電通 セレスポ 五輪テスト大会談合で強制捜査

東京五輪・パラリンピックの大会運営を巡って、テスト大会の計画立案業務の入札で談合があったということです。東京地検特捜部と公正取引委員会は、各社間で落札者を事前に決めるなどした行為が独占禁止法違反に当たると判断し、強制捜査に踏み切りました。

電通グループ

電通は国内外で広告事業を手掛ける総合広告会社で、日本では最大手企業です。企業買収による海外での広告事業拡大を加速させ、世界的にも大手の一角。五輪やサッカーワールドカップなどの大型スポーツイベントの各種権利獲得にも積極的に取り組んできました。

セレスポ

セレスポは「セレモニー」、「スポーツ」、「プロモーション」、「フェスティバル」、「コンベンション」を5つの柱に、企画から当日の設営・運営に至るまで、トータルでプロデュースするイベント制作会社です。設備・設営に関するノウハウを持ち、オリンピック・地方創生などのイベント企画企業としても注目を集めてきました。

談合の概要

独禁法違反の疑いがもたれているのは、2018~21年に計56回開催されたテスト大会の計画立案業務だそう。特捜部と公正取引委員会は、会場ごとに行われた計26件の競争入札を巡り、受注した電通やセレスポなどが受注調整していたとみています。26件実施された入札のほとんどで、参加企業が1社だけの「1社応札」だったとも言われてますね。

この26件の落札額は数億円とみられていますが、その後のテスト大会の実運営や本大会の運営業務にまで、計画立案した会社が事実上、一体受注していたと見られており、その合計額は数百億円になるということです。これまで報道されてきたオリンピック関連の不正とは、けた違いの事件になりそうです。あらためて大会組織委員会のガバナンスの欠如が問われそうですね。