JEH(Japan Eyewear Holdings) 役員のインサイダー取引

JEHは2/17、「(開示事項の経過)株式の売出しの中止及び市場区分の変更申請の取下げに関連した内部管理体制に関する確認事項のお知らせ」を公表しました。2/10に株式の売出しと東京証券取引所プライム市場へ上場市場区分を変更することを公表していたんですが。

JEH(Japan Eyewear Holdings)

JEHは「金子眼鏡」、「999.9(フォーナインズ)」のブランドを軸に高価格帯眼鏡を展開する東証スタンダード上場企業です。傘下に、眼鏡の世界三大産地とされる福井・鯖江に自社工場を持ち、眼鏡の企画・製造・販売を行うSPA(製造小売)業態の金子眼鏡グループと、眼鏡のデザイン・販売を行うフォーナインズグループを擁しています。

インサイダー取引

株式の売出しについて外部公表を行う前に、株式の売出しを知りうる立場にある役員が同社株式を購入しており、インサイダー取引規制違反が疑われる事態が判明したといいます。このまま売り出し等を続行していくと明らかなインサイダー取引となってしまうため、売り出し等を止めますというお話。

この事案を把握後、速やかに主幹事証券会社等の関係者とも協議の上、株式の売出しの中止及び市場区分の変更申請の取下げを決議したということですが、主幹事証券はいったい何をしてたんでしょう。

「重要事実の公表を控えて、役員に限らず情報を知りうる立場の役職員は自社株の買い付けはご法度ですよ。」ってことぐらいは周知するのは当然のこと。JEHの経営陣も情けないけど、主幹事証券もイケてませんね。

日産の完全子会社「愛知機械工業」 下請法違反

報道によると、自動車部品の製造に必要な金型を下請け企業に無償で保管させたとして、公正取引委員会は日産自動車子会社の愛知機械工業(名古屋市)に対し、近く下請法違反で再発防止を勧告する方針を固めたということです。

愛知機械工業

愛知機械工業はエンジン・トランスミッションを生産する企業。もともとは上場企業でしたが、2012年に日産自動車が完全子会社化し、上場廃止となっています。会長は日産の副社長が務めているそうな。ホンダとの統合に失敗した日産。悪いことが続きますね。まぁよくあるパターンだけど。

下請法違反

遅くとも2023年8月から24年12月までの間、新たな発注の見込みがないにもかかわらず、金型など約400個を下請け企業5社に無償で保管させていたということです。最近よくある下請法違反ですね。自主申告すれば企業名の公表は免れることができるのに、なんで放置してたんでしょう。まさにこういうのがガバナンスに関する経営陣のセンスです。

日産は昨年3月に下請け企業への支払代金を不当に減額したとして同法違反で勧告されました。認定された不当な減額は約30億円に上り、全額を下請け企業に支払っています。この会社こうした経験で何を学んだんでしょう。他社に何かを求めるのではなく、自社に何が足らないのかをまず考えるべきですね。

株式会社クシム 解任された取締役田原氏が動いたようで

不正・違法に、事業子会社であるZEDホールディングスの株式を譲渡したクシムの現経営陣を取締役から退任させ、株主総会までの仮取締役を選任するため、仮取締役兼仮代表取締役の選任を2/12付で東京地方裁判所に申し立てたということです(田原氏のnoteより)。

株主総会が選ぶ取締役

1/31までに開かなければならない定時株主総会を延期している状況。総会を招集しないことで延命を図っている現経営陣に対して、権利義務取締役が職務の執行に関し不正・違法な職務執行をしているとして、現経営陣を権利義務取締役から退任させ、株主総会までの仮役員を選任するため、仮取締役の選任を申し立てたということのようです。

田原氏は、ZEDホールディングスの株式を譲渡したことは、クシムが保有する子会社株式(全ての事業)の譲渡を行ったもので、不当・違法なものであると主張されており、私のような部外者から見ても納得感のある内容のように思います。

現経営陣の反応は

今回の子会社株式の譲渡のみならず、これまで現経営陣が行った善管注意義務違反が疑われる不当・違法な行為について田原氏は、取締役会決議に賛成した全ての取締役に対して、同社に著しい損害を及ぼしたことを理由に、民事・刑事の両面から、その不正を追求していくとのこと。

会計監査人が辞任したり、筆頭株主が持ち株を減らしたりという状況で、さてさて、クシム現経営陣はこうした動きに対してどのような対応を見せるのでしょうか。

株式会社サンウェルズ 再発防止策・役員の処分を公表

サンウェルズは2/12、「再発防止策の策定及び関係者の処分に関するお知らせ」を公表しました。他にも決算短信やらなんやら膨大な数の開示を行っています。で、なぜか同社株はストップ高。まぁ、大きく売られてたからってのはあるだろうけど、、、よく分かりません。

再発防止策

一通り再発防止にかかる施策が並んでいるものの、ほとんどの施策が現場に対する改善策という感じです。今回の不正請求の本質は現場にあったのでしょうか?そうじゃなくて現場を追い詰め、不正を容認してきた経営陣にその責任が大きかったんじゃないかと思います。

関係者の処分

代表取締役社長 苗代 亮達 月額役員報酬の50%減額(6か月)
専務取締役 長山 知広 取締役辞任、執行役員(経営戦略本部長)へ降格
常務取締役 越野 亨 取締役辞任、執行役員(運営本部長)へ降格
常務取締役 上野 英一 役付変更、取締役へ降格 
月額役員報酬の30%減額(3か月)

処分内容をあえてそのまま載せてみました。30%減額は役員3名に課されるという理解でいいんでしょうかね。読者の皆さんはこの処分、妥当だと考えますか?

不正があった企業の処分の事例の中では、それなりの処分に見えます。が、しかし、彼らは国庫から28億円を盗んだ企業ですからね。そもそも主たる現経営陣が居残ることに大きな違和感を感じます。

株式会社日本抵抗器製作所 連結子会社で従業員の不正行為

日本抵抗器製作所は2/10、「不正行為の発覚および令和6年12月期決算発表の延期に関するお知らせ」を公表しました。タイトルで不正があったことをここまで明示する開示は久しぶりに見る感じがしますね。なんだかんだと隠したがる開示が多い中、潔さすら感じます。

日本抵抗器製作所

日本抵抗器製作所は、自動車をはじめ各種産業用途で利用される電子部品を製造販売する企業。主な製品は、抵抗器、ポテンショメーター、ハイブリッドIC、電子機器などで、販売先は国内を中心に、アジアや欧州など海外にも展開。東証スタンダード上場企業です。

不正の概要

連結子会社である株式会社日本抵抗器大分製作所の経理担当による不正行為が発覚。不正行為は約6年にわたって行われており、総額1億5千万円を超える現金を株式会社日本抵抗器大分製作所の銀行口座から引き出していました。会計帳簿には虚偽のデータを入力して発覚を免れようとしていたとのこと。

当該従業員は引き出した現金の私的流用を認めていることから、今後懲戒解雇処分並びに刑事告訴を進めていくとしています。

社外の弁護士、税理士を含めた社内調査委員会を設置して、事実関係の調査をはじめ不正行為の原因並びに今後取るべき対策について鋭意検討を進めているとし、2/14に予定していた決算発表を延期するということです。