日本製麻 前社長のインサイダー疑惑で特別調査委員会を設置

日本製麻株式会社は8/29、「特別調査委員会設置に関するお知らせ」を公表しました。同社の取締役(前社長)が日本製麻株の買い付けでインサイダー取引規制に違反した疑いがあり、特別調査委員会を設置して調査を開始するということです。

日本製麻とゴーゴーカレー

金沢カレーの火付け役として急成長しているゴーゴーカレーは、日本製麻にレトルトカレーの製造を委託しています。このゴーゴーカレーの創業者の社長(現在は会長)が日本製麻株を大量に買い付け、自らを取締役にするよう持ち掛け、今年4月に日本製麻の社長になっています。

その後8月に入ると同社取締役会は、不合理な議事運営、経費申請時の諸問題等を理由として新社長を解任。わずか4ヶ月での更迭となったわけです。いやぁ、メチャもめてますね。

ゴーゴーカレー創業者である前社長がインサイダー情報をもって(社長だから当然何でも知ってますわな)、ゴーゴーカレー名義で同社株をさらに大量に買い増しした(おそらく筆頭株主になってる)シーンについて、今回調査委員会を設置して調査するというわけです。

ゴーゴーカレー創業者の真意は分かりませんが、日本製麻を完全に手中に収め、社名をゴーゴーカレーに変更し、いわゆる裏口上場を目指したものなんでしょうかね。あまりに調子に乗りすぎたんで、日本製麻旧勢力が一揆を起こした、、、の図でしょうか。

消費者庁 高額な料金を請求するトイレの詰まり修理業者に関する注意喚起

消費者庁は8/24、「ウェブサイト上では低額な料金を表示しているが、実際には高額な料金を請求するトイレの詰まり修理業者に関する注意喚起」を公表しました。なくならないんだねぇ、このての悪徳業者。

水の関東24

今回指摘しているのはトイレ修理業者「RS設備」という業者で、ネットでは「水の関東24」と称するサイトで東京の他、埼玉、千葉、神奈川を中心に集客していたそう。例によって、当初の見積もりにとどまらず、あれやこれやと理由を付けて高額な請求をするというもの。この業者は既に廃業したということですが、同類の業者はネット上に多数いると指摘しています。

ネットでの記載も嘘

この業者のウェブサイトでは、「明確な金額を提示!追加料金一切なし!水まわりの交換や修理といった作業時には、作業を開始する前に必ず明確な金額を提示します。また、特殊な例を除いて、お見積もり時になかった追加費用が発生することはありません」とか、

「悪徳工事業者にご注意ください!!関東の水道業者の中には、修繕を依頼したお客様に対し、依頼した以外の作業を行い、わけの分からない高額な請求をする業者がございます。」とか、

「私たちは業界の健全化を目指し、そういった悪徳水道業者の排除に努めて参ります。」、、、などという文句もあったそう。ウェブサイトに書かれていることなんか信用できませんよ、って話です。いやいや、何を信用したらいいんでしょうね。

北野エース運営会社 株式会社エース 従業員の不正行為 2億円の横領

「北野エース」を運営する株式会社エースの従業員が8/22、約2億円を横領したとして、兵庫県警に逮捕されました。上場企業ではないのでスルーしてたんですが、報道等を見てみると結構インパクトのある不正行為でしたので取り上げています。

株式会社エース

株式会社エースは食料品専門店「北野エース」を全国に展開する企業。上場企業ではありませんが、従業員約1,300名(正社員342人)、店舗数108店、売上高288億円という会社。上場してもおかしくないサイズ感です。

不正の概要

関西本部の経理部次長が、2017年9月~今年5月まで、会社名義の口座から普段使われていない会社の口座に171回にわたって計約2億円を振り込み、横領していたとのこと。社員が多額の出費に気付き、社内調査で発覚したそうです。

2億円のうち、約1億2,000万円をスマートフォンゲームの課金に使っていたんだそうです。「ゲームのアカウントを強くし、ネット住民に認められたかった」と供述しているとのこと。はぁ?なにそれ。ゲームでの課金など、まったく縁がないので分かりませんが、凄い世界ですね。ゲーム会社が儲かるわけだ。

しかし、会社の生命線である経理を、5年間以上も次長に任せっきりにしていたとはね。上席者の責任は問われてしかりです。まぁ、よくある話ではあるけど、、、皆さんの会社は大丈夫ですか?

中国 日本産の水産物輸入を全面的に停止

中国は8/24、日本産の水産物輸入を同日から全面的に停止すると発表しました。東京電力福島第1原子力発電所の処理水の放出開始に反発した形ですね。日本の水産業者や中国で日本産品を扱う小売店などには打撃となるわけですが、それだけでしょうか。

中国の消費者保護や輸入食品の安全確保のために全面禁輸に踏み切りました。今後は日本の状況に注意を払い「関連する規制措置を適宜調整する」としています。

むしろ中国にとって大変なこと

確かに日本にとっては販売先を失うことになるわけで、大きな問題でしょうが、この政策はむしろ中国にとっての悪影響の方が大きいのでは、と思います。人口減少に急速に進む高齢化。不動産不況で経済は停滞、若者には職がなく、食べていくことすら困難な状況というのが中国の現実。

そこへ、近年覚えた日本食に代表される美味しい魚介の輸入禁止です。産地を偽装して引き続き日本近海での漁は継続するんでしょうが、日本からの輸入禁止は確実に供給不足を招きそう。水産物の価格は高騰せざるをえないでしょう。閉塞感漂う中国において、ますます国民の不満を拡大させることになりそうです。

このところ国民が共産党に満足していたのは、彼らの生活が豊かになっていたから。生活が困難になってくると途端に政策への批判が大きくなり、暴動とかが起きやすくなります。先日も書きましたが中国には様々な逆風が吹き荒れています。そこへ水産物の価格高騰です。

今回の輸入禁止措置。「今後は日本の状況に注意を払い規制措置を適宜調整する」ではなく、国民の反発や暴動を注視して適宜調整することになるんでしょうね。

株式会社グッドスピード ここでも保険金水増し請求

株式会社グッドスピードは8/23、「当社に関する一部報道について」を公表しました。東洋経済ONLINEにおける同社の保険金の請求に関する報道について、自社が公表したものではない旨の開示。その後、8/24の同社ホームページでは、30件、約64万円の不正請求が見つかったとしています。

株式会社グッドスピード

株式会社グッドスピードは、SUV・4WDを中心にミニバン、輸入車など、専門性を高めた中古車販売店を東海4県(愛知、岐阜、三重、静岡)を中心に出店。附帯して、整備・鈑金などのサービスを提供する、東証グロース上場企業です。業態としてはほぼビッグモーターと一緒ですね。

パンドラの箱が

東洋経済によると、グッドスピードでも事故車修理費用(保険金)を水増し請求していることが新たにわかったということです。損害保険会社がビッグモーター以外の中古車販売会社を対象に、これまでの修理案件を改めて精査する中で疑義のある案件が表面化し、すでに金融庁に任意で報告したといいます。

とうとうパンドラの箱が空いてしまいましたね。ビッグモーターと損保ジャパンとの間で見られた、自動車整備会社が保険契約獲得の見返りに修理費の査定を甘くしてもらうといった癒着の構造。トヨタの系列会社でも過去に話題になったことあるし、この際、徹底的にやりましょう。

自動車保険でこんなことが蔓延していたということは、火災保険とかでも同様のことが起きてるんでしょうか。ホント、日本の金融界の闇は深いです。