NATTY SWANKYホールディングス ダンダダンで食中毒事故

NATTY SWANKYホールディングスは4/11、「食中毒事故発生に関するお詫びとお知らせ」を公表しました。肉汁餃⼦のダンダダン祖師ヶ谷大蔵店」(東京都世田谷区)において、食中毒事故が発生したということです。

NATTY SWANKYホールディング

NATTY SWANKYホールディングは、餃子が主力メニューの居酒屋「肉汁餃子のダンダダン」を東京中心に出店する企業。独自製法・レシピで均一性のある餃子を全店で提供しています。「粋(いき)で鯔背(いなせ)な」接客サービスに注力している企業なんだそう。

食中毒

3月22日、「肉汁餃⼦のダンダダン祖師ヶ谷大蔵店」で食事をした顧客10名からノロウイルスが検出されたとのこと。、この事態を受けて当該店舗では4月8日より営業を自粛していたようです。4/11にはしっかり開示されたわけですが、公表まで3週間もかかっているのはいかがなものでしょう。 一旦営業を停止したようですが、3/26には営業を再開しています。

保健所からの指示で4/8から営業を停止したようですが、その間食中毒事件の発生を知らずに飲食された顧客がたくさんいるわけです。こうした飲食店の対応ってどういうルールになってるんでしょうね。保健所より受けた営業停止処分(4日間)は4/11~4/14だそうです。遅すぎるでしょ。

中古車販売「BUDDICA」 従業員の不正発生も素晴らしい開示

中古者販売3年連続日本一の「BUDDICA(非上場企業)」は4/10、同社内で複数の従業員が横領に関わっていたことが判明したと明らかにしました。非上場なので社長がXに投稿するという形です。

公表の内容・タイミングも素晴らしい

投稿の内容は以下の通り

① BUDDICA社内において、数名の従業員による横領行為が確認されました。現時点での被害額は限定的であり、バディカの経営に影響はありません

② 本来ならば、全容が明らかになってから公表すべきかもしれませんが、私としては、できる限り早くこの事実をお伝えするべきだと判断しました

③ バディカの中から加害者を出してしまったことや、それを許す環境を生んでしまったことは、すべて、私の責任です。深く反省しております

④ 私たちを信じて、大切な愛車を託してくださったお客さまや、応援してくださっている皆さまを落胆させ、信頼を裏切ってしまいました。心からお詫び申し上げます

⑤ 現在、最優先で被害の実態解明を行っています。もしユーザー様に不利益が及ぶ取引があった場合は、個別に謝罪とご説明、補償のご連絡をさせていただきます

⑥ 今後、まだ見ぬ大きな問題に直面するかもしれませんが、私たちは、どんな現実も隠さずに、誠実に向き合っていくことをお約束いたします。現在調査中の内容が固まり次第、今後の対応方針についても、改めてこちらでご報告させていただきます

どうでしょう。まずは速やかに事実を公表。経営への影響度合いも確認。不正を行った者のせいで済まさず経営陣の責任を自覚し、顧客へのお詫びを表明。現在の実態解明に向けた取り組みを示すとともに、調査結果はそれがどんなものであれ、随時公表するという強い意志までが網羅された開示になっています。ここの社長 中野 優作氏、凄い人です。

株式会社創建エース 特別調査委員会を設置

少し前の話題になりますが、株式会社創建エースは3/19、「特別調査委員会設置に関するお知らせ」を公表しました。昨年から証券取引等監視委員会開示検査課から開示検査を受けており、今回3/7に、外部専門家による調査を行うよう要請があったということです。3/19付けで特別調査委員会を設置済みです。

株式会社創建エース

株式会社創建エースは各種施設の設計・建設などを行う建設事業が中核。昨年7月、クリニックの会計事務などを受託するメディカルサポートを子会社化した東証スタンダード上場企業です。これまでかなり激しく社名変更を繰り返してます。96年、キーイングホームに、2010年、クレアホールディングスに、さらに、2021年、中小企業ホールディングスに、2023年、創建エースに商号変更といった具合。

調査要請の概要

同社子会社における、2021年9月から2023年6月末日までの取引の実在性、および取引先に対する債権の資産性について疑義がある、というのが監視委員会の指摘。会社側は現経営陣が就任する前の問題(中小企業ホールディングス時代の事案)であるとはしていますが。

監視委員会がここまでやるということは、ほぼ答えは出ているようなものかと。同社の直近の株価はただの22円。100円割れの株価は昔はよく倒産株価などといわれました。いわゆる箱企業なんて言われる、過去の経営陣が食い散らかしてきた企業のようですね。架空取引や不正な会計処理などがこの後出てくるものと思われます。

ホンダ 業務時間外の「不適切行為」で副社長が辞任

ホンダは4/7、「代表執行役の異動(辞任)に関するお知らせ」を公表しました。取締役 代表執行役副社長から辞任届が提出され、同社はこれを受理したとのこと。唐突なこの開示、開示された内容だけでは何が起きたのかの詳細は示されていません。

ホンダ

ホンダは日系四輪車メーカーの中でトヨタに次ぐ第2位の世界生産規模。海外現地生産比率も高い企業。二輪事業では、世界の先駆けであり世界最大手でもある東証プライム上場企業です。

何が起きた?

開示によると、取締役 代表執行役副社長について、業務時間外での懇親の場において不適切な行為があったとの訴えを受けていることが発覚したといいます。これを受け、監査委員会主導による調査及び処分案の取りまとめを行い、取締役会へ報告するとともに、外部専門家へ意見を求めたと。それらを受け、取締役会において処分を決する予定であったところ、本日同氏より辞任届が提出されたとのこと。

肝心なところをしっかりぼかしながらの開示ですね。「業務時間外での懇親の場において不適切な行為」とありますので、おそらく同社グループの女性に対するセクハラですかね。報道によると、被害者による告訴状が受理されたと警察から連絡があったんだそう。

自社の通報窓口ではなく(通報したけど却下された可能性も)、警察へ告訴という非常に問題が残る展開だったことを考えると、ホンダの今回の開示は不十分極まるものと言わざるを得ません。

オウケイウェイブ 自社株買いにおける不正まで登場

報道によると、東京地検特捜部は4/4、インターネットサイト運営の「オウケイウェイヴ」について、会社法で定める手続きを経ることなく同社株を不正に取得したとして、元社長ら経営陣3人を同法違反(自己株式不正取得)罪で在宅起訴したとのこと。

インサイダー取引

問題がややこしくなってきましたが、同社で起きた問題がクローズアップされたのは。2022年4月に発生した特別損失の発生という情報を公表する前にまんまと同社株を売り抜けたというインサイダー取引でした(詳細は過去記事をお読みください)。この時も東京地検特捜部が動いていました。

自己株式不正取得

で、今回問題になっているのは、上記よりも3か月前の2022年1月に実施した自己株式の取得(約8億円)が、会社法の定める手続き(取締役会決議)を経ることなく行われていたということです。普通、会社法違反だけで在宅起訴はないと思われますので、おそらく違法に会社資金で株価を買い上がる中で社長ら経営陣3人が売り抜けていたというおまけも付いてきそうです。

だとすると、会社の資金で自己株を買い上げる中で売り抜け、3か月後に致命的な悪材料を公表する直前にも売り抜けていたことになります。おそらく悪材料はもっと手前から見えていたんでしょうね。何とか自社の株価水準を維持しつつ、自らの持ち株を売り抜けようとあれやこれやと不法行為を行っていたってことになります。現時点ではkuniの想像も含めた投稿ではありますが、、、こいつらとんでもない輩です。