SMBC日興 相場操縦で元部下が証言

日本経済新聞は7/14、「SMBC日興相場操縦『買い支え指示あった』 元部下が証言」と報じました。金融商品取引法違反(相場操縦)罪に問われた同社元副社長ら5人の公判が7/13行われ、その法廷での証言だそうです。

カッコ悪っ

この事件では一部の元幹部と法人としての同社は起訴内容を認め、有罪判決が確定しています。が、往生際の悪い一部の輩が争い続けている件ですね。そこでの証人尋問で、被告らの元部下の男性が、「対象銘柄の株価を買い支えた」、「(株価が下落すれば大株主のBO取引がキャンセルになる可能性があり、買い支えは)『今後の取引につなげるためだった』」などと証言したそうな。

いやいや、これ、メチャカッコ悪っ。自分の元部下に指されるなんてね。それも内部通報とかじゃなく法廷でですからね。こりゃカッコ悪いわ。この証言は致命傷になるかもです。

実のところは

報道では「元部下」と表現されてるんだけど、これはあくまで被告らの元部下という意味だと思われます。この元部下はひょっとしたら現SMBC日興の社員かも。法人として起訴内容を認め、既に改善対応等を進めるなか、この件で争いを引き延ばされたくないSMBC日興が送った刺客なんだろうか。なんて考えてしまいます。

日本通運 内部告発した元従業員と和解

ある報道で見付けた記事。不正行為を内部告発したことで報復的に懲戒解雇されたのは不当として、日本通運子会社の元従業員が、日通と子会社に地位確認などを求めた訴訟で、和解していたことが分かったとのこと。子会社が懲戒解雇を撤回、会社都合での退職とするんだそう。

日本通運

現在上場しているのはNIPPON EXPRESSホールディングスで、国内外で事業を手掛ける総合物流企業。トラックで貨物を運ぶ貨物自動車運送業のほか、倉庫業、利用航空運送業、海上運送業、港湾運送業など幅広く事業を手掛けています。この持株会社の傘下に日本通運があります。

事案の概要

日通の子会社「日通三河運輸」で労働組合の幹部だった元従業員が、日通支店営業所と取引先の間で不正取引が行われていると内部告発。不正行為を内部告発したことで報復的に懲戒解雇されたということらしいです。

元従業員が、日通と子会社に地位確認などを求めた訴訟が、名古屋地裁で和解していたことが7/6、関係者への取材で分かったとのこと。子会社が懲戒解雇を撤回、会社都合での退職とすることになったそうな。和解は6/29付け。

いくつかのメディアが取り上げてるんですが、どれもこれも共同通信の記事のコピペで、上記以上の詳細が分かりません。不正行為ってどんな行為だったのか、それを隠蔽するために解雇したのか、なんでこんな中途半端な和解(要するに退職金をもらえたってこと)になったのか。疑問だらけです。

リベレステ株式会社 東京地検により起訴

リベレステ株式会社は7/10、「当社の起訴について」を公表しました。一か月ほど前には同社社長等が逮捕されています。「出資の受け入れ、預かり金及び金利等の取り締まりに関する法律」に違反するという容疑です。

おさらい

貸金業登録をした上で、表向きは法定金利内での融資を装いながら、自社所有の不動産を相場よりも高値で購入させるなどの「抱き合わせ融資」を行っていました。警視庁はこの販売益の一部が「みなし利息」に当たると判断している、ということでしたね。

速やかな開示

東京地方検察庁が同容疑で同社を起訴したのは7/5のことなんですね。で、その事実を公表したのが冒頭書いたように7/10です。なんでこんなに開示までに時間かかった?って感じです。その7/10の開示では、「また、当社が開示すべき事実が判明した場合は、速やかに開示を致します」と。

いやいや、もう既に速やかな開示できてないんだけど。って、突っ込みたくなります。社長と一部役員が主導した取引であり、会社までが起訴されるのは、、、っていう言い分があったかもしれませんが、それは別のところで戦ってください。起訴された事実に変わりはありません。

速やかな開示ってことなら、7/5当日か、少なくとも7/6に開示すべきでした。今回はグダグダの開示になってしまったので、次からはあらためます、、、って意味なのかな。

ダイハツ工業 工場停止を延期 仕入れ先の火災で

海外で生産し海外向けに輸出していた車種において、側面衝突試験の認証申請における不正行為が発覚したダイハツ工業。その後、国内でもダイハツ・ロッキーHEV、トヨタ・ライズHEVにおいて、側面衝突試験に関する認証手続きに不正があることが発覚していました。そして、さらに、、、

仕入先の火災

その後、6/22には国内の3工場の稼働を6月中に一時停止すると発表。仕入れ先の火災で必要な部品が不足しているためとだけと説明されていました。火災事故が発生した仕入先とは、浅野歯車工作所(大阪府大阪狭山市)という会社らしいです。

同社敷地内にある工場で火災が発生し、部品調達が困難となったため、滋賀第2工場は22~28日の計5日間、大分第1、2工場は26~28日の計3日間止める、ということでした。「ロッキー/ライズ」「ハイゼット」「タフト」などに影響があるんだそう。

さらに

さらに、7/7には、国内3工場の稼働停止期間を、1〜2日間延長すると発表。稼働停止期間は結局2週間超となっています。火災が起きた浅野歯車工作所からの部品供給は再開したものの、一部で部品不足が続く見通しのためだそうです。

仕入先の火災事故はトヨタやダイハツ工業の問題ではなさそうですが、悪いことは重なるものですね。ただ、ダイハツ工業はホームページでそれなりに情報提供していますが、「すべて私の責任で改善する」みたいなこと言ってた人とその会社からは何も情報提供ありません。

多分、二代目のボンボン会長は格好いいこと言った時点で、自分の仕事終わってるのね。あとは末端が汗をかけと。

ビジョナリーホールディングス (メガネスーパー) また第三者委員会

ビジョナリーホールディングスは7/6、「追加調査を実施する第三者委員会の設置に関するお知らせ」を公表しました。前社長等の不正を調査してきた同社ですが、またまた新たな不正が出てきたようです。同時に「会計監査人の異動に関するお知らせ」も公表しています。

今度の不正は

今度は同社執行役員から一部の売上について、計上すべき店舗等とは異なる店舗に計上されていることについて報告を受けたことにより、不適切な売上計上がなされていることが確認されたということです。

これが同社の役員又は従業員(元役員及び元従業員を含みます。)の指示に基づくものだったのか、仮に同社の役員又は従業員の指示によるものであったとして、その目的は何かなどの点を含め、不適切な売上計上が行われた目的及び経緯を明らかにするための第三者委員会だそう。いやいや、上層部の指示なくそんなこと起きないでしょうよ。

先月、同社では責任調査委員会なるものを立ち上げ、一連の不祥事の責任が誰にあるのかを調査しています。その調査追及の中で、執行役員が告らざるをえなくなった、、、って展開ですかね。

会計監査人も

調査委員会を設置して調査しても、あちこちで隠ぺい工作が行われ、不正の全貌が明らかにできない。そのため、のちに次から次へと新たな不正が出てくる。最近よくあるパターンですね。新たな会計監査人も、上場廃止に向けて堕ちていく企業を専門に扱っているかのようなところ。メガネスーパーも、もうあかんね。知らんけど。