ユニデンホールディングス アクティビストが株主提案

ユニデンホールディングスは9/22、「株主提案に関する書面の受領のお知らせ」を公表しました。創業者との間で、もめまくっている同社ですが、今度は株主である LIM JAPAN EVENT MASTER FUNDからの株主提案を受領したとのこと。

株主提案

株主提案の内容は、① 取締役1名解任の件、② 監査役1名解任の件、③ 剰余金の処分の件となっています。解任対象の取締役は取締役会長(創業者の義弟)ですね。11月頃開催予定の同社臨時株主総会における議題に関する株主提案です。

監査役が次々と

実はこの開示に先立ち、同社では監査役の辞任が相次いでいました。8/6、常勤監査役1名が同日付で辞任しています。続いて9/6、常勤監査役1名(創業者の実弟)と社外監査役1名が辞任するという開示がありました。

で、このお二人の監査役は、アクティビストのLIM JAPAN EVENT MASTER FUNDが前回の定時株主総会で解任を提案していたお二人です。結果、解任には至りませんでしたが、同アクティビストが株主提案するに先立ち、一身上の都合により辞任すると・・・。

お二人の監査役は前回の監査報告で、取締役の不正会計に関する対応に関して、現経営陣たちが無関心すぎると物申しておられた方たちです。なぜこのタイミングで辞任?と思っていたんですが、アクティビストの主張に一貫性を持たせるために辞任という格好ならなんとなく理解できます。

創業者がアクティビストと組んで現会長を解任し、再び実権を手に入れるというシナリオが始まったのかもしれませんね。反旗を翻した義弟と創業者との確執ですかぁ。またドロドロが始まりますね。

株式会社シャノン 決算に関するQ&A

株式会社シャノンは9/21、「2021年10⽉期 第3四半期決算に関連した質問へのご回答」を公表しました。シャノンはクラウド型マーケティングソリューションの企画・開発・販売・サポート 、マーケティングにかかわるコンサルティングおよびサービスの提供を行う企業です。

と、事業内容を書いてみましたが、まぁ、なんとカタカナが多いこと。ホームページ等である程度事業の雰囲気は掴めましたが、上記以上に分かりやすく伝えることができません。とりあえず、面白そうなというか、伸びしろを感じさせる企業です。

第3四半期決算

同社は9/10、2021年10⽉期 第3四半期決算を発表しました。数字自体はまずまずというところでしょうかね。ところが、期待していた投資家が発表日に向けて同社株を買い上がっていたこともあり、さらに決算数字が理解しにくかった?こともあって、発表の翌日急落してしまいました。

最近多いですね、期待に少しだけ届かなかった好決算をもってボコボコに売りたたかれる銘柄。同社株もそんな感じで売られたようです。決算発表日の終値1,570円から222円安まで売られ、最安値は1,300円まで。

投資家への説明

そんな安値を付けた9/16、同社は第3四半期決算動画を公開しました。社長自ら決算補足説明資料をもとに決算内容を説明していて、その翌日、株価は81円高しています。そして、9/21には合計12の質問に答える形で、同決算に関するQ&Aを公表したわけです。

動画を見た投資家からの質問でしょうか。それとも自社株が理不尽に売られるのを見て、説明を尽くすべきと判断したんでしょうかね。いずれにせよ四半期決算の内容とはいえ、説明を尽くすという投資家との向き合い方には好感が持てますね。

ラサ商事 旭テック 再発防止策を公表

連結子会社である旭テック株式会社において、従業員が不適切な会計処理を行っていたラサ商事は9/17、「再発防止策の策定等に関するお知らせ」を公表しました。社内調査委員会の調査報告書を受領後、ちょうど1ヶ月後の公表となりました。

人事制度

読んでみた感想としては、全体的によく整理された再発防止策になっているという感じです。中でも目を引いたのが、旭テックにおける、業績連動のウエイトが過大とされる業績給制度について。「今年12月末を目処に廃止する方針といたします。」という何ともキレの悪い表現に。

この業績給制度、詳細は分からないのですが、社員と会社の間で契約が結ばれている場合など、会社側から一方的に破棄できないケースもあるんでしょうね。「業績給制度の廃止に一部の社員から同意が得られない場合には、業績連動の割合を極力圧縮した制度に改定のうえ、当該社員に適用する」としています。ココは結構センシティブな対応になりそうです。

