バンダイナムコホールディングス 子会社元従業員が着服容疑で逮捕

バンダイナムコホールディングスは5/14、「当社子会社 元従業員の逮捕について」を公表しました。昨年1月に同社として開示していた事案で、約6億円の損害賠償などを求める民事訴訟を東京地方裁判所に提起していました。

逮捕容疑

子会社というのはバンダイナムコエンターテインメント。同社は開発したゲームの動作状況を確認したり、イベントで参加者に体験してもらったりするために業務用のスマホを大量に所有しているんですね。同社が所有するスマホ約500台を買い取り店に持ち込んで売却し、約5400万円を横領した疑いというのが逮捕容疑。警視庁は売却した端末は4000台超におよび、着服額は約4億円に膨らむ可能性があるとみているんだそう。

これに対してバンダイナムコホールディングスの当時の開示では、「4,400台以上を会社に無断で外部業者に売却し、これらの行為等により約6億円を不正に着服していた」としていましたので、今後逮捕容疑はまだ拡大しそうです。同罪の公訴時効が7年で成立するらしいので、最終的な金額等は何とも言えませんが。

着服の目的

報道によると、容疑者は容疑を認めているそうで、着服した金をガールズバーや風俗店への支払いといった遊興費に充てていたそうです。容疑者は現在59歳ということですが、、、エエ歳して何してんねんって事件。やっぱりこういう事件起こす奴って独身なんかなぁ、、などと、こちらまでくだらないことを考えてしまいます。

ちなみに、昨年11月に公表されたバンダイナムコホールディングスの別の子会社バンダイナムコビジネスアークで起きた従業員の不正行為(廃棄予定商品等を持ち出し外部業者等へ販売し、約8,700万円の利益を不正に得ていた事件)については、今のところ逮捕には至ってないようです。

セーラー広告株式会社 決算発表を延期 不正の臭いも

セーラー広告株式会社は5/14、「2024 年 3 月期決算発表の延期に関するお知らせ」を公表しました。決算発表が相次ぐこの時期、収益認識や連結対象範囲などを巡って監査法人との調整に時間を要するため、、、みたいな事案がありますが、セーラー広告の場合はそういうのではなさそうです。

セーラー広告株式会社

セーラー広告は、四国、中国、九州および東京を事業エリアとして広告事業を展開する企業。テレビ、ラジオ、新聞および雑誌を中心とする各種メディアを媒体とした広告の企画、立案、制作ならびにセールスプロモーションやインターネット関連広告など、広告に関するあらゆるサービス活動を行っています。東証スタンダード上場企業です。

延期の理由

はっきり言って詳細はまったく不明なんですが、開示の中で延期の理由について、「特定の発注先との取引において事実確認を要する事象が発生し、当該事象の調査および決算数値の確定に時間を要すこととなり、・・・。」としています。こういう書き方をする時って、のちに架空取引や会計不正なんかが出てくることが多いんですよね。

本社を香川県に置く、従業員100人程度の小さな会社ですし、あまり派手な不正とかはないかもしれませんが、北弘電社や長野電鉄の子会社といった地域に根差した中堅企業での派手な不正もありましたし、油断はできません。

決算発表予定日については、「決算数値が確定次第、速やかに公表する」とだけしており、今のところ目途も立っていない様子なのも気になります。

ジーネクスト(その2) 代表取締役の解職と今後の展開

ジーネクストの代表取締役社長が、「代表取締役であった社長の取締役会における不合理な議事運営、業務執行に混乱をきたす等、会社の意思決定に支障が出ていたこと」、を理由に解職されました。代表取締役から代表権のみを失わせ、代表権を有さない取締役会長に、ということでしたね。

解職からの今後の展開

解職を決定したというのは、そこまでは取締役会の決議だけで可能だったから。ということだと思われます。代表権を剝奪するだけでなく、取締役としての地位までを失わせるには、株主総会の決議が必要となります。そこで問題になるのが、この方が35%を握る筆頭株主であることです。

ここまでの流れからすると、次の株主総会で当該取締役の解任や退任という議案を持ち出し、株主総会決議で取締役をも外れてもらう、という展開を目指しているのかと思いますが、その他の株主の票集めをする土台が35%分もあるということで、これはかなりしんどい展開かと。

