パソナグループ ワクチン受付業務で委託先が3自治体に10億円の過大請求

パソナグループは2/10、「当社子会社の受託案件における委託先事業者による過大請求について」 を公表しました。子会社のパソナが吹田市、西宮市、枚方市よりそれぞれ受託していた新型コロナウイルスワクチンの接種に関する業務において、不正が発覚したという事案です。

パソナグループ

パソナグループは人材派遣、人材紹介、BPO(業務の外部委託)などを手掛ける大手人材サービスグループ。傘下に人材派遣が主力のパソナやパソナテック、キャプラン、コンタクトセンター・BPOサービスを提供するビーウィズ、アウトソーシングサービスを提供するベネフィット・ワンなどがあります。

事案の概要

吹田市、西宮市、枚方市よりそれぞれ受託している新型コロナウイルスワクチンの接種に関する業務において、その業務の一部を再委託している事業者(株式会社エテル)が、委託料計約10.8億円を過大請求していたというもの。

新型コロナウイルスワクチン予防接種に関する市民向けコールセンター・ヘルプデスク運営業務について、エテルは実際にはオペレーターの人数を確保できておらず、少ない人数で業務に対応。電話の対応件数や応答率などを水増しして虚偽の報告をしていたということです。

不正を行ったのは再委託先のエテルという会社ですが、パソナとしても、委託元としての管理責任が問われているということですね。いろいろとよろしくない噂が聞こえてくるパソナ、多くのメディアが報道してましたが、なぜか日経だけはこの事件について触れていません。なぜなんでしょうね。

このところ公金を巡る不正が後を絶ちませんが、厚生労働省は全国の自治体に対し、同様のことが起きていないか確認するように文書を出したようです。コロナ絡みの過大請求、他の自治体にも広がりそうな気がしますね。

ヤシマキザイ 不適切な会計処理で決算発表を延期

少し前になりますが、株式会社ヤシマキザイは2/14、「2023 年3月期第3四半期決算発表の延期に関するお知らせ」を公表しました。原価の付け替え取引や在庫計上処理漏れ、売上の先行計上の疑義などが次々と発覚し、2/13付けで調査委員会を立ち上げ、調査を開始したためということです。

ヤシマキザイ

ヤシマキザイは鉄道事業者などに対する車体用品、電気用品の販売、一般産業向け電子部品の販売を手掛ける専門商社です。電機メーカーなどから製品を調達し、販売しており、全国を網羅するサービス網を持ち、海外にも拠点を展開している東証スタンダード市場上場企業です。取引先にはJR東日本、JR西日本、JR東海などが並んでますね。

不正の概要

まず最初に浜松営業所にて1,500千円の原価の付け替えが判明、続いて東京支店電機システム部における原価の付け替えや在庫計上処理漏れが判明したとのこと。さらに、大阪支店交通営業部にて2件の原価付替えが見つかり、大阪支店広島営業所では売上の先行計上の疑義のある取引が発見されたとのこと。

次から次へと出てくる会計不正を受けて、「複数の拠点において不適切な会計処理が生じているため、類似事案が存在する場合、不正による重要な虚偽表示の疑義を否定できない状況にある」との判断で、決算を延期し、本格的に調査を開始したようです。

合計5つの会計不正が見つかってるようですが、これらはいずれも2023年3月期のお話。同社の開示にもあるように、これらの原因が「個別案件における受発注収支の損失回避や、行うべき在庫計上処理を正しく理解していなかったこと」であるとすれば、過去を遡れば膨大な数の不正が出てくるはずです。ここからの調査、結構大変なモノになりそうです。

株式会社ベクター トーマツに違法性を指摘され、決算発表延期

ベクターは2/15、「決算短信発表の延期並びに監理銘柄(確認中)への指定見込み」について開示しました。同社の会計監査人であるトーマツから、法令違反等の事実が判明したとの指摘を受け、特別調査委員会を設置することになりました。

事案の概要など

トーマツが指摘しているのは、蓄電池システムのOEM契約やら、太陽光発電所、第三者割当増資に新株予約権発行、そして車両の購入取引など、計4項目だそう。同社とトーマツの間で見解の相違が、、、ということですが、ビッグ4(世界4大会計事務所)の一角のトーマツと、従業員数24名の会社で見解の相違と言われても・・・。

