国民の厳しい声に真摯に耳を傾ける?

自民党の各派閥で集めたパーティー券の購入金がキックバックされ、各議員の懐に入っていた件。この金に関して政治資金収支報告書に記載されていなかったことに対して大炎上。多くの閣僚が辞任する顛末となりました。12/13のキッシーの記者会見で使われた表現に違和感が・・・

国民の厳しい声

政治資金収支報告書に記載されてないということは、それ、裏金ってことでしょ。という声であって、この声は当たり前の声。厳しい声ではありません。厳しいと感じるのは、「そんなこと皆普通にやってきたんだから、そんな厳しいこと言わないでよ」という本音があるからですよね。

本来なら「国民の当然の声」であり、厳しい声ではないと思うんですよ。安倍派の閣僚4名が辞任ということになってるようですが、これも当たり前。政治家として、してはならない法令違反をしてきたわけですから。

自身の懐に入るお金、それも非課税で。そういう政治家が国民の税金を議論しているわけです。そう考えると、先日清水寺が決めた今年の漢字が「税」というのは一層刺さりますね。

元総理大臣だった麻生氏が、「政治家が金持ちで何が悪い?俺は金に苦労してないから悪いことをする必要がないんだよ」みたいなことを言ってたんだけど、これはまさに名言です。麻生さん自身は大丈夫かどうか知りませんが。

ID&E ホールディングスと子会社日本工営(その2)

先日書いたID&E ホールディングスと子会社日本工営の第二弾。不適切行為というか不正が行われたことについては子会社のホームページでお知らせし、上場企業である親会社は一切開示なし。逆に子会社で新しい事業に参入みたいな場合は、親会社が開示してアピール。こういうのって皆さんどう感じてます?

投資家にとっての透明度

事故や不正が発生しても、大手のメディアがあらためて取り上げない限り、子会社のホームページでは気付きません。今回のように上場親会社が持株会社の場合は特に、不正が起きたのは最重要子会社というか、こないだまで上場してた企業です。同社の株主にしても親会社の開示情報は入ってくるけど、子会社までは、ってことになってしまいます。

つまり、投資家や株主にとっては情報を知るためにもうひと手間が必要になるわけで、情報開示の透明度が下がってしまうということだと思うんですね。今回の親子上場の件における東証から上場企業への通知文でも、「(開示事項が)投資判断上重要であり、投資家との対話の出発点となる」と書かれているそうだし。

ネガティブな情報もしっかり

投資判断に重要なネガティブ情報もしっかり上場会社が開示するよう、東証から指導等があっても良いのでは?と思うんだけど、ただ、これやると、東証上場の超エクセレントカンパニーが主に指導対象になっちゃうのよね。TOYOTAとかね。

証券取引等監視委員会 SBI証券に処分勧告へ IPOめぐる株価操作で

日本経済新聞は12/13、「証券監視委、SBI証券に処分勧告へ IPOめぐる株価操作で」と報じました。上場後、初めてつく株価である「初値」を人為的に操作する法令違反行為があったもようだ、としています。SBI証券はネット専業証券だし、不思議な話だなぁと思いました。

SBI証券

SBI証券はオンライン証券事業を中核とするSBIホールディングス傘下の証券会社。旧商号は、SBIイー・トレード証券株式会社。総合口座数954万口座を持ち、口座数では約530万口座の野村證券を上回るSBIグループの中核事業会社で、インターネット証券最大手です。

IPOの初値買い

これを書いている時点では証券取引等監視委員会からの公表はありません。SBI証券は引受業務を手がけるIPO(新規上場)案件で、初値をより高くするため、傘下の金融商品仲介業者を通じて顧客に買い注文を入れさせていたとみられる。と日経は伝えています。

ネット証券だけど、一応SBIマネープラザという店舗(20店舗あるらしい)では対面営業もやってるようです。ただその規模は大きくなさそうで、日経の記事でも「傘下の金融商品仲介業者を通じて顧客に買い注文をさせていた」と書いています。

これって、IFA(資産運用アドバイザー)のことでしょうね。証券会社に属さないことで、より顧客に寄り添うアドバイスができ、これからの証券営業の新しい形として期待されていました。それが今回、注文をつなぐ証券会社の事情を優先して顧客に初値を買わせていた。ってことのようです。IFA業界にはこれ、かなりダメージのありそうなニュースです。

トモニHDの公募増資 公表直前に大量の空売り

トモニHDは12/5、「新株式発行及び株式売り出しに関するお知らせ」を公表しました。公募増資により新たに2,800万株を発行。さらにオーバーアロットメントによる最大420万株の売り出しも予定するというもの。公募増資により1株利益の希薄化等を嫌気した売りを誘い、翌日の12/6はストップ安となりました。

トモニHD

トモニHDは徳島大正銀行(徳島県・大阪府地盤)、香川銀行(香川県地盤)を傘下に持つ金融持株会社。銀行業務を中心に、リース業務、カード業務、ベンチャーキャピタル業務などの金融サービスを展開する東証プライム上場企業です。

公表前に大量の空売りが

ある株主さんがSNSに投稿されているのを見て知ったのですが、12/5の取引終了後に公表されたこの公募増資。しかし、この日の取引時間中に約53万株の空売りが入ってるんですね。それまでの空売り残高は4万株程度ですから、めちゃくちゃ目立つ空売りです。その後の残高をみると今現在も空売りしたままのようです。

470円台を空売りして現在の株価は380円台。まさに濡れ手に粟。このある株主さんはインサイダー取引を疑い、トモニHDに対し調査を依頼。証券取引等監視委員会に対しても、日証金のデータをも示し、告発されたんだそう。不正は許してはいけません。素晴らしい。

日証金へ貸株の申し込みをした証券会社もすぐに分かりますし、当該証券会社を通じて誰が売ったのかも速攻で分かります。トモニHDや引き受けに関わった業者は監視委員会による調査結果を待つことなく、自社調査等により事実を公表すべきですね。

親子上場の意義 東証が開示要請 1000社超が対象

日本経済新聞は12/11、「親子上場の意義、東証が開示要請 1000社超が対象」と報じました。親会社が企業グループとしての利益を優先することで子会社に不利益になるような経営を進めても、子会社の少数株主がその決定を覆すのは難しいなどの問題が指摘されてきました。

親子上場

東京証券取引所は親子関係や持ち分法適用関係にある上場会社1000社超に対して12月にも、企業統治に関する情報開示の拡充を求めるということです。企業側は上場子会社を持つ意義や、子会社の独立性確保のための取り組みなどの説明が必要になります。

少数株主の利益を脅かしかねない親子上場などには相応の説明責任を求め、市場全体の魅力向上につなげるのが目的だそうです。まずは投資家に対してしっかり説明しなさいということなんですね。

PBR1倍割れ

今年3月末、東京証券取引所はPBR(株価純資産倍率)の低迷する上場企業に対して改善策を開示・実行するよう要請しました。それ以降ご存じの通り、PBR1倍割れ企業はそれを何とか改善しようと、自社株買いや増配などの対策も行い、ある意味今年の上昇相場トレンドを作ってきましたよね。

その経験から、今回の親子会社に関する説明責任を求めるという施策が次の相場トレンドを作るのではと考える向きが少なくないようです。親子上場を解消するための親会社によるTOBやらMBOも増加しそうです。もちろん、親会社が子会社株を売却してしまう可能性もありますが。