ウエルシアホールディングス 社長の解任 イオンの執行役も

ウエルシアホールディングスは4/17、「代表取締役及び取締役の異動(辞任)に関するお知らせ」を公表しました。同社は、代表取締役社長へ、代表取締役社長及び取締役を辞任することを勧告し(4月16 日)、その勧告に基づき本人からの辞任届が提出されたということです。

ウエルシアホールディングス

ウエルシアホールディングスは、「ウエルシア」をはじめとするドラッグストアを関東中心に全国展開する、業界のリーディングカンパニーです。7割以上の国内ドラッグストアで調剤薬局を併設しています。イオンの連結子会社で、国内2位のツルハHDとの経営統合を予定しています。

辞任勧告

開示によると、辞任は4/17付けで、理由については、「私生活において不適正な行為があり弊社の信用を傷つけるものであると判断したため」とだけ記されています。いやいや、これじゃあまったく分かりませんね。

報道では、「社外の女性との不倫が判明した」というのがありました。最近多いセクハラ系でしょうか。不倫相手が妊娠したりとかで会社に怒鳴り込んできたのか、週刊誌に垂れ込んだのか、今のところ分かりませんが、とにかく一発レッドカードです。

ツルハとの統合を控えており、新会社の態勢決定に向け、いろんな意味でゴシップが重視される局面ってのもあるでしょうね。ちなみに、親会社のイオンも同日、取締役会で同執行役の解任を決議したと発表しています。

ラックランド 特別調査委員会の調査結果を公表

ラックランドは4/16、「特別調査委員会の調査報告書公表に関するお知らせ」を公表しました。二代目社長による不正な経費精算(国税当局による指摘で発覚)や、売掛金の不適切な回収などが問題視されていた事案です。

不正な経費精算

社⻑の交際接待費等は2019 年度から 2023 年度までの5年間で 706百万円だそうです。凄いですね。このうち国税当局指摘事項も含めて、同委員会が不適切と認定した経費申請の⾦額規模も莫⼤で、総額 334百万円となっています。

不適切な交際接待費の⽀出類型としては、「重複精算」や「同⾏者なし経費」、「家族帯同経費」、「私的物品購⼊」といったタイトルが並んでいて、その累計は全部で5種類です。特に重複精算の総額 141百万円については、報告書でも「悪質性は顕著」であると指摘しています。

ちなみに、同社⻑の経費申請について指摘を受けた(事業関連性を否定された)のは、2020年から 2021年にかけて⾏われた前回の税務調査に続いて 2回⽬なんだそう。なんとまぁ、懲りない二代目ですねぇ。

読み易くて、なかなか手厳しく

今回の報告書は非常に読み進めやすくまとめられていて、かつ、なかなか手厳しい指摘がなされています。特に社長個人に対しては、「⼀連の社⻑の⾏動から窺われるのは、会社の資産を守るという規範意識に乏しく、会社の資産を個⼈的な⽬的に費消しても構わないという『公私混同』の意識にほかならない」などとバッサリ。経費精算も関連している⻑期売掛⾦の回収事案についてはまた後日。

いすゞ自動車近畿 元課長 約束手形詐取容疑で逮捕

和歌山県警は10日、「いすゞ自動車近畿」の元和歌山支店営業課長と、同社の取引先の社長を詐欺容疑で逮捕しました。いすゞ自動車の関連企業であるいすゞ自動車販売に虚偽の請求書を提出して、額面1千万円超の約束手形をだまし取ったということです。

いすゞ自動車近畿

上場企業であるいすゞ自動車との関係性を整理すると、いすゞ自動車の100%子会社がいすゞ自動車販売。いすゞ自動車販売の100%子会社がいすゞ自動車近畿ということのようです。つまり孫会社ということになりますね。

逮捕容疑

2人の逮捕容疑は、共謀して2017年5月ごろから22年1月ごろ、受注したトラック約20台に付属品などを取り付けたとする虚偽の納品請求書をいすゞ自動車販売に提出し、約束手形(額面計約1,137万円)などをだまし取った疑いとのこと。

昨年にも

調べてみると、いすゞ自動車近畿では、昨年2月にも取締役が詐欺容疑で逮捕されています。この事件の手口も今回のケースによく似ていて、トラック約210台分のスタッドレスタイヤの注文を受けたとする噓(うそ)の納品請求書を提出。実際はタイヤを納品していないにもかかわらず、納入費を架空請求し、約7,800万円をだまし取っています。やれやれ、いすゞ自動車近畿ってどんな会社?

ラックランド 渦中の代表取締役社長とは

昨日に続きラックランドについて。見落としていたんですが3/28に「取締役の管掌変更及び執行役員人事に関するお知らせ」が開示されていて、渦中の代表取締役社長の管掌変更(4/1付け)が記されていました。つまり問題起きてるけど代表取締役社長は続行するということですね。

2代目社長

社長ってどんな人なんだろうと調べてみましたが、どうやら父親(創業者)から引き継いだ2代目社長みたいですね。1975年生まれで2001年に同社入社。3年後の2004年に社長である父親が亡くなり、その翌日の定時株主総会で早速社長に選任(就任)されています。

不正が行われていたなら

まだ社長が不正を行っていたとまでは確定していないわけですが、通常不正の可能性が高いと考えられる場面では、いったん代表取締役社長を外れて取締役にし、取締役業務からも外すもの。そろそろそういう開示があるのかなと思ってたんですが、冒頭書いたように代表取締役は外れていません。

ここからは推測になりますが、社長に関する良からぬ事案が次々と出てくるけど、そこは創業家の2代目社長。同社の対応や各種の開示は忖度の塊のようなものになっているということでしょう。それでも何とか一石を投じようと特別調査委員会を設置し、自主点検チームなるものも設けて対処しているんだと思われます。

同社の中にも、「このまま2代目の好きにさせて、会社を潰すわけにはいかない」という勢力はあるということでしょうかね。しかしまぁ、創業家の2代目(今でも実質的に20%保有株主)の不正を糾弾していくってのは、かなり馬力のいる仕事ではあります。

ラックランド 特別調査委員会調査の進捗状況

ラックランドは4/1、「特別調査委員会による調査の進捗状況に関するお知らせ」を公表しました。併せて、「第 54 期(2023 年 12 月期)有価証券報告書の提出期限延長に係る申請書提出に関するお知らせ」も公表されていて、同日中に関東財務局が承認しています。

2階建てですか

代表取締役社長による経費流用疑義を調べてきた特別調査委員会。途中で委員を追加してましたが、今度は同委員会の下位に(という解釈で良いのか)、監査等委員である取締役の主導の下、外部の弁護士及び公認会計士による自主点検チームを組成して、事案の重要度に応じて分担して調査・対応を行っているとのこと。

新たな事案

進捗状況という開示で、ほとんど調査結果は書かれていません。唯一これって今まで出てきてないよね、と感じさせたのが次の表現。「過年度の当社に対する取引先の債務の返済原資に関連して不適切な会計処理がなされた可能性について確認する必要がある等の複数の関連する事案が発覚している」ということです。

また理解しづらい表現ですね。どっちの債務? いずれにせよ、取り引き先との資金のやり取りで、不正が行われていた、という解釈になるんでしょうか。ここまでの経緯から考えると、これにも社長が嚙んでいて、事案は複数判明している、、、ってことかもしれません。

いやいや、じわじわと不正が拡大してきました。この日の開示を受け同社の株価は急落、安値を更新中です。