ドラッグストアの食料品が意外に安い理由

東洋経済オンラインで「『肉も野菜も安い!』ドラッグストア絶好調の理由」という記事を読みました。このところ個人的にもドラッグストアの食料品が妙に安いなぁ、と感じていただけに、kuniにとっては非常に良い記事でした。のでシェア。

ドラッグストア

ドラッグストアの売上高ランキングは、1位 ウエルシアホールディングス(売上高1兆1,442億円)、2位 ツルハホールディングス(売上高9,700億円)、3位 マツキヨココカラ&カンパニー(売上高9,512億円)、4位 コスモス薬品(売上高8,276億円)、5位 スギホールディングス(売上高6,676億円)だそうです。

食料品が安い理由

記事では4位のコスモス薬品がメインで取り上げられていて、食品の売り上げ構成比率は約6割なんだそう。食料品等消費財の値上げが相次ぐ中(マジで大変)、スーパーよりも安く食品を販売するドラッグストアが支持を集めているとのこと。

ドラッグストアの強みは、粗利率の高い医薬品や化粧品で利益を確保できるため、食料品の価格を下げて集客できることなんだそうです。なるほど、ですね。言ってみればオマケ。客寄せパンダってことです。納得はできたんですが、これって、売り場面積がデカいスーパーが、ドラッグストア並みにドラッグコーナーを充実させるなんて逆襲もありそうだけどね。

損害保険大手4社 代理店で加入者情報が漏洩

5/23の報道で、当初は「東京海上日動火災保険が、自動車保険加入者の氏名や契約情報などを競合他社に漏えいしていた」と伝えられていましたが、その後の報道で、損害保険ジャパン、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険でも漏洩が確認されたようです。

漏えいの概要

自動車保険加入者の氏名や契約内容が競合他社間で漏洩していたとのこと。自動車販売店など複数の拠点を抱える保険代理店の管理部門が、各拠点に送るメールの宛先に異なる損保の担当者のメールアドレスを同時に含めて送信していたということらしいです。

どんな商慣習やシステム、代理店間の連携などがあるのかも知りませんので、上記の説明を受けてもピンときません。ひたすらとんでもないミスをしてるように見えるだけ。

昨年12月にも

東京海上日動では昨年12月にも、同社が保険代理店向けに提供しているシステムで、本来閲覧できない顧客情報が一部の代理店で見られるようになっていた。なんて漏えい事件がありました。その際にも、同社以外に損害保険会社6社、生命保険会社14社のものが含まれていたとか言ってましたね。

保険代理店を束ねるための、なんか複雑なシステムでもあるんでしょうか。これだけ漏えい繰り返すんだったら、システムの仕組みや、商慣習、それこそ代理店という仕組みも含めて、見直し考えた方が良いんじゃない?。知らんけど、、、

セーラー広告株式会社 従業員の不正行為が発覚

5/14に決算発表の延期を公表していたセーラー広告。5/22には「社内調査委員会の設置に関するお知らせ」を公表しました。延期の理由を、特定の発注先との取引において事実確認を要する事象が発生したため、とだけ説明していましたが、やはり従業員による不正行為が出てきたようです。

不正の概要

今回の開示でも情報は小出しで、「特定の発注先 1社から発注額の一部を発注者本人に還流する仕入取引が行われていた可能性を認識いたしました。」ということです。なんだか表現が難しくてよく分かりませんが、同社従業員が取引先からキックバックを受けていたという意味だと思われます。

ちなみに、この事案、今年 4月下旬に、同社従業員による不正行為の疑いについて、外部から通報があって発覚したようです。

調査対象である取引先への発注額は 2017年 9月から 2023年 12月までの総額で 45百万円であり、うち 2024 年 3月期の発注額は 2百万円だとしています。不正が行われた可能性のある総額が45百万円で、ただし、今期に関しては決算にほぼ影響なし、、、と言いたかったんでしょう。

が、しかし、社内調査委員会はこれから調査を開始するわけで、「特定の発注先 1社」、不正を働いた従業員は1名、、、で済むのかどうかは分かりません。

なお、決算関連手続きが完了していないため、同日、「第 73 回定時株主総会の『継続会』の開催方針に関するお知らせ」も公表されています。

ファインシンター インドネシア子会社で資産過大計上の疑い

株式会社ファインシンターは5/16、「当社連結子会社による不適切な会計処理に関するお知らせ」を公表しました。連結子会社であるファインシンターインドネシア株式会社において、不適切な会計処理が行われていた可能性があることが判明したということです。

ファインシンター

ファインシンターはエンジンや足回り部品などを手掛ける自動車部品メーカー。粉末冶金技術による自動車用部品の製造が売上高の9割程度を占めるほか、鉄道車両用部品、油圧機器製品などを手掛けています。トヨタ自動車の持分法適用会社(20%保有で筆頭株主)で東証スタンダード上場企業です。東京焼結金属株式会社と日本粉末合金株式会社が合併して誕生した会社ですね。

不正の概要

同社の海外連結子会社であるファインシンターインドネシア株式会社において、2021 年3月期頃から 2024 年3月期までの期末棚卸資産の不適切な会計処理により、実態と相違がある資産計上が行われている疑いがあることが判明しました。その金額は現在精査中としていますが、累計で約3億円が過大に計上されている可能性があるとのこと。

今のところ単なるミスであるかのような表現になっていますが、外部の専門家を含む調査委員会を早急に立ち上げるとしているあたり、役職員による不正行為等が絡んでいる可能性が高そうです。またしてもトヨタの関連会社です。止まりません。

林兼産業 持分法適用関連会社取締役の逮捕

林兼産業は5/17、「当社持分法適用関連会社の取締役の逮捕について」を公表しました。子会社の取締役が、5月 16 日、関税法違反と家畜伝染病予防法違反として逮捕されたと報道されたことに対する開示です。

林兼産業

林兼産業はマルハブランドの「フィッシュハム・ソーセージ」、日本有数の銘柄豚である「霧島黒豚」、国内でトップクラスのシェアを持つ「養魚用飼料」の3つが看板商品。飼料の生産から食品の販売まで取り扱う総合食品メーカー。マルハニチロのグループ企業で、東証スタンダード上場です。

持分法適用関連会社というのは林兼冷蔵株式会社で、資本金5,000万円、株式の38%を林兼産業が保有し、役員の兼務もあるようです。

逮捕容疑

関税法違反と家畜伝染病予防法違反らしいけど、これではどういう事件なのか分かりません。5/16付けの報道から調べてみると、神戸牛など和牛約7トンを香港へ不正に輸出したという事件が出てきました。

「サンコートレーディング」という会社が主犯格のようで、輸出の依頼を受けていたのが林兼冷蔵の取締役ということのようです。香港への和牛輸出は、香港政府が定めた厳格な条件を満たす必要があり、手続きが簡易なカンボジア向けと偽って香港に輸出していたということです。

カンボジアと偽って中国に和牛を輸出する(これ、密輸)手口って、結構この業界では大きな問題になっているようです。林兼産業の開示ではこうした事件の概要についてまったく触れていません。