JR貨物 貨物列車の組み立てで不正が発覚

日本貨物鉄道(JR貨物)は9/10、「輪軸組立作業における不正行為の発生について」を公表しました。同社の3つの車両所において、500車両を超える車両の輪軸組立作業時に不正行為があったということです。

JR貨物

日本貨物鉄道株式会社(JR貨物)は、国鉄がJRグループへ移行する際に、全国6つの会社に分割された旅客事業とは異なり、貨物事業だけ全国規模での営業を続けることとなり設立された企業です。今のところ株式上場の目途は立っていません。

不正の概要

この不正は7月に山陽本線新山口駅構内で発生した脱線事故を受け、同社広島車両所で車輪や歯車などの組み立て工程を確認した際、社員からの申告で判明したといいます。通常、車輪や歯車は圧入という作業工程を経て完成しますが、圧入力が基準値を超過した場合、問題ない数値のデータに差し替えて検査を通していました。

申告を受け、同社はほかの車両所についても調査を実施し、前述の広島を含め、輪西(北海道)、川崎(神奈川)の計3ヵ所で類似の不正行為が判明しました。不正が判明した3車両所の作業員はいずれも基準値の扱いについて、数値が下回ると不具合を起こす可能性があるが、若干超過する分には問題はないと認識していたそう。

国土交通省は9/11、鉄道事業法に基づき同社の3車両所を立ち入り検査しました。