インサイダー取引で課徴金納付命令の勧告 今度は弁護士が

証券取引等監視委員会は10/25、「株式会社アルファクス・フード・システムとの契約締結交渉者による取引推奨行為並びに同契約締結交渉者及び同社役員から情報伝達を受けた者4名による内部者取引に対する課徴金納付命令の勧告について」を公表しました。

インサイダー取引

東京証券取引所のグロース市場に上場する山口県の「アルファクス・フード・システム」は去年6月に第三者割当の新株の発行を公表しましたが、都内の30代の男性弁護士ら4人がこの情報が公表される前に知人から情報を得て、それぞれこの会社の株を買い付けるインサイダー取引をしたということです。

さらに、新株の発行をめぐり交渉をしていた情報を伝えた知人についても、未公表の重要な情報を伝えるなどした金融商品取引法違反にあたるとしています。これら合計5名に対して証券取引等監視委員会は合計約1500万円の課徴金の納付を命じるよう金融庁に勧告しました。

誰が何を伝えてこういうことになったのかは、かなり複雑なので端折りましたが、ここで言いたかったのは5人の中に弁護士が含まれていること。このところのインサイダー取引で話題になってきたのが金融庁職員(出向中の裁判官)であり、東京証券取引所の職員でした。そして今度は弁護士。

どいつもこいつも、何でそんなこともわからないの?自身の立場をわきまえろや、ってやつらばかり。どうなってるのよこの国は。

インサイダー取引で強制調査 金融庁職員に続いて今度は東証職員

証券取引等監視委員会が株式会社日本取引所グループ傘下の株式会社東京証券取引所の社員に対し、インサイダー取引の疑いで強制調査をおこなっていることが10/22判明したとのこと。数日前には金融庁に出向中の30代の男性裁判官のインサイダー取引が報道されたばかりです。

株式会社日本取引所グループ

株式会社日本取引所グループは、東京証券取引所グループと大阪証券取引所(大証)が合併し設立した後、東京商品取引所をグループ化。有価証券やデリバティブの上場、取引の場の提供、清算・決済サービス、指数・情報サービスを提供する東証プライム上場企業です。

東証職員まで

金融庁職員のインサイダー取引で驚かされてわずか数日。今度は東証職員によるインサイダー取引。強制調査を受けたのは東証の若手職員で、企業の公開前の適時開示情報を基に株式を売買した疑いが持たれているといいます。

日本取引所グループ内には東証や大証のほか、日本取引所自主規制法人という会社もあります。ここが取引所等で行われる取引等を監視し、調査も行っています。つまりインサイダー取引の規制や監視、調査を行っている企業と同じグループ内の東京証券取引所で事件が起きているということなんですね。金融庁の次は東証。マジでこれ、シャレになりませんから。

金融庁出向の裁判官 インサイダー取引の疑いで強制調査

10/19付けの報道によると、金融庁に出向中の30代の男性裁判官が、職務を通じて知った企業のTOB=株式公開買い付けの情報をもとに、インサイダー取引をした疑いがあるとして、証券取引等監視委員会から強制調査を受けていたことが関係者への取材でわかったということです。

金融庁へ出向

最高裁判所は主に任官10年未満の裁判官を対象に、さまざまな経験を積ませる目的で省庁に出向させる人事を行っていて、男性裁判官もこの枠組みで金融庁に出向していたということです。

弁護士事務所なども同様に出向させていましたね。kuniも仕組み債の仕組みを金融庁に呼び出され説明したことがあり、その後に出向を終え転職してきた弁護士と同僚になったという経験があります。選ばれて出向するような人材ですから、非常に有能な人材なのですが、純粋培養されてきたためかちょっと融通が利かないというか、専門外のことについては非常識なタイプの人でしたね。

自分名義で

この裁判官もそういうタイプだったんでしょうか、インサイダーの規制や実務を知っている人なら考えられないようなことをやっちゃいました。職務を通じて知ったTOBの未公開の情報をもとに、今年、株を自分名義で売買したということです。親族や知人の名義でとかではなく、自身の口座で。

この裁判官、金商法についてどれくらい勉強してたんでしょう。もちろん裁判官が悪くて、バカの見本のような不法行為ですが、それを監督するべき立場の金融庁もどういう教育をしていたのか。インサイダー規制の総本山である金融庁、相応の責任が追及されてしかりですね。

ミンカブ・ジ・インフォノイド株式でインサイダー取引 課徴金納付命令の勧告

証券取引等監視委員会は9/13、「株式会社ミンカブ・ジ・インフォノイド役員からの情報受領者による内部者取引に対する課徴金納付命令の勧告について」を公表しました。これを受けて同社も、「証券取引等監視委員会の公表事案について」を公表しています。

ミンカブ・ジ・インフォノイド

ミンカブ・ジ・インフォノイドは、ライブドアブログなどインターネットメディアを運営するメディア事業と、金融機関向け情報系ソリューションサービスを提供するソリューション事業を展開する企業。株式や投資信託など金融系情報・分析サービスも提供する東証グロース上場企業です。

事案の概要

ミンカブ・ジ・インフォノイドの役員であった者から、同人がその職務に関し知った、「LINE株式会社によって新たに設立される会社の全株式を取得し、同社をミンカブの完全子会社とする」という重要事実の伝達を受けた知人が、当該重要事実の公表前に、ミンカブ株式合計1200株を、買付価額合計約234万円で買い付けたというもの。このインサイダー取引に対し、金融商品取引法に基づき納付を命じられる課徴金の額は35万円です。

一方、ミンカブ・ジ・インフォノイドは公表文の中で、「当社及び当社役職員による法令違反の事実はございません」としていますが、株式等の情報・分析サービスを提供する企業の役員が、知人に上記のような情報を伝えていたことについては、同社はもっと深く反省すべきところです。役員の処分はどうなったんでしょう。

監視委員会は、「情報伝達行為・取引推奨行為の禁止」にまでは該当せず、という判断をしたようですが、この役員は違反行為を問われるべきだったと思います。

三菱UFJ銀行 行員のインサイダー取引

三菱UFJ銀行の行員が、同行の顧客企業に関する株式公開買い付け(TOB)などの情報を、公表前に入手し親族らに漏えいしていた疑いがあるとのこと。親族らは顧客企業に関する株取引を行い、数百万円の利益を得ていた可能性があるといいます。

三菱UFJ銀行

同行に関しては今更説明は必要ないでしょう。いわゆるメガバンクの一角。先月、顧客情報を系列証券と無断共有することを禁じるファイアーウォール規制違反で、金融庁から業務改善命令を受けていましたね。

インサイダー取引

今回インサイダー取引を疑われているのは、同行本社に勤務し、系列証券への出向経験もある行員。同行や系列証券の顧客企業に関するTOBなどの非公開情報を業務で把握し、2023年までの間、公表前に複数回にわたって親族らに伝えた疑いが持たれているようです。

今回の報道で知ったんですが、ファイアーウォール規制違反の調査過程で、今回とは別の行員が顧客情報を使って自己利益目的の株取引を行っていたことも発覚しており、この行員は懲戒解雇されていたんだそう。

形式や手続きを欠いただけのファイアーウォール規制違反であれば大したことなさそう、と思ってましたが、行員のインサイダー取引なんかが複数件出てきているとなるとこれは看過できません。行内の情報管理態勢、ボロボロですね。どうなっちゃったんでしょう三菱UFJ。