株式会社ビケンテクノ 従業員の不正行為 マンション管理費等を着服

株式会社ビケンテクノは11/21、「当社元社員によるマンション管理組合財産着服疑念の発生について」を公表しました。管理費等の着服ってよくある話だとは思うけど、まさか上場企業の従業員がねぇ。同社株が万年割安なのはこういうことがあるから?

株式会社ビケンテクノ

株式会社ビケンテクノは、不動産管理・清掃会社として発足し、ビルメンテナンスが主力に成長した企業。近年はビル運営・経営に関わるプロパティマネジメント等を拡大。サニテーション、不動産売買・仲介、介護、フランチャイズ、ホテルなどへ多角化している東証スタンダード上場企業です。

不正の概要

管理業務を担当していた同社従業員が複数のマンションにおいて、管理組合の預金を不正な手段で引き出した疑念があるといいます。これらの不正発覚を防ぐため、管理組合会計に関する書類を改ざんしていたと思われるとのこと。

当該従業員が欠勤の後、連絡がとれない状態となったことから担当業務の調査を行ない、当該事案が発覚しました。対象となる管理組合は10組合を超えていて、着服金額については現在精査中としています。

社内調査委員会でしょうかね、金額を含めた詳細等や類似事案については、今後の調査委員会の調査結果を踏まえて公表するとのこと。開示では元従業員と説明されており、既にクビになってるようですが、今は連絡取れてるのか?生きてはいるんだろうか。

宝塚歌劇団 今度は第三者委員会?

日本経済新聞は11/20、「宝塚歌劇団、第三者委設置へ 音楽学校生徒に聞き取りも」と報じました。あらああら、今度は第三者委員会ですかぁ。11/14に調査報告書を出していたのは外部調査委員会でしたっけ?ジャニーズ事務所の件同様迷走し始めましたね。

最初の調査委員会

被害女性が新人公演のまとめ役を担い、長時間の活動に上級生の指導・叱責が重なった結果「強い心理的負荷」がかかったと結論付けた一方、女性個人へのいじめやハラスメントは「確認できなかった」とした調査結果。弁護団はこの結果を受け入れてないようですが。

加えて、その調査委員会を運営した弁護士事務所の弁護士が、宝塚の親会社の監査等委員を務めていたとか。アホやねぇ、一番気を付けなきゃいけないところなのに。メディアに突っ込まれてから、「当該弁護士を外して調査するよう依頼した」とか言っても、もう心象悪すぎです。

第三者委員会

報道で見る限り、最初の調査委員会の結果を前提に、今後の改善対応やらを検討してもらうという位置付けみたいですね。この一連の流れを弁護団が受け入れるとも思えませんが。

特殊な業界だからといった甘えは許されません。って流れが、あらゆる業界に及び始めたということでしょう。芸能事務所、劇団、さて次はどこの業界に飛び火するんでしょう。

日産化学 名古屋工場で火災事故

日産化学は11/17、「名古屋工場における火災事故について(第 2 報)」を、同社ホームページで公表しました。第1報は11/7に出ており、火災事故発生日は11/6だったようです。いずれの公表も同社ホームページでのみ行われているだけで、適時開示はされていません。

日産化学

日産化学はファインケミカル分野を主力とする中堅化学メーカー。半導体、液晶ディスプレイ向けの電子材料や、除草剤を主力とする農薬、医薬品などに展開している企業です。最近ちょこちょこ話題になる除草剤のランドアップも、日本モンサントから買収していて、今では同社製品。東証プライム上場企業です。

事故の概要

11/9の夕方、硫酸製造工場の電気集塵機から出火したとのこと。2時間弱で鎮火しており、人的被害はなし。物的被害も電気集塵機の一部を焼損した程度ということです。一時的に煤が、工場敷地外へ飛散したものの、排水等への影響は確認されておらず、近隣への大きな影響はないとしています。

決算発表と重なって

火災発生のタイミングよりは少し遅れてですが、同社株は大きく下落しています。11/10の決算発表を受けての大幅下落だと思われます。悪化している業績を公表する直前に発生した工場火災。できれば悪材料をこれ以上見せたくなかったのかな?だとしても、いつも書いてるけど、事故に関して適時開示はするべきだと思うよ。

リコージャパン代表取締役社長、不適切発言?で辞任

リコージャパンは11/15、「代表取締役 社長執行役員の交代および重要人事異動のお知らせ」を公表しました。これには報道機関も食い付いており、日経によると「知人女性に中絶を求めるなどの不適切発言をしたとして辞任となった」そうです。

リコージャパン

リコージャパンは、オフィス向け複合機やプリンターに強みを持つ事務機器の大手メーカーリコー(東証プライム上場)の販売子会社です。資本金25億円、売上高6,000億円超、従業員数約19,000名のピカピカの企業です。リコーの100%子会社ですね。

辞任の理由

知人女性に中絶を求めたことが不適切な発言だとして、同社が辞任を勧告。「人権的に問題がある発言で重大なことだと受け止めた。グループの行動規範にも反しており、厳格な対応を取ることにした」としています。兼務していたリコー(親会社)の執行役員も辞任してますね。

「不適切な発言」でクビ、、、ってのもビミョーですね。不倫はあくまでプライベートな問題。しかし、この発言は人権問題、みたいな・・・。記事で気になったのは、「リコーに報道機関から問い合わせがあり問題が発覚した」の一節。またまた文春?記事で書きたてられる前に素早く対応した、ってことですかね。

文春オンラインには「文春リークス」なるコーナーがあって、「あなたの目の前で起きた事件を募集」してるんですよね。日本を代表する外部通報システムになっちゃったかも。

トライアイズ(旧ドリームテクノロジーズ) 代表取締役を解職

かなり前の話になりますが、トライアイズは10/18、「代表取締役の異動に関するお知らせ」を公表しました。タイトルが「異動」となってたため、まったく気付きませんでしたが、実態は代表取締役社長の解職であり、かなり問題があったようです。

トライアイズ

トライアイズはダム・河川などの水関連分野に関する建設コンサルタント事業、革製品などの企画・製造・卸売などを営むファッションブランド事業、米国内での不動産・証券投資を実行する投資事業と3分野に展開する企業グループです。

それぞれの事業に関連がなく。ここまでいろいろあった企業のようですね。旧社名はドリームテクノロジーズで、創業時はソフマップの関連会社だったみたいです。もともとはコンピュータの開発、設計、製作、販売を目的に設立された企業のようです。

社長を解職

内部通報制度を通じて、代表取締役社長及び故前代表取締役社長により海外出張経費の使用等に関して、適切とは言えない行為がある可能性がある旨の通報があったとのこと。これを契機として、同社及び監査等委員会において調査を行ってきたようです。

2017年から2019年の間、複数回にわたり社内規程を逸脱した経費の使用が発覚したと説明されていますが、それ以上の詳細情報が開示されていません。内部通報→社内調査で社長を解職するに至ったのはなかなかだと思いますが、もともと社内の権力構造は相当酷いものだったんでしょうね。問題はこれですべてが片付いてるのかどうか、です。