レーザーテック 特別調査委員会の調査結果を公表

レーザーテックは8/5、「一部報道についての補足説明 特別調査委員会による調査報告のお知らせ」を公表しました。Scorpion Capital LLCから不正会計等のいちゃもんをつけられていた件について、特別調査委員会を設置して1か月半にわたり調査してきました。

調査結果の概要

同社製品のACTIS および MATRICS の仕掛品に係る、実在性の確認や残高に含まれる項目の適切性、回収可能性(資産性)などを検証したとのこと。その結果は「当委員会は、本調査の調査目的に照らして必要な調査手続は十分に実施できたとの心証を得ており、実施したすべての検証手続において、調査目的に関連する不正は認められなかった。」ということです。

今回開示された調査報告書は要約版で、4ページだけというもの。プライバシーおよび機密情報等の保護の観点から要約版を公表したとしています。先に不正を指摘したスコーピオンが300ページに及ぶレポートを出してきたことを考えるとやや貧弱、というか、不正はなかったという結論しか書かれていません。

マーケットの反応

調査結果公表を受けた株式市場では、同社株は猛烈に反発・急騰してるんですが、市場全体が暴落・急反発したり、その後に同社が好決算を発表したりといった材料が交錯しましたので、今回の調査結果がどれほど影響を与えたのかは何とも言えません。しかし、いずれにしてもスコーピオンの空売りは大成功、独り勝ちってことですね。

ブックオフグループホールディングス 従業員の不正行為(その2)

ブックオフグループホールディングスは8/6、「特別調査委員会による調査進捗状況に関するお知らせ」を公表しました。従業員による架空買い取り、在庫の不適切な計上及びこれらによる現金の不正取得の可能性があるとして、6/25から調査してきた件ですね。

不正の実態

今回の開示は、特別調査委員会の中間報告といえる開示ですね。以下のように大きく分けて3種類の架空買い取りが行われていました。

① 取引の実態が存在しない買取を当社システム上に記録した上、かかる買取に対応する現金を実際には当該行為を実施した従業員が着服する行為
② 買取の実態は存在し、お客様への査定金額は適切であったものの、当該買取を当社システム上に登録する際に単価や点数を水増しあるいは別の商品コードで登録し、当該水増し分等の現金を当該行為を実施した従業員が着服する行為
③ 取引の実態が存在しない買取を当社システム上に記録した上、その後同等の商品の売上を当社システム上に登録し、売上を偽装あるいは過大に計上する行為

これらの不正をごまかすために、やはり3種類の在庫の不正な計上が行われていたとしています。今回行われた臨時の実地棚卸において、これらの不正が発見されているのは国内ブックオフ事業の 24 店舗で、発見されている不適切な在庫計上として 70 百万円を認識しているとのこと。

機能してなかった店舗における実地棚卸

同社では各店舗の店舗在庫の実地棚卸を各店舗の店長・主任を中心として行っており、また、実地棚卸の適正性についての確認、検証は、店長・主任の上長である複数店舗を所轄するエリアマネージャーをはじめとした上長が行うこととして管理をしてきたといいます。

この管理体制が機能してこなかったということですね。店長や上長の統制が機能してなかっただけなのか、彼ら自身もこの不正に加担してきたのか。この辺は気になります。

株式会社セガ カスタマーハラスメントに対する対応

少し前になりますが、株式会社セガは7/17、「弊社従業員に対する誹謗中傷など度を超えたハラスメント行為等への対応につきまして」を公表しました。同社従業員個人にSNS上で度を越えた誹謗中傷や侮辱行為を行った人物に対する対応の結果ですね。

株式会社セガ

セガは家庭用・業務用ゲーム開発、AM(アミューズメント)施設運営大手です。東証プライム上場企業であるセガサミーホールディングスの中核子会社ですね。

カスハラへの対応

同社従業員個人に対して、SNS上で度を越えた誹謗中傷や侮辱行為を行った人物に対して、長らく対応を続けてきたものの改善されなかったとのこと。そのため同社は法的措置を講じ、発信者情報の開示請求の申立てが裁判所に認められ、カスハラ行為者を特定しました。

その後の個別での交渉により、同社従業員に対して損害賠償金を支払う旨と、これまでの誹謗中傷や侮辱行為の削除、今後はそのような行為を控える旨で 示談を成立させたということです。ハラスメント行為を断じて許容しないという同社の姿勢は評価されるべきですよね。

ハラスメント行為を断じて許容せず戦ってくれる会社と、大事(おおごと)にしないよう従業員を説得しようとする会社。当然ですが従業員の満足度には雲泥の差が生まれます。皆さんの務める会社はどっち?

トヨタ自動車 型式指定申請における新たな不正行為 是正命令も

国土交通省は7/31、「トヨタ自動車(株)の不正事案に関する国土交通省の対応について」を公表しました。7月5日に同社より報告された7車種以外にも、新たに7車種で不正が確認されたことから、トヨタ自動車に対し、道路運送車両法の規定に基づき、是正命令を発出しました。

やっぱり出てきた

7/5に調査結果を報告し、「これ以外に不正はありません」としていたトヨタでしたが、国交省の調査により、追加で7車種(現行生産車4車種、過去生産車3車種)における不正行為が認定されました。やはり、予想通り出てきました。

現行生産車で不正が認定されたのは、RAV4、ノア・ ヴォクシー、ハリアー、レクサスLM の4車種。量産品とは異なる仕様の部品で衝突試験をしたり、試験データを書き換えたりしていました。自社での内部調査では見つけられず、国交省の指摘で発覚するという最悪の展開です。社長は否定してるようですが、当然、「隠蔽しようとしていたのでは?」とみられてもしょうがないですね。

やっぱりトップの引責辞任?

道路運送車両法の規定に基づき、是正命令を受けたトヨタ。是正命令を受けるのはトヨタとしては初めてらしいです。公表されているのは、「1ヶ月以内の再発防止策の報告、四半期毎の再発防止策の実施状況の報告」と、まぁ、定番の命令なんですが、内々にトップの引責辞任についても求めてるかもしれません。

株式会社IHI 連結子会社における新たな不正が発覚

株式会社IHIは7/31、「当社連結子会社 新潟トランシス株式会社における不適切行為について」を公表しました。100%子会社で鉄道用車両、産業用車両、除雪機械の製造・販売を手掛ける新潟トランシスにおいて、新たな不正が発覚したということです。

不正の概要

今年4月に子会社のIHI原動機で船舶エンジンの試験における不正行為が発覚したIHI。今度は別の子会社新潟トランシス株式会社において、不正が発覚しました。同社が製造および販売したロータリ式道路用除雪車の一部において、顧客に提示した仕様と異なる仕様の車両を納入していたことが判明したといいます。

除雪性能を高く見せるため、実際に納入するものとは異なる除雪装置の部品を使って試験をしていました。2002年以降に販売された43機種,2,847台を調査したところ、2007年から2017年にかけて販売された10機種、1239 台で不正が判明したとのこと。除雪性能試験で求められる目標を達成できず、装置の一部部品を試験時のみ取り換えていたということです。

発覚の経緯等

4月のIHI原動機における不正を受けて、同社グループにおける同様事案の有無の調査行っていた際、新潟トランシス社員より上記不適切行為についての申し出があり発覚しました。この分だと他の子会社でもまだまだ出てきそうですねぇ。

膿はしっかり出し切りましょう。中途半端な対応していると、トヨタさんみたいに当局に調査完了報告した後に、「また出てきました」、みたいな不細工なことになりますよ。