株式会社グローバルキッズ COMPANY 運営費の不正受給

グローバルキッズ COMPANYは11/11、「当社連結子会社における不正事案の社内調査及び再発防止策に関するお知らせ」を公表しました。保育士数を水増しして運営費を不正受給していたということらしく、今年6月に第一報が出ていたようです。完全に見落としていました。

グローバルキッズ COMPANY

グローバルキッズ COMPANYは、首都圏を中心に自治体から認可などを受けた保育施設および学童クラブ・児童館、児童発達支援事業所などを運営する「子育て支援事業」を営む企業です。2015年設立という若い企業ですが、東証プライム市場上場企業です。

不正の概要

問題となった不正というのは、保育士の「名前貸し」を行い、保育士の人数を水増しして、行政から補助金を不正に受給していたというもの。2022年1月に東京都が同社に「特別指導検査」に入って全園に一斉検査を行い、行政への虚偽報告が発覚しました。

本部関与の下、本社で働く保育士資格のある社員19人について、勤務実態のない保育園で働いていたかのように、名簿や出勤簿を偽造していました。少なくとも15年4月から19年12月までの間、都内の認可保育園11カ所、認証保育園5カ所で虚偽の報告をしていたとのこと。不正受給の合計額は、少なくとも3,400万円に上るということです。

開示の在り方

会社ぐるみでの虚偽の報告による不正受給という、非常に問題ある不正行為なわけですが、詳細はここでは書きません。開示を読んでまず一番に感じるのが、開示の頻度やタイミング。さらに今どういう状態なのかが非常に分かりにくいこと。こんな報告を部下から受けた日には、間違いなく突き返すと思われるほど、いい加減な内容です。

こんな開示で再発防止策とか言われても、、、って感じ。今現在も同社の体質は何も変わっていないのでは?と感じます。

日本電産 指名委員会の設置

日本経済新聞は11/9、「日本電産、指名委を設置 過半は社外取、後継選びも視野」という記事を掲載しました。取締役会の諮問機関として指名委員会を設置。3人の社外取締役と2人の社内からの取締役で構成し、委員長には社外取締役が就任したということです。

相次いだ社長交代

日本電産では直近10年間で、永守氏の後継者含みで外部(カルソニックカンセイやシャープ、日産自動車など)から複数の経営人材を招いてきました。実際に社長に就任された外部人材は日産自動車出身の2人。ただ、企業文化の違いや、永守氏との確執(おそらく)などから、同社を退社する動きが相次いできました。

とうとう永守氏も

永守氏が期待する人材を外部から招聘するものの、お目にかなわないとなると次々と首にする。みたいなことが繰り返されてきた。要するに創業者である自分の後釜は自分が決めるんだというスタンスが、非常に明確だったわけです。その永守氏の強い思いにもとうとう変化が起き始めたということなんでしょうね。

指名委員会は取締役の候補を決定することを目的とした機関で、委員会は3名以上の取締役で組織され、その過半数は社外取締役で構成する必要があります。日本電産では、冒頭書いたように、3人の社外取締役と2人の社内からの取締役で構成し、委員長には社外取が就任しています。

日経フォーラム「世界経営者会議」でも永守氏は、「外部から登用しようとしたのが大きな失敗だった」と話していたそう。しかし、指名委員会(という社外の意見が推す人材)に対して、永守氏は全てを受け入れていくことができるんでしょうかね。

東レ 認証不正に関する関係者処分

東レは11/8、「当社樹脂事業におけるUL認証登録に関する不適正行為に係る処分および対応の進捗状況について」を公表しました。UL認証が取り消しとなった合計62品種の約半分を再登録できたようですね。併せて今回の一連の不正に関する関係者の処分についても公表しています。

関係者の処分

認証不正が明るみに出てからかなりの時間が経ちました。認証の再登録やら、再発防止策の地道な実行など、それなりに軌道修正され、再生し始めているようです。日本経済新聞でも今回の開示は取り上げられていましたが、「東レ、部長級以上39人を処分」というかなりザックリなニュース。

