アサヒ衛陶 インサイダー取引で元社長ら逮捕

アサヒ衛陶は1/26、「当社元代表取締役の逮捕について」を公表しました。同日、大阪地方検察庁により、金融商品取引法違反の疑いがあるとして、同社元代表取締役社長である町元孝二氏が逮捕されたということです。

アサヒ衛陶

アサヒ衛陶は水洗便器、トイレカウンター、手洗器などの衛生機器や、洗面化粧台、化粧鏡、洗面ボウルなどの洗面機器の製造販売および仕入販売を手掛ける企業。業務提携や海外進出により販路を拡大し、主要な顧客はコーナン商事などだそうです。1950年、江戸時代享保年間(約300年前)に創業した東証2部上場企業です。

事件の概要

家電量販大手「ヤマダ電機(当時)」との業務提携公表前の2017年8月に当時の社長と同じく同社元役員の知人が同社株式を買い付けたという容疑。大阪地検特捜部が金融商品取引法違反(インサイダー取引)容疑で二人を逮捕しました。

町元容疑者は業務提携情報を知人の容疑者に伝えた上、2017年8月に約580万円分のアサヒ衛陶株を別の会社名義で購入。さらに知人容疑者は同年8~11月に計約8690万円分のアサヒ衛陶株を買い付けた疑いだそうです。この提携ニュースを受けて、株価は1300円前後から一時3300円台に高騰しています。

町元容疑者は2020年11月に、健康上の理由ということで取締役を退任し、同日、同社の全役職も辞任することにより同社を離れているようです。

しかしまぁ、こんな手口で美味しい儲けができると思ったんですかね。会社の利益ではなく、自身の利益を優先する経営者。酷いもんです。あっ、ちなみにアサヒ衛陶や役職員及び元役職員の本件への関与は一切ないとのことです。

飯田グループホールディングス 役員による不適切な企業融資

飯田グループホールディングス株式会社は1/24、「当社に関する一部報道について」を公表しました。FACTAという雑誌で同社元役員による同社子会社(孫会社)における不適切な企業融資に関する報道がされたことに伴うものです。

飯田グループホールディングス

飯田グループホールディングスは戸建分譲事業、マンション分譲事業、請負工事事業と、これらに関連する事業を行う住宅分譲大手。戸建分譲の年間販売数は4万棟を超え、特に東北、関東、東海エリア、沖縄県などで高いシェアを持つ、パワービルダー大手です。

2013年に、パワービルダーの草分け的な存在といわれる一建設を中心に、飯田産業、東栄住宅、タクトホーム、アーネストワン、アイディホームの6社の共同株式移転で経営統合し、飯田グループホールディングスが設立されました。

不適切な企業融資

昨年12/27、同社は「当社子会社の元役員に関するご報告」を公表しています。その中でも、「子会社(株式会社ファミリーライフサービス)の元役員が在任中に不適切な企業融資を行っていた事実が判明。当該元役員に対し民事上、刑事上の法的責任を徹底追及する」、という内容。

今回の開示でも、FACTAの報道内容を否定するわけでもなく、「現在事実関係の把握に努めている」としています。不適切な企業融資、、、って何でしょうね。FACTAオンラインでは、「『損失飛ばし』疑惑」などというタイトルが踊っていました。

今のところ社内だけで調査を進めているみたいですが、こうしてメディアに取り上げられたりすると、第三者を入れた調査委員会の設置とかも必要になりそうですね。

モルフォ 従業員持株会のインサイダー取引 課徴金を取り消し

東証マザーズ上場で画像処理用ソフトウエア開発の「モルフォ」の業務提携を巡る、同社株のインサイダー取引。「従業員持株会」まで課徴金が。金融庁から課徴金納付命令を受けた同社従業員らが処分取り消しを求めた訴訟の判決で、東京地裁は21日、請求を認め、納付命令を取り消しました。

おさらい

「モルフォのAI学習環境をデンソーが高度運転支援システム向けの画像認識開発に採用」という、デンソーとの業務提携という重要事実を巡るインサイダー取引でしたね。役員1人と社員が課徴金納付命令を受けたという事件でした。

