デンカ株式会社 またしても青海工場で事故 協力会社従業員1名が死亡

デンカ株式会社は6/14、「当社青海工場における事故について」を同社ホームページで公表しました。このところ不祥事続きのデンカ。一週間に二度の火災事故が発生し、その後認証不正までが発覚しています。そして、とうとう死者が出てしまう事故まで。いやぁ、どういうことになってるんでしょう。

おさらい

当ブログでも取り上げましたが、4/16、同社青海工場(新潟県糸魚川市)のカーバイド製造設備 計装機器にて火災が発生。そして4/19には、同じ工場の別のエリア、中間品(可燃性ガス)製造設備付帯排水溝にてまたも火災が発生しました。

事故の概要

そして今回もおなじ青海工場。ただし、場所はちょっと離れていて、青海工場(田海地区工場)だそうです。そのクロロプレンゴム製造設備で、6/14午前9時半ごろ、配管を切断する作業中に爆発が起きました。

この事故で協力会社の50代の男性作業員が心肺停止の状態と報道されていましたが、事故から約3時間後に死亡が確認されました。ほかにも30代と40代の男性作業員2人も軽いけがをしています。

発生原因や設備被害の状況は現在調査中としていますが、この事故による有害物質の工場構外への流出はないとのこと。ってことは、構内には有害物質が出てる、ってことなのかな。

この3カ月間で火災や爆発の事故が3件。加えて認証不正までも。同社のガバナンス、いったいどうなってるのか。これだけいろいろあったにもかかわらず、同社は今回もやはり適時開示をしていません。

THECOO株式会社 従業員による不正行為(その2)

ちょっと見落としていたんですが、THECOO株式会社は5/15、「特別調査委員会による調査の進捗に関するお知らせ」を公表していました。そもそも特別調査委員会の設置が5/8。調査を開始して1週間で進捗も何もなかろうってタイミングです。

進捗状況ではなく新たな展開

もともと「業績への影響を判断することを調査の最優先事項とし、当該事項に関する中間報告書を2023年5月15日までに提出する予定」、としていたんですが、おそらく同社としても想定していなかった新たな展開になっているようです。

3名の従業員が、自身の親族が代表を務める会社や個人、知人などに架空発注や水増発注をしていたことが判明しているようです。当初は従業員1名が単独で行っていましたが、同僚で仲の良かった他の2名の従業員らに対して、その実行方法を伝授したんだそう。トホホですな。

取締役の不正?

このような従業員の不正以外にも、2件の不適切な会計処理が行われていた可能性がでてきたといいます。いずれも現時点で全容を把握するには至っていないとしており、把握している金額も数百万円程度のようです。

しかし、新たな展開の極めつけは、これら不適切な会計処理に関して、同社社内のチャットツールの履歴で同社CFO(最高財務責任者)が宛先に含まれており、CFOが関与していた可能性が否定できないというところです。

この取締役CFOが関与していた他の会計処理の中にも不適切なものが含まれているリスクが否定できないことを踏まえ、当初の不正発注に加え、追加の疑義として徹底した調査を実施するとしています。

電通グループ 再発防止に向けた取り組み

電通グループは6/9、「調査検証委員会からの調査報告書の受領、および再発防止に向けた取り組み」を公表しました。東京オリンピック・パラリンピック関連事案に関して、従業員が独占禁止法違反の疑いで公正取引委員会から刑事告発され、東京地方検察庁により起訴。法人としても起訴された件に関してですね。

調査検証委員会による「調査報告書」の報告内容および提言

調査検証委員会が指摘した問題点は次の3点。
 ① 過剰なまでに“クライアント・ファースト”を偏重する組織風土
 ② コンプライアンスリスクに対する感度の鈍さ
 ③ 手続の公正性・透明性への配慮を著しく欠いていたこと