コンプライアンス研修

先日、パナソニックの再発防止策について、「外部有識者を講師として招く等の方法により、定期的にコンプライアンス意識を向上させるための研修・教育を行ってまいります。」という施策を批判しました。

ラサ商事では同じ点について、次のように表現しています。「加えて、当社グループ各社の特性や実情を考慮した研修も用意する等プログラムの充実を図ります。」。いいですね。

こういうことなんです。外部の何も分かっていない有識者に丸投げするのではなく、自分たちで発生の原因につながったかもしれない様々な要因を見付け、そうした特性や実情を前提とした研修をしていく。こういう姿勢が大事です。

OKK株式会社 特別調査委員会の調査報告書を公表

過去の会計処理に誤りがある可能性を調査する過程で、役員による不適切な業務執行の可能性まで出てきて、有価証券報告書の提出も再延期していたOKK。9/17、「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」を公表しました。

不適切な会計処理

実在性のない仕掛品の存在を認識しながら、棚卸資産の帳簿残高と実棚金額との差額を埋めるため、棚卸対象外資産である加工費等を水増しする等して、適切な費用処理を行わず、資産を過大計上していました。

さらに、この不適切な会計処理に関して、会計監査人からの追及を避けるため、会計監査人に対して提出する仕掛明細を改ざんしていたということです。この不適切な会計処理と改ざん行為を直接実行していたのは、企画管理課課長とその前任者、企画管理課員だそうです。つまり、経営幹部、取締役は関与していなかったという整理。

取締役の責任

直接行為に関与しなかったとはいえ、取締役の責任は問われます。報告書では上記2点に関する各取締役の責任について整理していますが、当時の代表取締役社長のみ、その執行が不適切な対応だったと書かれています。

既にこの方、8/13付で代表取締役が外れていて、取締役社長になられてますね。「今後、取締役社長の立場で、一部の特命事項のみを執行します。」だそうです。

はぁ、この方元銀行員ですか。メインバンクから天下り。OKKの事業のことは分からず、危機的状況を知ったものの、膿を出すという決断ができなかったんですかね。いや、銀行員トップを利用して、その他役員が上手く生き延びた、という線もあるかも。

環境⽔温による遺伝型性の上書き 海水温で性転換するイワシ

9/19付け日本経済新聞に、「温暖化と生物(3)海水温上昇でオスだけに?」という記事がありました。海水温の上昇で、遺伝上はメスになるはずの稚魚の約50%がオスに変わる現象を、東京海洋大学の山本洋嗣准教授らが見つけたとのこと。

環境⽔温による遺伝型性の上書き

⽣物の性別は、受精時の性染⾊体の組み合わせによって遺伝的に決まる。と学校では習いましたよね。しかし、⿂類では、孵化前後の性分化時期に経験した⽔温の影響で、遺伝的な性(例︓XX、XY)と表現型の性(卵巣、精巣)が⼀致しない、いわゆる性転換個体が出現してしまう種があるそうです。

このような現象を、「環境⽔温による遺伝型性の上書き」というんだそうで、従来は飼育環境下での報告例はあったものの、野⽣環境下では証明されていなかったとのこと。山本准教授たちが初めて、東京湾に⽣息するトウゴロウイワシの仲間であるギンイソイワシで、これを証明したという事です。

ギンイソイワシ以外でも

近年、世界規模の問題となっている地球温暖化は、この様な性決定が⽔温の影響を受けやすい⿂種の「種の存続」そのものを脅かしかねません。いきなり不謹慎な言い方ですが、人間の食糧確保の観点からも脅威です。

ちなみに、飼育環境下では、孵化前後の仔稚⿂を⾼⽔温に晒すと、遺伝的なオス(XY)はそのままオスに分化しますが、遺伝的なメス(XX)がオス(精巣を持つ)に性転換してしまう事例が多くの⿂種で報告されているそうです。

そう、今後野生環境下でも多くの魚種で同様に、海水温上昇による遺伝型性の上書きが確認される可能性があるということですよね。かなり怖いお話です。