トモニHDの公募増資 公表直前に大量の空売り

トモニHDは12/5、「新株式発行及び株式売り出しに関するお知らせ」を公表しました。公募増資により新たに2,800万株を発行。さらにオーバーアロットメントによる最大420万株の売り出しも予定するというもの。公募増資により1株利益の希薄化等を嫌気した売りを誘い、翌日の12/6はストップ安となりました。

トモニHD

トモニHDは徳島大正銀行(徳島県・大阪府地盤)、香川銀行(香川県地盤)を傘下に持つ金融持株会社。銀行業務を中心に、リース業務、カード業務、ベンチャーキャピタル業務などの金融サービスを展開する東証プライム上場企業です。

公表前に大量の空売りが

ある株主さんがSNSに投稿されているのを見て知ったのですが、12/5の取引終了後に公表されたこの公募増資。しかし、この日の取引時間中に約53万株の空売りが入ってるんですね。それまでの空売り残高は4万株程度ですから、めちゃくちゃ目立つ空売りです。その後の残高をみると今現在も空売りしたままのようです。

470円台を空売りして現在の株価は380円台。まさに濡れ手に粟。このある株主さんはインサイダー取引を疑い、トモニHDに対し調査を依頼。証券取引等監視委員会に対しても、日証金のデータをも示し、告発されたんだそう。不正は許してはいけません。素晴らしい。

日証金へ貸株の申し込みをした証券会社もすぐに分かりますし、当該証券会社を通じて誰が売ったのかも速攻で分かります。トモニHDや引き受けに関わった業者は監視委員会による調査結果を待つことなく、自社調査等により事実を公表すべきですね。