エムスリー グループ会社に公正取引委員会が立ち入り検査

日本経済新聞は5/24、「介護ソフト開発、公取委立ち入り 取引に条件、拘束疑い」と報じました。立ち入り検査を受けたのは、介護事業者向けシステム開発のロジック(金沢市)という会社。スマートフォンを通じてヘルパーの業務内容や時間を管理するソフトを開発・販売している企業です。

エムスリー

エムスリーは、医療従事者向けプラットフォームを活用し、医療関連の各種サービスを提供する企業。国内では日本最大級の医療従事者専門サイト「m3.com」を運営し、海外では米国や英国等のグループ企業が医療従事者プラットフォームを運営。国内30万人以上、世界600万人以上の医師が利用しています。東証プライム上場のエクセレントカンパニーです。

立ち入り検査

ロジックは、「全身を拭いた」、「おむつを交換した」といった介護記録を、スマートフォンを通じて管理するソフト「ケアウイング」を開発・提供しており、現在、全国で約2,400の介護事業所が導入しているそうです。

同社は遅くとも20年頃から、介護報酬を請求するためのソフトを製造販売する取引先に対し、ケアウイングの宣伝や営業先での売り込みを要請。断った会社には、ケアウイングに蓄積された介護記録へのアクセスを認めなかったといいます。

介護報酬の請求には介護記録を入手する必要があるため、取引先はロジックの求めに応じざるを得なかったとみられ、公取委は同社の行為が独禁法の禁じる「拘束条件付き取引」などに当たる可能性があるとみて調べています。

同社の22年3月期の売上高は10億円で、19年3月期の3倍超に急増しているようで、、、たしかにエグイことやってそうな感じです。ロジックがエムスリー傘下に入ったのは22年3月ですから、エムスリーもこうした実態を知らなかったかもしれません。ちなみにこの件について、エムスリーは何も開示等していません。

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