一応、その内訳を書いておきます。
代表取締役社長、月額報酬の50%減額(6か月間)
代表取締役 2名、月額報酬の30%減額(6か月間)
その他取締役 5名、月額報酬の20~10%減額(6~3か月間) という処分内容。

そのほかでは、樹脂UL認証における不正に部長級以上の職責で関わっており、現在も東レグループ内で部長級以上の地位にある者については、降格降級相当が29名、減給が8名、譴責が2名となっています。

再発防止

今年4月に有識者調査委員会の調査結果報告を受け、再発防止に向けた改善対応を半年ほど実施してきての今回の開示。かなりの長期間にわたって、「まぁ、こんなもんでいいだろう」と続けてきた不正行為。いつものことだけど、経営者がどれだけ「本気」で改善しようとしているのか、、、がすべてです。

三井住友 SMBC日興証券、合計22人を一斉処分

日本経済新聞は11/5、「三井住友とSMBC日興、トップら22人一斉処分」と報じました。金融庁から相場操縦と銀証の情報共有規制違反で一部業務停止命令などを受けたSMBC日興証券でしたが、グループ全体で合計22人を一斉処分するということになりました。

相場操縦

以前、当ブログでも取り上げましたが、最も大きな法令違反は相場操縦でした。SMBC日興、当初は違反性を巡って当局と全面的に戦うかのような姿勢でしたが、とうとう全面降伏となりました。「誰が見てもこれおかしいよね」っていう感じでしたけどね。

銀証の情報共有規制違反

さらに、銀行から証券に顧客を紹介する際に遵守しなければならない法も守っていませんでした。顧客の同意を得ることなく、銀証間で顧客に関する情報を共有していたというもの。これもまたちょっと信じられないような法令違反です。銀行系証券では最も重視すべき法令ですからね。

そして証券、銀行、持ち株会社すべてで

そのため、グループすべての会社から処分者が出るという事態になってしまいました。証券には銀行から沢山人がやってくる。経営に近いポストほど銀行員が増え続け、証券の業務が分からない。しょうがないので外資系証券などからあぶれた、実務に明るく、馬力のある人をどんどん採用する。

こんなふうに組織が壊れていき、コンプラお構いなしの会社ができるんですね。銀行系証券会社では、どこも似たような現象、起きてるだろうなぁ。

レオパレス21 新潮社を提訴

レオパレス21は11/2、「訴訟の提起に関するお知らせ」を公表しました。先日当ブログでも取り上げた、入居率の嵩増しや改ざんを行い、同社の収益等を意図的に操作しているかのような報道に対するもので、東京地方裁判所へ訴訟を提起しています。今回はレオパレス側も引かない様子ですね。

レオパレスの主張

10/20発行の週刊新潮の記事に対し、「これらの記事の内容はいずれも虚偽であり、事実と異なっている」としています。「当社の社会的信用を低下させる虚偽内容を広く社会に流布させたことは、当社に対する明らかな名誉棄損行為であり、株式会社新潮社が不法行為責任を負うことは明白である」という主張。

さらに、「これらの記事はS氏が主導して作成されたものであることが強く推認され、少なくとも同氏からの情報提供に依拠し、かつ虚偽の内容を語る同氏の発言がそのまま引用されていることから、同氏が深く関与しているものであることは間違いない」とも。

で、このS氏に対しても名誉棄損行為の主体としての不法行為責任を問うということです。新潮社に対し謝罪広告の掲載を求めるほか、被告両名に対し損害賠償金の支払を求めるそうです。

ほおぉ、今回はマジで本気モードですね。ここまで叩かれてきた同社ですし、よほどの根拠がない限りここまでの姿勢は取れないと思われます。ちなみに、ここに登場するS氏、2006年にレオパレス21を退任した元取締役なんですね。現在は株式会社ミューズの代表取締役だそうです。

これまでの不祥事が報道を受けてどう展開していくのか、今後の情報を見守るしかなさそうです。