ピクセルカンパニーズ 特別調査委員会の調査結果

ピクセルカンパニーズは11/12、「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」を公表しました。代表取締役社長の不正に関して、証券取引等監視委員会より要請され、調査を行ってきた件ですね。

三つの疑義

この3事案は連結子会社だったピクセルエステート株式会社を利用して行われたもの。特別調査委員会は調査の対象となっっていた3事案の不正について、いずれも事実であると認定したということです。

ピクセルカンパニーが取締役会の承認を得ずに、代表取締役の個人借入(350百万円)について連帯保証を行い、子会社がの取引先への前渡金(350 百万円)と偽って、代表取締役個人の借入金に対する返済を行っていた。

さらに、子会社におけるた再生可能エネルギー施設等の開発に関わる土地や権利等の取得に関する前渡金等の取引計17件総額1,639百万円が取引実態がなかったという結論に。

この代表取締役は、子会社の資産を利用して350百万円の自分の借金を返済させ、架空の取引を装って1,639百万円を自分のポッケに入れてしまっていた。という理解でいいんでしょうかね。子会社から抜いた資金は総額約20億円。その後、この子会社は売却されています。酷い奴ですね。

株式会社SCREENホールディングス 会計不正か 半期報告書提出延長へ

株式会社SCREENホールディングスは11/11、「第84期(2025年3月期)半期報告書の提出期限延⻑に係る承認申請書提出検討のお知らせ」を公表しました。連結子会社であるSCREENセミコンダクターソリューションズにおいて不適切な会計処理が判明したようです。

株式会社SCREENホールディングス

株式会社SCREENホールディングスは、半導体・FPD(フラットパネルディスプレー)製造装置の製造・販売を主な事業内容とし、印刷関連機器およびプリント基板関連機器に関する事業も手掛ける東証プライム上場企業です。2014年までは大日本スクリーン製造という社名でしたね。

事案の概要

同社の連結子会社である株式会社SCREENセミコンダクターソリューションズにおいて、出荷済みの装置に係わる収益認識時期の妥当性について監査法人からの指摘を受けということです。社内調査を進めた結果、一部につき不適切な処理が行われていた疑念があることを認識したとのこと。

過失による収益計上のミスだったのか、誰かによる(もしくは組織的に)意図した計上だったのか、が焦点になるんですかね。同じ開示内で、「現時点においては、重要性のある不適切な会計処理は確認されていない」としていますが。

ツバキ・ナカシマ 品質検査に関する不適切行為

ツバキ・ナカシマは11/11、「当社のリニア事業における一部製品の品質検査に関する不適切行為について」を公表しました。リニア事業の郡山工場にて製造しているボールねじに関して、品質検査項目の一部において、測定された数値の改ざんが行われていたということです。

ツバキ・ナカシマ

ツバキ・ナカシマは自動車、工作機械などに用いられる精密ボールや精密ローラーの製造・販売を行うプレシジョン・コンポーネントビジネスを中心に展開しています。主力は精密ボールで、2万種類を超える様々な材質、サイズを手がける東証プライム上場企業です。

不正の概要

売却を予定していた郡山工場にて製造しているボールねじ事業ですが、その主要な品質検査項目の一部について、測定機器から自動入力される数値を長期にわたって書き換えていたということです。、外部弁護士から構成される特別調査委員会を10月16日に設置し、調査を実施しているとのこと。

「測定機器から自動入力される数値を長期にわたって書き換えていた」って酷い話。検査不正が起きた企業で、改善策によく出てくる「システムによる自動入力」だけど、後から書き換え可能では意味がないよね。まったく機能してないってこと。不適切行為ではなく、立派な検査不正です。

ミクシィ 子会社チャリロトにおける不正行為で決算発表を延期

株式会社MIXI(ミクシィ)は11/6、「2025 年 3 月期第 2 四半期決算発表の延期および当該半期報告書の提出期限延長申請の検討に関するお知らせ」を公表しました。これに先立ち10/30には「当社連結子会社の役職員による不適切な資金のやり取りの疑いについて」も公表されています。

ミクシィ

ミクシィはスマートフォン向けゲームを主軸に、プロスポーツチームの運営や公営競技関連などスポーツ領域でも事業を展開。写真・動画共有アプリ「みてね」や、SNS(交流サイト)「mixi(ミクシィ)」なども手掛ける東証プライム上場企業です。

不正行為

不正があったとしているのは、同社の連結子会社である株式会社チャリ・ロトという会社。競輪・オートレース車券のオンライン投票サイトの開発・運営などをしている会社らしいです。代表取締役および従業員1名に、取引先との間で不適切な資金のやり取りを行っていた疑義が発覚したとのこと。

その代表取締役について、同人より聴取した内容等を踏まえ、同社の臨時株主総会において取締役を解任する旨の決議を行い、10/30付で取締役を解任しています。後任の代表取締役にはミクシィから出向させるといいます。

「取引先との間で不適切な資金のやり取り」としか説明されてませんが、いったい何があったんでしょう。業態から推測するに、違法賭博とか出てくるんでしょうかね。

オリンパス 辞任した社長の違法薬物とは

警視庁薬物銃器対策課は8日までに、自称カメラマンの容疑者(44)を麻薬特例法違反(譲り渡し)の疑いで逮捕したとのこと。どうやらこいつがシュテファン・カウフマン前最高経営責任者(CEO)に違法薬物を譲り渡していたようです。

違法薬物

辞任時の開示では違法薬物が何なのかについて触れていませんしたが、どうやらコカインやMDMAだったようです。2022年9月ごろから24年2月ごろまで、複数回にわたり、1回あたりコカイン0.1〜0.2グラム、MDMA1錠を自称カメラマンの容疑者から購入していたとみられるとのこと。

オリンパスはカウフマン前CEOが違法薬物を購入していたとの通報を9月下旬に受け、警視庁に相談し内部調査を実施したということですが、今のところこの通報がどこからのものだったのかは不明のまま。

しかしまぁ、医療機器メーカーの社長がヤクに溺れていたってのはシャレになりませんね。コカインは粘膜の麻酔に効力があり、血管収縮作用もあるために止血作用に優れ、局所麻酔薬として有効なんだとか。ひょっとして局所麻酔薬の業界に進出を狙ってた? んなことはないだろ。