株式会社フジミインコーポレーテッド 決算発表を延期

フジミインコーポレーテッドは4/20、「2022年3月期決算発表の延期に関するお知らせ」を公表しました。同社の子会社が受けたサイバー攻撃の影響により、決算手続に遅延が生じており、5/13に予定していた決算発表を延期するということです。

サイバー攻撃

同社の子会社である、FUJIMI Taiwan Limited がサイバー攻撃を受けたとの第1報は2/22に公表されました。その後3/2に第2報、3/29に第3報が公表されています。この3月末の時点で、生産、出荷数ともに攻撃を受ける前の水準に戻りつつあり、生産設備は全て稼働を開始したとしていました。

しかしながら、社内システムについては更なる確認が必要であり、今暫く時間を要する見込みということでした。このサイバー攻撃による顧客関連情報の流出や FUJIMI Taiwan Limited を除く同社グループ各社へのサイバー攻撃については、確認されてないようです。

第3報まできめ細かく開示されているんですが、サイバー攻撃そのものについてはほとんど触れられていません。システムのどの部分から侵入されたのか、といった攻撃内容についても公表した方が良いんですけどね。当局等との連携などにより、情報開示が制限されている可能性はありますが。

海外子会社がサイバー攻撃を受けたのが2/20。そこから2か月たった今でも社内システムは復旧しておらず、本体決算の取りまとめに影響が出ています。他社においてもこういう状況をしっかり認識し、自社においても起こりうる脅威として対処を進める必要がありますね。

みずほ銀行でメチャ待たされた件

今週の金曜日11:40くらいにみずほ銀行を訪れました。株式の配当、いつもは近所の郵便局で受け取るんですが、今回の配当は郵便局では現金の払い出しができないということで(ゆうちょ銀行への入金処理?はできるらしいけど)。

たった1万円弱のために

郵便局で断られたので(対応は非常に誠実でしたが)、その次に近いみずほ銀行のある支店の窓口へ。銀行の窓口って自宅のローン繰り上げ返済した時以来じゃないかな。店内はそれほど混雑もしていなかったのでラッキーって思ってたんですが。

窓口案内をしてくれる人に配当金の受け取りを伝えると、受取期限を過ぎているから手続できませんとの回答。イヤイヤ、受取期限内ですから。窓口案内の方、カレンダーを1ヶ月間違えていて、4月中だからダメだと。この人の頭は5月になってたみたい。これがケチの付き始め。

やっと番号札をもらって着席。待ってる人の数は4人、しかし、全然順番が回ってきません。なんと窓口に到達するまでに30分かかってしまいました。で、手続き完了して現金もらうまでにさらに10分。いったいどんなオペレーションしてるんでしょう。郵便局なら2、3分で済むのに。

たった1万円弱の配当金受取で40分。これって銀行だとこんなもんなん?行員の削減を進めている銀行だけど、業務の削減って出来てないのね。配当金なんか処理する方も勘弁してよって感じだろうし、早くやめてよ。そしたらこっちも郵便局で受け取れるようになるから。

と、文句タラタラの一日でした。気付いたことが一つ。「大変お待たせしました」のセリフは全行員に見事に徹底されてました。待たせて詫びることに目は行っても、待たせない工夫ができないのね。いかにもという感じでした。

長野計器株式会社 従業員の不正行為(その2)

従業員による不正で、少なくとも約268百万円の損害を被っていたという長野計器。すべてを終わらせた後の開示や、当該従業員を切ってお終いって感じに見える対応の仕方に違和感を持ちました。ということで長野計器の第2弾です。

2016年にも

調べてみたら2016年、同社の連結子会社である株式会社フクダにおいて、不正な会計処理が行われていたことが発覚しています。売上高や売上原価の計上時期を約10年間操作(前倒し計上)していました。まぁ、足元の業績を良く見せようとしていたってヤツです。

雑な対処

昨日書いたように、不正の発覚から結果公表までを開示せず、同社にとって都合の良い調査メンバーで調査し、なにやらこれも同社にとって都合の良さそうな従業員一人の不正行為としてまとめてある感じ。これがとっても違和感があるというか、気になりました。

