SMBC日興証券の心配事 ブラジルレアル、トルコリラの仕組債

先日、「手数料等ゼロ化の行き着くところ」、というお話を書きました。リテール証券における最大の関心事であり、事業再構築を迫られる一番の心配事でもあります。実はもう一つこれまた一大事という心配事を迎えているんですね。新興国通貨の下落です。特に、ブラジルレアル、トルコリラ。

ブラジルレアル債 トルコリラ債

今から5年ほど前、ブラジルレアルは1レアル=38円前後でした。トルコリラは1リラ=45円前後といったところです。それが今ではブラジルレアル 1レアル=23.8円。トルコリラ 1リラ=17.5円。このように大幅な円高が進んでいるわけです。

5年前に2020年3月償還のレアル建て外債やトルコリラ債を買っていれば、どれだけ元本が棄損したか見てみましょう。レアル債のケースで1000万円購入した場合は、償還金額は約626万円となり、374万円の損失。

トルコリラ債を1000万円購入した場合は、償還金額は約389万円となり、なんと611万円の損失となってしまいます。外債投資の最大のリスクがこの為替差損です。

もっとも、こうした新興国債券は高い利回りが魅力であり、レアル債、リラ債いずれも8%程度利回りがあったと思います。税引きでも7%近くの利金を5回受け取るので、利金合計で300万円以上は受け取っていることにはなります。それでも、トルコリラ債は追い付きませんね。

加えて、通常の外債であれば販売した証券会社等が償還前でも買取りもしますので、償還まで保有せず、途中で売却していればここまでの損失にはならなかったかもしれません。

本当に恐いのは仕組債

と、ここまでは5年債を買っていればという仮定のお話。本当に恐いのは仕組債です。売出し形式で販売される仕組債で、多くが5年債で発行されます。保有期間中に一定の条件を満たさなかった場合、償還時上記のように巨大な損失となります。かつ、利金もほとんど出ていないと思われますし、途中での売却も出来ません。

当時多くの証券会社がレアル、リラの仕組債を販売してましたが、おそらく群を抜くのがSMBC日興証券です。2万顧客に、2000億円を販売したとも言われていて、その半分が三井住友からの紹介顧客だとか。顧客の損失は1000億円くらい?かなりトラブル出てると思われます。