合設備工事企業ってこの手の不正多いですね。

不正の概要

同社大阪本社に勤務する複数の従業員が、特定の工事下請負業者と協力し、当該業者に対して水増し又は架空発注を行った上で、その水増し又は架空発注額の一部をキックバックとして受領していました。また、同社が当該業者に対して発注する別工事の工事代金に充てる方法等による工事原価の付替えも行っていたということです。

この不正行為は、税務調査の過程で発覚したものであり、これを受け社内調査を行った結果、2015年3月期から2023年3月期までの期間において判明した同社の損害額は総額で約 173百万円になるとのこと。

社内調査委員会

事案の全容解明、原因究明、類似事案の調査及び再発防止策の検討を行うことを目的として、外部の弁護士及び税理士を含む社内調査委員会を2月9日に設置し、調査を進めているようです。調査期間は4月末日までの予定だそうですが、2023年3月期末の決算発表(5/11を予定)については、調査の状況等により、日程等を変更する場合があるとしています。

株式会社シンニッタン 高萩工場における火災発生

シンニッタンは3/27、「当社高萩工場における火災発生に関するお知らせ」を公表しました同社の高萩工場(茨城県高萩市)にて3/24、10時20分頃、火災が発生したということです。11時53分には鎮火を確認したということですので、大きな事故にはならなかったみたいです。

シンニッタン

シンニッタンは自動車部品、建設機械部品など鍛造部品や建設用機材、物流機器も手掛ける企業。大株主上位には東プレ、日本製鉄、日本パーカライジングなどがあります。小松製作所への売上高が全体の1割を超え、海外における売上高が全体の約3割を占めるんだそう。

火災の概要

1時間半ほどで鎮火したということで、人的被害もなく、大事には至りませんでした。「熱処理作業における機械の誤操作に伴い、油槽の油が引火」したというのが発生原因にあげられていました。油槽及び熱処理炉の一部が被災したとのこと。

鎮火から時間もあまり経ってないのに、「機械の誤操作」って原因特定できてるんですね。つまんないことだけど、開示文の冒頭、「2022 年3 月24 日(金)・・・」となってます。今年は2023年ですよ。

過去にも

何かで同社を取り上げたことがあったなぁ、と思ったら、2020年に「分配可能額を超過して剰余金の配当を実施してしまった」という事案でした。なんだか、雑というか、不注意というか、しょうもないミスの多い会社ですね。株価も250円台と低迷してるし、大丈夫かなぁこの会社。

川崎重工業 子会社の川重冷熱工業で検査不正 調査結果

川崎重工は3/24、「川重冷熱工業の不適切行為に関する特別調査委員会の調査結果について」を公表しました。昨年6/7に設置した特別調査委員会でしたから、調査に要した期間は約10か月に及んでます。

おさらい

川崎重工の100%子会社である川重冷熱工業で、主にビルなどの空調システム用として製造・販売した一部の吸収式冷凍機に関する検査不正(顧客向けのデータ虚偽記載)が数千件も出てきたというもの。実は発覚したのは一昨年の7月末でした。

調査結果

これまでに判明していた顧客向けのデータ虚偽記載に加え、東京都や環境省などが機器の環境性能を認定する制度でも、虚偽データで申請するなど、類似事案として新たに5種類の不正が見つかったようです。冷凍機に関する検査不正についても新たに306台の不正が見つかったようです。

時間かけすぎ

グループ全体における潜在的な品質問題を徹底的に洗い出すことを目的に、各事業部門および関連会社等も対象とした「全社検査工程総点検」を実施してきたということなんですが、それにしても時間かかりすぎでしょ。

発覚が2021年7月、特別調査委員会の設置が2022年6月。そして調査完了が2023年3月です。発覚からもう既に2年近く経ってます。この苦い経験もグループ内では既に風化し始めているのでは?

三菱重工 子会社で排ガス測定値のデータ改ざん

報道で知ったんですが、三菱重工の子会社である重環オペレーション株式会社は、いわき市北部清掃センターにおける排ガス測定値(排ガス中の NOx 濃度)のデータを改ざんし、いわき市に提出していたということです。三菱重工も最近いろいろありますねぇ。

重環オペレーション株式会社

重環オペレーション株式会社は三菱重工の子会社で、三菱重工などが建設した環境装置施設の運転管理を担当する会社のようです。いわき市北部清掃センターでは、NOx 濃度の時間単位の管理目標値を50ppmとしていますが、これを過去に3回、わずかに超えてしまった際にデータを改ざんしていたとのこと。

重環オペレーションのホームページで確認しましたが、ほんのわずかで、瞬間的にって感じです。上限50ppmというのはいわき市が目標として設定している数値で、法令の排出基準は250ppmらしく、なんでまたこんなバカなことをという不正ですね。

運転責任者が、「社内会議等でその事実(目標値を超過したこと)が公開されることを嫌ったため」というのが発生原因とされていました。

まさにガバナンスの問題

ごみの組成や投入量により、窒素酸化物濃度等の管理目標値を一時的に超過する事は通常に運転する中での変動として起こりうる事であるにもかかわらず、会議で報告され、咎めを受けることを怖がったということのよう。この態勢が問題ですね。現場に過度のプレッシャーがかかっていたようです。

同社ではごみ焼却処理施設だけでも全国に33事業所あるようです。上記と同じ状況が想定されますので、早急に横展開(同じことが他でも起きていないかどうかの確認)が必要ですね。