まず役員1名が国に処分の取り消しを求めた訴訟の判決で、昨年11月に東京地裁が請求を認め、課徴金納付命令を取り消しました。

これに続いて今回の判決。従業員5人が同年10月に従業員持ち株会への拠出金を増額するなどした件についても、従業員らが処分取り消しを求めた訴訟の判決で、地裁は請求を認め、納付命令を取り消しました。

判決理由

従業員が従業員持株会への拠出金を増額する時点で、業務提携などの重要事実を知っていたとは言えないと判断したということらしいです。これに関してはそうなんだ、っていう感じでしかないんですが、次の理由は少々気になるところ。

持ち株会による株取引について、「適宜のタイミングで持ち分を売却することができず、高値で売却して利益を確定させることも困難」だから、というもの。おいおい、ここ否定してしまうと、持株会もインサイダーの規制対象としている金商法の規定が成り立ちません。上手く売り抜けられないからインサイダーじゃないと。さて、金融庁はどう動くんでしょう。

消費者庁 大幸薬品 クレベリンに景品表示法に基づく措置命令

消費者庁は1/20、「大幸薬品株式会社に対する景品表示法に基づく措置命令」を公表しました。同社が主力商品として販売するクレベリン関係4商品に対して、 景品表示法に基づく措置命令を発出しました。

大幸薬品

あの超有名な胃腸薬「正露丸」など、医薬品の製造・販売を主力とし、衛生管理製品「クレベリン」など感染管理事業等も手掛ける製薬会社。大阪市に本社を置く東証1部上場企業です。「ラッパのマーク」の社章で広くその名を知られる会社ですね。

クレベリン

クレベリンは、大幸薬品が発売している、二酸化塩素を主成分とするウイルス除去・除菌を謳う雑貨のブランドで、同社の登録商標だそうです。薬機法に基づいた有効性・安全性・品質は確認されていないようですね。

今回の措置命令は、「クレベリン スティック ペンタイプ」、「クレベリン スティック フックタイプ」、「クレベリン スプレー」、「クレベリン ミニスプレー」と称する商品の計4商品に対するもの。

この4商品から発生する二酸化塩素の作用により、身の回りの空間に浮遊するウイルス又は菌が除去又は除菌される効果等が得られるかのように示す表示をしているが、当該表示の裏付けとなる合理的な根拠を示す資料が提出されなかったというものです。優良誤認表示にあたるというわけですね。

株価の方は

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて売り上げが急増し、クレベリンは同社の主力製品になっていました。この措置命令を受けて、1/21、大幸薬品の株価は業績への影響を懸念した売りが膨らみ、ストップ安まで売られています。で、クレベリンって効果ないの?

株式会社And Doホールディングス 子会社ハウスドゥで 従業員の不正行為

And Doホールディングスは1/18、「当社子会社の元従業員の不正行為について」を公表しました。同社子会社の元従業員が不正競争防止法違反の容疑で愛知県警に逮捕されました、という内容です。その子会社はハウスドゥという会社みたいです。

And Doホールディングス

And Doホールディングスは、不動産売買仲介店舗「ハウスドゥ!」の全国フランチャイズ(FC)展開および直営店舗の運営を軸に、個人住宅のセールスアンドリースバック商品や、土地などの不動産売買を手掛ける東証1部上場企業です。

ハウスドゥが2019年に持株会社化して上場社名がAnd Doホールディングスになりましたが、子会社と言っているハウスドゥが実質的な中核企業のようですね。

事件の概要

元従業員が2021年1月に同社を退職するに際し、所属部門にて保管されていた同社情報を不正に持ち出したことが、退職後の社内調査により発覚。同社では、社内調査を実施するとともに、不正競争防止法違反で元従業員に対して刑事告訴を行ったそうです。

その後、元従業員に対し愛知県警による捜査が行われ、同社の管理する情報が元従業員によって不正に持ち出されていたことが判明したということです。

逮捕されたのは不動産販売大手「ハウスドゥ住宅販売」の元支店長。支店長を務めていた愛知県一宮市の店舗で、64件の顧客情報を3回にわたり、転職を予定していた不動産会社のパソコンにメールで無断送信した疑いだそうです。

流出したのは顧客の住所や職業、売買した不動産などの情報で、「転職後、成績を上げて期待に応えたかった」と供述しているそうです。

今回の元支店長逮捕については同社ホームページで公表したのみ。刑事告発の段階から終結まで、一切適時開示はされてないようです。これってどうなんだかね。