サムティ株式会社 特別調査委員会を設置

サムティ株式会社は1/16、「2022年11月期通期決算発表日の延期ならびに特別調査委員会設置に関するお知らせ」を公表しました。11月期通期ですから、いわゆる本決算ですね。

サムティ

サムティは賃貸マンションなどの用地仕入、企画開発、賃貸募集、物件管理、保有および売却、REIT(不動産投信)などのファンド運用、マネジメントをグループ内で完結する「総合不動産会社」です。大和証券グループ本社の持分法適用関連会社で、東証プライム市場上場企業です。テレビ東京で早朝放送しているモーサテのスポンサー企業ですね。

事案の概要

正直なところ何が起こっているのか全く分かりません。今回の開示によると、「当社において、特定の取引先(以下「本件取引先」といいます。)との取引に関連し、過年度決算における会計上の連結対象範囲の判断等についての疑義が判明した」と説明されています。

さらに、「本件疑義についての事実関係の調査、本件疑義に類似する事象の有無などについて、公正かつ透明性が担保された形で実態把握をする必要があると判断し、外部の有識者で構成する特別調査委員会を本日付で設置することとした」というこことです。

特別調査委員会

連結対象範囲の変更(是正)ということだけだとすると、特別調査委員会は大袈裟ですよね。会計監査人の意見に沿って範囲を見直し、訂正すればいいだけのように思います。「公正かつ透明性が担保された形で実態把握」なんてセリフが出てくる辺り、会計不正なんかも出てきそうな感触です。

2019年11月期におけるこの「特定の取引先」との取引は43億円だそうですから、決して小さくはない金額ですね。最近、金利上昇でボコボコに売られてる不動産株、もう一段売り込まれますかね。続報を待ちましょう。

株式会社エルテス 深夜の開示 何があった?

株式会社エルテスは1/14、「連結子会社によるバンズ保証株式会社の株式取得に関するお知らせ」を公表しました。なんと開示されたのは1/14の0時45分です。1/13に2023年2月期第3四半期決算を発表するとしていましたが、それが間に合わず、、、この開示となっています。

エルテス

エルテスは、企業向けにソーシャルメディア(インターネット上のSNSやブログ、掲示板など)におけるネット炎上などのリスクを検知するモニタリングや、その対応方法のコンサルティングなどのサービスを提供提供する企業。東証グロース市場上場で、設立から10年ほどの企業です。

事案の概要

予定した決算発表が間に合わず、その理由が同社子会社のJAPANDXが昨年買収した「メタウン」という会社にあるとのこと。現連結子会社化した際(要するに買収した際)の財務諸表の数字がおかしいことが判明したということです。

実際に連結決算に取り込むべき数字と、「株式譲渡契約に記載の譲渡明細上に記載されていた売掛金、立替金、預り金、未払金、前受金などと差異があることが判明しました。」としています。買収時に実態よりもより良い決算数値を見せられて、より高い買物をさせられたということでしょうかね。

取締役の保有する企業

ややこしいのがこの「メタウン(旧社名がバンズ保証株式会社)」、もともとはエルテスの取締役がオーナーだった会社だったこと。取締役が自分の会社を、自分が取締役を務めるエルテスに高く売り付けたという格好になってるのかもしれません。ちなみに、買収金額は15億6,000万円(うち、12億円は金融機関からの借入)みたいです。

決算発表できませんでした。という開示の中で、この件の調査に対応するため「対応人員の確保」とか言ってる時点で相当ヤバいことになってそう。以前にも書いたことありますが、深夜の開示には相当注意が必要です。社内はめちゃくちゃ混乱しているものと思われます。

株式会社オークファン 特別調査委員会の調査報告書を公表

オークファンは1/13、「特別調査委員会の調査報告書受領に関するお知らせ」を公表しました。100%子会社である SynaBiz において、複数事業年度に渡って不適切な取引及び不適切な会計処理が行われていたとして、特別調査委員会を設置して調査してきました。

