メルコホールディングス 社内調査結果を公表

メルコホールディングスは4/26、「当社連結子会社社員の不正行為に係る社内調査結果等に関するお知らせ」を公表しました。調査委員会の設置が1/27でしたので、3ヶ月丁度の調査期間ということになりました。意外に時間かかりましたね。

不正行為の概要

メルコホールディングスはバッファローを中核子会社として、デジタル家電やパソコン周辺機器の開発・製造・販売・データ復旧サービスなどを行うIT関連事業が主力の企業でした。が、今回不正行為が起きていたのはまったく毛色の違う食品事業の子会社、シマダヤ関東株式会社でした。

経理業務の担当者がその職位・職権を利用して、2017年5月から 2021年12月までの間、計274 回にわたり、同社の取引銀行の普通預金口座から自己の用途に費消する目的で、自己名義の普通預金口座に不正送金を行っていたとのこと。

さらに、同社内の小口現金等の着服も行っていたようで、現預金合計約98百万円を横領していたといいます。

犯行の発覚を防ぐために、四半期毎の決算時に帳簿上の預金残高を実際の預金残高に合わせるため、経費を架空又は水増し計上しており、また、入出金明細照会表の提出を求められた際には、同社員は入出金明細照会表を偽造し、偽造した入出金明細照会表を提示する等の隠蔽工作をしていたということです。

開示では、「同従業員単独の策謀によるものであり、他の重要な業務プロセスに影響を及ぼすものではなく、これが当社グループ全体の内部統制の有効性を否定するものではないと判断している」となってるんですが、本当にそうなんだろうか。

事業の特徴を把握できていない異業種の子会社で、経理担当者にすべてを任せっきり。子会社管理という面でのガバナンスは効いてなかったのでは?