特に問題視されているのは、架空増資まがいの資金還流みたい。上場廃止の危機に追い込まれた企業等でよくみられる光景ですが、トーマツはそれを許さなかったということのようです。

公認会計士の異動

翌日の2/16には、「公認会計士等の異動及び一時会計監査人の選任に関するお知らせ」が公表されました。やはりトーマツは譲りませんでしたね。例によって聞いたことのない公認会計士が出てきました。この世界、捨てる神あれば拾う神があるんですね。

ここまでの経緯については普通あまり詳しく開示せず、会計士変更してから何もなかったように済ませてしまうケースが多いと思うんですが。。。このあと、特別調査委員会の調査結果を受け、会計監査人の監査を受けて決算を発表。という段取りなんでしょうが、はたして結果は。

同社株は300円台から220円ほどに急落。筆頭株主のソフトバンクも昨年末に持株を半分に減らしているなど、投資家からも、業界の盟主からも見切りを付けられつつあるような感じです。東証からも監理銘柄に指定され、決算発表が期日(3/14)に間に合わないと、上場廃止となってしまいます。

新日本空調 従業員の不正行為で決算発表を延期

新日本空調は2/13、「2023 年 3 月期第 3 四半期決算発表の延期に関するお知らせ」を公表しました。2/14には、 四半期報告書の提出期限延長に係る承認申請を行っており、同日承認されています。承認された提出期限は3/7となりました。

新日本空調

新日本空調は、建物の空調を核に、給排水、衛生設備などを設計・施工する設備工事会社です。商業施設やオフィスビルなどの一般建築から、工場やクリーンルーム、原子力施設などの産業施設の室内環境を構築します。東証プライム市場上場企業ですね。

不正の概要

同社職員1名が不適切な取引を行っている疑義が発見され、当該職員に確認したところ事実であることが判明したということです。その不正行為は、2021年1月から2022年10月までの期間に、協力会社へ25百万円の架空発注を行っていたというもの。

この不正行為、動機は、工事現場において行為者である現場所長と作業員という関係を長時間継続していた協力会社からの業務委託者3名に対し、長年の労をねぎらうために退職金を支払いたいという願望によるものだったとしています。はぁ?なにそれ? って感じですね。

新日本空調の現場所長が協力会社に架空発注し、新日本空調から協力会社に25百万円を支払わせる。その25百万円で協力会社は3人の同社作業員に退職金を支払うことができた。めでたし、めでたし。なわけないでしょ。

本事案の解明および同類の事案の有無について徹底的に調査するため、弁護士を含めた社内調査委員会を2/6に設置し、3/6まで調査するそうですが、、、。そんなことありますの?

ソースネクスト 12万件の個人情報漏洩?

ソースネクストは2/14、「当サイトへの不正アクセスによる個人情報漏えいに関するお詫びとお知らせ」を公表しました。個人情報120,982件(顧客のクレジットカード情報112,132件含む)が漏えいした可能性があることが判明したということです。

ソースネクスト

ソースネクストはパソコン用ソフト、スマホ用アプリ、IoT製品の開発・販売を手がける企業。主な製品として、「ウイルスセキュリティZERO」などのセキュリティ対策ソフト、「筆王」などのハガキ作成ソフト、Androidスマホ向けアプリ、IoT製品の「POCKETALK(ポケトーク)」などを持っています。

不正アクセスの概要

個人情報が最大12万件漏洩した可能性があるということなんですが、そのうち11万件がクレジットカード情報も洩れてるかも、という事態だそう。さらに、このクレカ情報については、「カード名義人名」、「クレジットカード番号」、「有効期限」、「セキュリティコード」が含まれているようです。おいおい、セキュリティ対策をビジネスにしている会社がかよ。

決算発表

不正アクセスによる情報漏えいを同社ホームページでひっそり公表した同日、適時開示では第3四半期の決算発表も行っています(つまり漏えいの事実は適時開示していない)。こちらも酷いことになっていて、業績予想を下方修正。発表翌日の2/15の株価は225円、45円安となっています。

2023年3月期はボロボロ。そこに個人情報漏えいに対する新たな損失が加わってくるとすると、いったいどんなことになっていくんでしょう。同社のセキュリティソフトも年賀状ソフトも使ったことあるぞ。またkuniの情報があちこちに売られるのか・・・?いい加減にしろや。