調査により判明した事実

調査の結果、以下のような不正又は著しく不適切な取引ないし会計処理を行っていたことが明らかにされています。
① 循環取引とも評価すべき経済実態のない商品取引を実施することにより、架空の売上を作出し計上
② 商品取引の商流の中間に形式的に介入するだけで、実質的には仲介手数料程度の収入を得られるにすぎないのに、売上を総額で計上
③ 倉庫及び物流費の先送り並びに広告売上の架空・水増し計上及び前倒し計上による利益操作

発生原因

こうした不正が発生した原因として、「売上高の成長を過度に追及していた企業風土及び実力からかい離した予算の設定」だとか、「トップダウンで設定された予算の達成に向けた厳しい予実管理」などがあげられています。この手の不正ではよく見かける原因ではあります。

何だかスッキリしない

報告書を読んでいて何だかスッキリしない。報告書ではこれら不正について、「SynaBiz 担当者が・・・」と表現されていて、執行役員を含む経営幹部や親会社の幹部の関与があったかどうかについて、ほとんど触れていないんですね。これだけたくさんの不正が出てくると、そこが一番重要だと思うんだけど。

東京衡機 不正取引 第三者委員会を設置

株式会社東京衡機は12/9、「第三者委員会の設置に関するお知らせ」を公表しました。外部機関より同社の商事事業の売上計上の一部に疑義があるとの指摘があったということです。このことを受け、外部の有識者で構成される第三者委員会を設置して調査を開始します。

東京衡機

東京衡機(とうきょうこうき)は素材や部品などの、実働条件下における耐久性などの評価で利用する試験・計測機器のメーカーです。自動車、鉄鋼、鉄道などのメーカー、各種研究機関などに提供しています。創業は1936年という歴史のある東証スタンダード上場企業です。

久々に株価を見てビックリ。昔は2,000円以上していたのに、いまでは200円ちょっとの株価になっています。本業が厳しいんでしょうね、日用雑貨、家電の仕入・販売や輸出入、各種サービスを手掛ける商事事業なる事業にも手を出してるみたい。不正な取引はこの商事事業で起きています。

不正の概要

外部機関より、当該事業に係る売上計上の一部について、実質的には、取引の主体となっていない代理人取引や、金融的取引等があるのではないか等の疑義を呈されたということです。外部機関っておそらく税務当局でしょうね。今回開示された情報はこれだけ。架空循環取引なんかが出てくるんでしょうか。

この会社相当ボロボロになってるみたいで、数年前にも中国子会社で執行役員らによる不正取引が発覚しています。よくある海外子会社へのガバナンスの形骸化ってやつですね。

設置した第三者委員会の調査の対象は、同社が商事事業を開始した2019年(平成 31 年)2月期以降の有価証券報告書および四半期報告書に係る商事事業の取引および会計処理としています。

サカイホールディングス 会計監査人の変更

サカイホールディングスは11/16、「公認会計士等の異動に関するお知らせ」を公表しました。今年6月に就任したばかりの会計監査人が退任し、今度は有限責任中部総合監査法人なるところが新たに就任するんだそうです。

子会社の会計不正

連結子会社の株式会社セントラルパートナーズで、代表取締役の指示に基づき経理部長が6年間にわたり売り上げを水増しするという会計不正。以前当ブログでも取り上げました。子会社における典型的な、経営や親会社に対する忖度で発生した不正でしたね。

調査結果が3月に公表され、一件落着したわけですが、その後6月には、なぜか会計監査人が変更になります。で、その際就任した一時会計監査人が今回退任するという流れ。これだけちょこちょこ変更されると会計監査人も監査やりづらいでしょうね。

新たな会計監査人

今回の開示にはこんなことも。「監査役会で決定した 2022年10月24日時点で速やかに開示すべきところ、本日まで開示を遅延することとなった経緯と致しましては、株主総会議案として取締役会の決議後に開示するものと誤った認識によるものです。深くお詫び申し上げます。」

のっけからケチが付いた格好ですね。さらに今回就任した「有限責任中部総合監査法人」。日本公認会計士協会の上場会社監査事務所登録制度における登録状況が、「現在、準登録事務所名簿への登録を申請中」となっています。

なんとまぁ、とりあえず急場しのぎで取り繕うかのような会計監査人の選定です。この監査法人、設立が2022年9月となっています。大丈夫かいな、サカイホールディングス。