で、調べてみると連結子会社で過去に会計不正が起きていたというわけです。この会計不正、かなり会社ぐるみという感じが強いんですよね。長野計器に対して少しでも自社の業績を良く見せようとする行為。トップまで不正を認識していたようです。

今回起きた従業員のキックバックによる不正とはタイプが違うように見えますが、根っこのところは意外に一緒かもという気がします。本社は子会社や自社の現場のことを知ろうとしない。目標を達成することだけに注力させ、そこで行われている業務の実態を知ろうともせず、不正にも気付かないわけです。

今回こうして不正が発生したことを機に、会社を建て直すべきところ、とにかく早く終わらせて対応を完了しちゃう。なんかもったいないですね。会社のカルチャー変えるチャンスなのに。

長野計器株式会社 従業員の不正行為

長野計器は4/20、「当社元社員による不正行為及び同行為の調査結果等に関するお知らせ」を公表しました。昨年11月に実施された関東信越国税局による税務調査により、同社元社員による不正行為が発覚したとのこと。

長野計器

長野計器は圧力計、圧力センサおよび応用製品などを製造販売する圧力計測・制御機器の専業メーカー。圧力計は国内で高いシェアを占めています。東京証券取引所プライム市場上場企業ですね。

不正の概要

同社の社員が、同社取引先の担当者として知り合った者と共謀し、遅くとも2007年3月頃から2021年10月までの間、取引先からの水増し請求や実体のない請求に対する不正な支払いを行っていたというもの。

取引先担当者が実質的に支配する4事業者より同社に対し、空調機器等のメンテナンス作業等を実施した旨の請求書又は納品書を発行して不正請求を行い、同社社員が、請求書又は納品書に正当な請求金額が記載されたものであるように装って、支払処理を行っていました。

上記4事業者名義の銀行口座に振込入金させ、同社に少なくとも約268百万円の損害を被らせたいうことです。不正行為者は、これら事業者からキックバックを得ていたようです。同社の社内規程に基づき、2022年3月31日に懲戒解雇処分となっています。

発覚時の開示なし

昨年11月に発覚した時点から開示はまったくなし。非開示のまま社外取締役・社外監査役による調査委員会での調査を進め、4/20に調査結果を公表という形になっています。不正により3億円近い損失が出ているんですが、かなり雑な対応でしたね。

調査結果の開示においても従業員一人だけの行為として整理されていますが、協力者の存在や類似事案の有無など、まったく触れられていない不思議な開示です。

吉野家ホールディングス 常務取締役を解任(その2)

吉野家ホールディングスは常務取締役解任の公表後、代表取締役社長の役員報酬減額を公表しました。固定報酬 30%を3カ月間減額するという内容です。その後も吉野家に関しては様々な方がいろいろな意見を発信されてますね。まだまだ炎上は続きそうな気配です。

生娘をシャブ漬け戦略

男に高い飯を奢って貰えるようになれば、牛丼なんて絶対に食べないから、田舎から出てきた右も左も分からない若い女の子を無垢・生娘な内に牛丼中毒にする。という意味のようですが、自社の看板商品をそんなふうに見ていたんですかね。

高級フレンチにも牛丼にも同様に魅力はあると思うのですが。自社の商品をそんなふうに見てきたからこそ、吉野家は過去に一度倒産しています。安さがウリと言わんばかりに商品の質を下げてしまったから。今回も同じカルチャーが起こした事件ですよね。

男性でも一緒

今回は女性蔑視という意味で炎上した面もあるようですが、彼らのカルチャーは女性にとどまらないみたい。当の吉野家の元常務は、男に対しても「家に居場所のない奴が来る」とか言ってたそうな。男性、女性に関係なく、自社の商品を貧乏人や世間知らずの人間に食わせる商品のように考えてきたようです。

このカルチャーが変わらない限り、この会社の再生は難しそうです。こんな状況でお店で働いている人たちはどう感じてることでしょう。吉野家で働けている人たちは、すぐにでもすき家や松屋で働けそうだし、従業員やバイトの人達の離散も増えそうです。

これ、マジで2回目の倒産とかあるかもしれない。などと感じている次第ですが、同社株価の方は意外に落ち着いています。