JFE 今度はJFEスチール西日本製鉄所で火災事故

1/30午後3時半ごろ、岡山県倉敷市のJFEスチール西日本製鉄所の工場内で火災が発生しました。火はおよそ3時間後の午後6時半すぎに鎮火したとのこと。当時、現場には従業員およそ20人がいましたが、いずれも逃げ出して無事だったそう。

JFEスチール

川崎製鉄とNKK(日本鋼管)が統合して生まれた東証プライム上場のJFEホールディングス。粗鋼生産量は日本製鉄に次ぐ国内第2位。その鉄鋼事業における中核子会社がJFEスチールです。

火災の概要

JFEスチール西日本製鉄所によると、火が出たのは鉄鉱石と石灰石を焼き固める作業を行う工場。鉄を作る際に鉄鉱石と石灰石を混ぜ、焼き固める焼結の工程で発生する煙から硫黄分を取り除く、「排煙脱硫設備」が火元で、現在は修理中だったということです。

JFEスチールの事故は過去に当ブログでも取り上げましたが、この会社やたらと事故が多いんですよね。前回取り上げたのはJFEスチールの東日本製鉄所千葉地区東工場でしたが、この工場では定期的といっても良いほど事故や火災を発生させていました(過去記事を参照)。

支店や営業所で不正が起きる、工場で事故や火災が起きる。これらはいずれも本社におけるリスク管理機能が有効に機能していない証拠。リスク管理に必要なコストをかけず、その結果として現場にリスクを負わせてしまうという構図です。ちょっとした火災、で済ませてはいけませんぞ。

株式会社クシム 辞任勧告受けた取締役が臨時株主総会招集請求で反撃

クシムは1/29、「株主による臨時株主総会の招集請求に関するお知らせ」を公表しました。これまでにも何度か辞任勧告を受けた取締役による招集請求があったのですが、今回はかなり具体的な招集請求の理由・意図が公開されています。

おさらい

現経営陣が取締役(吸収合併した企業の元社長)に不正があったとして辞任勧告を決議。辞任勧告を受けた取締役がこれに反論、真っ向から対決するという状況が続いていました。

臨時株主総会招集請求

1/16にも同様に臨時株主総会招集請求を行っていましたが、この請求は請求者2名のうち1名が会社法上必要な株式の保有期間要件を満たしていないとして無視される格好に。会社法が定める「請求の6ヶ月前から引き続きその割合の議決権を有するものに限られる」、に抵触していたんでしょうか。

そして今回は請求者を3名として再請求という格好です。臨時株主総会に諮るのは、現経営陣の社長を含む取締役3名の解任、監査等委員の2名の取締役の解任、新たな取締役として4名の選任、新たな監査等委員として2名の取締役の選任などとなっています。

招集請求の理由

不適正な新株予約権の発行や、調達した資金を本来の使途ではない暗号資産への投資で大きな損失を出していること、使途不明の多額の接待交際費、など計5項目について言及して現経営陣の問題を指摘しています。

現経営陣が主張する漠然とした取締役の解任理由と違い、こちらはかなり具体的な指摘となっています。興味がある方は是非、冒頭示した開示文の添付資料をお読みいただければ。

ワイエスフーズ 代表取締役がヨシムラ・フード・ホールディングス株式でインサイダー取引

株式会社ワイエスフーズ(上場しているワイエスフードとは別の会社)の代表取締役が、2023年に行ったヨシムラ・フード・ホールディングス株式の買い付けに対して、証券取引等監視委員会はインサイダー取引であるとして、札幌地方検察庁に告発しました。

インサイダー取引の概要

ワイエスフーズは北海道でホタテの加工を行う非上場企業でした。2023年にこの会社を上場企業のヨシムラ・フード・ホールディングスが買収(株式を譲り受ける)するという事実を知りながら、当該事実が公表される前にヨシムラ・フード・ホールディングス株式を買い付けたというもの。

つまり、自身が経営する会社を買収しようとする上場企業の株で儲けたって話ですね。普通は買収される側の株式でインサイダーが起きるものですが、このケースは反対です。ヨシムラ・フード・ホールディングス株式は800円くらいの株価が事実公表後に1500円近くまで上昇しています。

いわゆるホタテ長者が、中国が日本からの輸入の全面停止に踏み切る直前に身売りし、ついでにインサイダー取引でも儲けていたという事案。そしてさらに、この代表取締役、知人3名にもこの情報を伝えて儲けさせています。

地検への告発

通常のインサイダー取引では、金融庁長官等に対して課徴金納付命令を発出するよう勧告しますが、当事案は金融商品取引等の公正を害する悪質な行為であるとして、地検への告発となっています。

鴻池運輸株式会社 元社員2人が特別背任容疑で逮捕

報道によると、鴻池運輸の元社員2人が特別背任容疑で大阪府警に逮捕されたようです。当ブログでも過去に取り上げたことのある、従業員による架空取引とキックバックという事案。昨年4月には調査委員会の調査結果が公表されていました。

おさらい

同社の取引業者であった協力取引先7社の協力を得て、実態の伴わない架空の業務を発注したこととし、同社から協力取引先 7社に対して448百万円を不正に流出させ、これに伴い、協力取引先7社から現金にてキックバックを受けるなどして、私的に着服していたという事件でした。

新たな事実も

最終報告書で犯行に及んだのはある支店の課長とその部下だったことが明かされましたが、今回の報道で、二人が茨城県の鹿島支店の元課長(38歳)と、その部下の女性(34歳)ということが判明しました。普通この手の悪巧みに部下の女性が協力なんてなかなかないですよね。男と女の関係みたいなモノもあったんでしょうか(kuniの妄想です)。

逮捕容疑は取引先4社に架空業務の請求書を計70回提出させ、鴻池運輸に計約1億8000万円の損害を与えた疑い(特別背任)とされています。同社の調査結果では実際には7社のはずなので、今後の捜査で損害金額は増えると思われます。

大阪国税局の税務調査がきっかけで23年11月に発覚したこの事案。二人は24年3月に懲戒解雇、そして逮捕まで1年2か月を要しました。

公正取引委員会 下請法違反の摘発に力を入れているわけ

先日も取り上げたように、公正取引委員会による下請法違反としての勧告が増加しています。昨年からだけでも12の企業が勧告を受けているという状況。ではなぜ公取委が下請法違反を重視してきているのか、、、という考察です。

下請け企業の現状

下請け企業は中小企業であることが多いですよね。中小企業は現在、「賃上げ」や「金利上昇による債務負担」、「価格転嫁」という“三重苦”の状況だと言われています。賃上げしないと人が獲れない → 賃上げするためには納品先に商品の価格引き上げを認めてもらわないと無理。という構図があります。

大企業は為替の円安などで潤っているのに、中小企業では人件費は上るし、原材料費も上るけど、納品先(大企業)に値上げを認めてもらえない。ほかにも理不尽に金型の保管などを強いられていて、不要なコストを負担せざるを得ない。みたいなことが起きているわけですね。

要するに下請法違反に取り組む公取委としては、大企業が下請け先に不当な条件を押し付けている状況を解消しないと、中小企業が今後生き残れないという現実を解消しようとしているということなんですね。

大企業では新卒初任給を〇%引き上げ、みたいな景気のいい話が連日報道されていますが、下請け企業への対応・ガバナンスは大丈夫ですか?が問われているということです。