ノジマ スルガ銀行筆頭株主へ その目的

ノジマは10/30、経営再建中のスルガ銀行の筆頭株主になりました。スルガ銀行の持つクレジットカード事業が狙いではないかと言われていますが、今のところその辺りははっきりしません。11/1付の日本経済新聞で、日経がノジマ社長にインタビューをしていましたが、けむに巻かれていました。

野島社長

なんだか面白そうな人ですね。横浜ベイスターズの買収を試みたり、ITXやニフティを子会社化してきた人です。この人がM&A等で興味を示してきた企業、決してその企業の最盛期にある状況でもなさそうです。企業の持つポテンシャルに比べ、その時点での評価が低すぎる企業。そんな見方で捉えてらっしゃるんでしょう。まぁ、これが本来のM&Aのあるべき姿なんですが。

創業家の保有株式を取得

10/29付で、創業家とファミリー企業の保有する3129万株(議決権比率13.52%)を取得しています。取得金額は140億8千万円となっていますので、1株450円で取得したということですね。ノジマが筆頭株主に、、、と伝えられた直後に、スルガ銀行株は506円まで買われましたが、その後じわじわと下げてきており、この450円に収れんしつつある、そんな感じです。

ノジマは昨年中にもスルガ銀行を市場買い付けしており、こちらは1156万株(議決権比率4.99%)です。今回の取得と併せて4285万株(議決権比率18.52%)で筆頭株主になったというわけです。

純投資?

昨年、市場でスルガ銀行株を買い付けていた当時は、純投資が目的だったと言っていました。実は今でも野島社長の中では純投資に限りなく近い感覚なのかもしれませんね。

PBR0.5倍を割れた水準で取得。地銀としての収益力はかなり高い方。おまけにこの会社の最も重い病巣を全摘出(創業家との絶縁)する手術に成功したというわけです。そこにクレジットカード事業がおまけで付いてきた。そんな感じなんですかね。

明豊エンタープライズ(8927) 有価証券報告書虚偽記載

10/23、証券取引等監視委員会は、明豊エンタープライズの有価証券報告書の虚偽記載について、法令違反が認められたとして、課徴金納付命令の発出を勧告しました。一報だけは見ていたんですが、ちょっとスルーしてしまってて。この会社もアパート等のサブリースを手掛けてる業者なんですね。JASDAQに株式を公開している企業です。

課徴金 2,400万円

平成26年7月期以降29年7月期までの13四半期の報告書において、重要な事項につき虚偽の記載を行い、提出したとのことです。虚偽の内容は、中国における住宅開発事業から発生した長期未収入金および長期貸付金に係る貸倒引当金の過少計上だそうです。

これ以上詳細は分かりませんが、未収入金と言ってますから、何かの売却代金の回収が不能になっている。長期貸付金と言ってますから、貸した金が回収できなくなっている。といったところでしょうか。にもかかわらず、貸し倒れ引き当てをしていないということで、その分、期中の利益を大きく見せようとしていたということですね。

明豊エンタープライズ社のホームページでも詳細は分かりませんが、勧告の段階ではあるものの、既に「特段の事情がない限り課徴金に係る違反事実等を認める方針」とあります。

子会社の明豊プロパティーズ

明豊プロパティーズという関連会社が、マンション、アパートの管理を行う子会社です。事業の案内を見ると、賃貸事業においては、業務委託(代理)と家賃保証(サブリース)が二本柱という説明になっています。

ネットで調べても、今のところサブリース関連で悪い噂などが出てくるわけでもありません。ただし、業績面で苦しんでいることは間違いありません。ソーシャルレンディング等にも絡んでいるようですし、今後の報道等は要チェックですな。

中国の顔認証拡大とセブンイレブン

10/26付け日本経済新聞に「中国の決済、顔認証主流に コンビニも改札も手ぶら 14億人『超監視社会』近づく」という記事が。欧米や日本で問題になる「個人のプライバシー」など全く関係なし。こういうところでも社会主義は強いですね。やはり実装の中国です。

コンビニでも顔認証

スマホも使わずに決済ができる顔認証決済。コンビニの会計カウンターでは、タブレット端末に自分の顔を映すだけで決済が済み、導入店舗は約1千店に達したそうです。このコンビニは「セブンイレブン」。広東省など中国南部を中心に顔認証で決済ができる店舗整備を進め、現在約1千店舗で利用が可能になったとのこと。

西側諸国における顔認証

中国は顔認証の利便性を訴えており、政府が普及を急ぎ、一段と厳しい監視社会をつくる狙いもあるとみられる。と記事も指摘していました。中国政府は同法を根拠に個人の信用情報などあらゆる情報を企業から入手しているとの批判が国内外から絶えない。とも書いています。