解職された元社長は28歳という若さで同社を設立した創業者。現在でも46歳くらいです。自身が生み育ててきた会社をそうあっさりと手放すとも思えません。今後は投資ファンドなんかも絡んできて、株主総会はかなり荒れる展開となるかもしれません。

ちなみに、定時株主総会は6月下旬のようですから、6月の月初辺りには株主に総会開催の招集通知が出されると思います。もちろん、それを待たずして臨時株主総会を開催するということも考えられますが。ちなみに、先日就任した新社長は、丸井→大手監査法人→ココペリと渡り歩き、2019年に同社の取締役CFO に就任された方だそうです。

創業者を完全に追い出すことができるのかどうか(そこまでの意思があるのかどうかも含めて)、6月上旬に公表されるであろう株主総会招集通知をもうしばらく待ちましょう。

三菱製紙 子会社三菱製紙エンジニアリング株式会社で検査不正

三菱製紙は5/10、「当社子会社での不適切な事案の判明及び特別調査委員会の設置について」を公表しました。同社100%子会社である三菱製紙エンジニアリング株式会社において、製造していた耐熱プレスボード製品に関して検査測定データの改ざん及び所定の検査の一部不実施の事実が判明したということです。

三菱製紙

三菱製紙は印刷用紙、情報用紙を提供する製紙会社。インクジェット用紙、特殊機能紙、写真印画紙、写真感光材料、電子材料、CTP印刷版や印刷製版機材なども手掛けています。王子ホールディングスの持分法適用関連会社で業界7位程度の企業ですね。もちろん東証プライム上場企業です。

不正の概要

不正が発覚したのは100%子会社の三菱製紙エンジニアリング株式会社。三菱製紙白河事業所で製造していた耐熱プレスボード製品に関する検査においてです。出荷検査の一部の検査項目につき、検査で得られた実際の数値とは異なる数値を検査成績書に記載していたほか、 金属探知機による全数検査が抜き取り検査となっていました。

耐熱プレスボードとは、「全芳香族ポリアミド繊維を主成分とする、高い耐熱性・難燃性・電気絶縁性を持つボードで、抄紙技術で形成したシートを複数枚重ねてホットプレスしたもの」、と説明されています。変圧器等に使用されるようです。

こうした事実を受け三菱製紙では、外部専門家である弁護士 4 名で構成される特別調査委員会を設置し、同社及び同社子会社の各製造拠点におけるた耐熱プレスボード製品だけでなく、類似事案の有無も含め、調査を実施するとしています。

株式会社ジーネクスト 代表取締役の異動(解職) 社長交代

株式会社ジーネクストは5/9、「代表取締役の異動(解職)および社長交代に関するお知らせ」を公表しました。最近はハラスメント絡みでのトップの解任がよく話題に上りますが、同社の場合は社長の解職です。

株式会社ジーネクスト

ジーネクストは、電話・メール・チャット・店舗などのチャンネルから取得した顧客対応情報を一括管理するステークフォルダーDXプラットフォーム「Discoveriez」を、食品、日用品を中心に様々な規模・業種の企業に提供する、東証グロース上場企業です。

代表取締役社長の解職

直近ではENEOSHDの事例を書きましたが、同社の場合は解任でした。解任とは代表取締役の取締役としての地位を失わせることで、代表取締役は取締役ではなくなり、代表権もなくなります。つまり全ての会社との委任関係は終了します。

一方、ジーネクストの場合は「解職」。解職とは代表取締役から代表権のみを失わせ、平取締役とすることです。この場合、代表取締役は引き続き取締役としての権限を有し、取締役会に出席することもできます。同社の場合は代表権を有さない取締役会長に就任するそう。

開示によると解職の理由は、「代表取締役であった社長の取締役会における不合理な議事運営、業務執行に混乱をきたす等、会社の意思決定に支障が出ていたこと」とされており、これ以上の詳細情報はありません。実態はどうだったんでしょうね。解職された新会長、35%を保有する筆頭株主であり、ここら辺りも非常に気になるところです。