②と③に関してはまぁ、ごもっともというか、当然指摘されるべき点だと思われますが、①については、どうにも違和感があります。指摘の内容として、「仕事に対する積極的な姿勢は、dentsu の競争力の源泉となってきた一方で、ともすると、結果が全てを正当化するような思考に陥りがちであり、仕事に携わる者の視野を狭め、あるいは近視眼的になってしまうリスクを内包している。」

指摘の内容については理解できるけど、こういこととクライアント・ファーストが紐づくんだろうか。顧客と自身の利益を比較してクライアント・ファーストであって、コンプライアンスやルール厳守と比較するものではないとkuniは思います。

「クライアント・ファースト」という美しい言葉を持ち出して、彼らが犯した不正の言い訳にしているような感じ。もちろんこれは電通ではなく、調査検証委員会が使った表現ですけどね。委員会はちゃんと機能したんでしょうか。

株式会社レイ 従業員による着服行為 調査結果

株式会社レイは6/9、「第三者調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」を公表しました。4/14付けで第三者調査委員会を設置していましたから、調査期間は約2ヶ月でしたね。受領に伴い、有価証券報告書等を6/30をめどに提出する予定だそうです。

おさらい

株式会社レイは、SP(セールスプロモーション)、TVCM(テレビコマーシャル)などの企画制作と、デジタル映像インフラを駆使した実制作を行う、テレビ朝日ホールディングスの持分法適用関連会社でした。第一報では同社従業員による着服行為が過去数年にわたって行われていた事実が確認されたとしていました。

調査結果の概要

調査の結果、同社において、①仮想取引による会社資金の詐取、②不適切なキックバック、③背任行為による会社資金の詐取という不正が行われていたことが判明しています。行為に関与したのは3名といっていいと思いますが、実際に儲けていたのは2名で、詐取した金額のほとんどは1名の懐にって感じです。

仮想取引による資金の詐取は約2億2,000万円。不適切なキックバックは約4,300万円。背任行為による会社資金の詐取は約1億6,000万円だそうです。いずれも不正を働いた従業員が設立していた法人口座への入金という形。かなり壮大な金額になりましたね。

売上高が100億円程度で、経常利益が10億円に届くことが珍しい、という規模の会社で、上記のような不正がどうやって隠れ続けてきたのか。2020年3月期から行われてきた不正とはいえ、億円単位で収益や費用がブレることに、普通は誰か気が付きそうなものだけど。

株式会社ラックランド さらなる不正が発覚

株式会社ラックランドは6/6、「特別調査委員会の構成の一部変更に関するお知らせ」を公表しました。PwC 京都監査法人が発見した不正でしたね。5/12付けで調査を開始した特別調査委員会でしたが、当初事案とは別の案件を見付けたようです。

新事案の概要

同社から協力会社に対して、ある案件に係る施工代金の請求額の一部を他の案件に係る施工代金の一部として計上して請求する方法。ある案件に係る施工代金の請求額の一部の減額を要請し、将来の他の案件において減額分を支払うことを約束する等の方法により、原価の付け替えに係る不適切な要請が行われた可能性が指摘されているということです。

「同社の複数の部署の職員が本追加事案への関与が窺われるメールデータ・チャットデータが複数発見された」などという書きぶりもあり、当初発見された不正が一気に拡大している様子です。

このことを受け、本追加事案に関しても徹底した調査を実施すべく、本調査委員会の委嘱事項に本追加事案の調査を含めるとともに、より客観的かつ高い独立性を担保した実効性のある調査を実施するため、外部専門家の追加選任を行い、かつ、本調査委員会の委員長を外部専門家としたうえで、当社から独立した中立・公正な外部専門家のみを委員とする構成に変更する。というのが今回開示の趣旨です。

取引先を巻き込んでの原価の付け替え。これまでにも多くのケースで見てきたように、原価の付け替えにとどまらず、取引先にプールした資金の還流(キックバック)などへ発展していくのかもしれません。