一方で、西側諸国では、プライバシーの侵害や人種差別を助長するとして規制強化に動いています。米国では、中国政府が顔認証技術を使い、ウイグル族の監視など人権を侵害していると批判し、関連の多くの中国企業に輸出禁止措置を科したりしています。日本においても、個人のプライバシーに関する考え方は基本的には欧米と同じ方向性でしょう。

大丈夫か セブンイレブン

日経の記事で企業名が書かれていたのはセブンイレブンだけでした。セブンイレブンは日本や欧米ではおそらくかなり慎重にならざるを得ない顔認証を中国では先頭を切って導入しています。中国政府が個人の情報を企業から入手していると批判を浴びてる中でです。

もちろん、中国内では何の問題もないんでしょう。しかし、日本企業としてのポリシーが問われることにならないですかね。。。このところ不祥事の続いている企業だけに、気になりますね。

JAL 飲酒不祥事の改善報告書を提出(その2)

JALが提出した報告書を読んで感じたこと、第2弾です。今回はJALがこれまでに国交省に提出してきた、飲酒不祥事に関する数多くの改善報告書を読んで感じたことです。

運航乗務員のみならず

JALはこれまでの不祥事を受けて、飲酒に関するとてつもない量のルールをこしらえています。運航乗務員のみならず、客室乗務員(CA)、整備従事者、運行管理者(ディスパッチャーというらしい)、空港内車両運転者までもが、アルコールチェックの対象となっています。

今年の1月に国交省の指導の下、これら職種の従業員に対する飲酒に関する管理の強化という改善策を提出してますね。たしかに客室乗務員が飛行中に飲酒していたとか、整備士が身代わり飲酒チェックを受けていたというニュースは見たような気がします。

コーポレート部門以外の従業員ほぼ全員、毎日アルコールチェック受けてるんじゃないか、、、って感じです。ここまでコテコテと形だけの再発防止策を求めてきた行政の責任もありそうな気がしますが、この会社マジで「酒で会社潰しました!」になるんじゃないかと。

アルコール検知の自主申告

会社貸与のアルコール検知器を使って、出勤する前にアルコールを検知したことを自己申告した副操縦士も会社として問題視、処分していました。会社のコメントは「早い時点で報告があり運航への影響は避けられましたが、当時案については重くとらえて事実関係を調査し、再発防止に取り組んでまいります」。

空港で初めて検知、、なんてことにならないようにと貸与している検知器じゃないの?まじめに出勤前にチェックして、アルコール残ってたので代わりの乗務員の手配をお願いします・・・。みたいな対応をした副操縦士も処分するんですかぁ。こんなことやってて大丈夫ですか?やっぱり「酒で会社潰しました」だわこれ。

JAL 飲酒不祥事の改善報告書を提出

JALは国土交通省から2度目の事業改善命令を受け、10/23に報告書を提出しました。2018年11月に続き、飲酒不祥事に関する改善報告となります。事業改善命令については、半月前に取り上げました「JAL 元副操縦士に不利益処分 飲酒で資格取り消し」のでこちらをご参照ください。

報告書で気になったこと

今回の報告書は運航乗務員の飲酒についてです。上海国際空港、鹿児島空港、成田空港を飛び立つ前のそれぞれの検査で、基準値を超えるアルコールが検知されたということです。「アルコールに関する知識教育」やら「役員と運航乗務員との対話」、「検知器を用いた自己管理の徹底」、「飲酒好きな乗務員への監視」みたいなことまで、改善策がてんこ盛りです。

最も違和感を感じるのは、「飛行勤務開始前12時間以内の飲酒禁止」というルール(運航規程)に違反している者と、遵守していたが結果的にお酒が残ってしまった者がチャンポンに扱われているところです。たしかに運航規程には「飛行勤務に支障を及ぼす飲酒の禁止」という、飲酒時間に関係なく、結果で判断というルールがあって、これには引っ掛かるということですが。

上海の件、成田の件は、いずれも前日の過度な飲酒が原因でアルコールが検知されていますが、鹿児島空港の副操縦士は、飛行勤務開始時刻の1時間前に飲酒しています。これらが同様に扱われるのはちょっとどんなもんかと。

態勢整備が重要

飛行勤務開始前にアルコール検査を実施し、基準値を超えるアルコールを検知したため、乗務員を交代し、運航規程に則り、控えの機長が飛行勤務を遂行した。これって、本来そんなに問題あることなんでしょうか。ロンドンヒースロー空港で基準値の9倍のアルコールを検知されて起訴された機長や、1時間前に飲酒した副操縦士などはもちろん論外です。

しかし、12時間以上前に飲んだ酒が残っていて検知されてしまったケース。かつ、代替要員で運航に支障をきたさなかったケースまで大騒ぎする必要があるんでしょうか。という疑問を持ち始めました。飛行勤務開始前のチェックにおいて、アルコール検査やその他のヘルスチェックで問題となるケースを想定し、代替要員が常に確保されているという態勢整備の方が重要ではないかと。